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2008年3月の12件の記事

桜開花状況+招き猫@豪徳寺

20080327_01 暖かな陽気が続きます。豪徳寺の桜も三分~五分咲きといった案配。町のそこかしこで桜の薄紅色が目に付くようになりました。
 写真は26日撮影のものです。

20080327_02 ほどけた千羽鶴が風に吹かれて招き猫の間に隠れていたり。ハエトリグモがさらに折り紙の隙間に隠れていたり。クモの写真が撮りたかったのですが恥ずかしがり屋のようで写ってくれませんでした。残念。

20080327_03

絵馬と桜の絵柄を作りたいと思って昨年も挑戦したのですが、なかなか「絵馬と桜花」だけという絵にはなりません。う~ん。

 今週末の豪徳寺は五分~八分程度の開花状況になると思います。でも、その次の週末にはたぶん散ってしまいそう。豪徳寺~経堂近辺では馬事公苑が広く、桜の(密度はそれほどでもないけれど)数も多くお勧めです。お馬さんも“さくら”ということでダブルで観桜も乙かもしれません。

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二次創作『Dark Seed 王子様のキス』

 紺野キタのコミック『Dark Seed』が完結したらリジー&クレアで何か書いてみよう、と思っておりました。というわけで早速原作の巻末四コマと本編との隙間を縫う感じの掌編二次創作SSを書いてみました。


Dark Seed 王子様のキス 2008.4.27版



  • 青空文庫ファイルはzipで圧縮してあります。
  • 四百字詰原稿用紙換算23枚。
  • 原作にはない設定を勝手に追加しています。
  • エンディングを含めてネタバレあり。原作既読の方向け。
  • 全年齢。

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『われわれはどこへ行くのか?』松井孝典

リンクはAmazonへわれわれはどこへ行くのか? リンクはAmazonへ
松井孝典
ちくまプリマー新書
2007.2.10
735円

★★☆☆☆

 紙が厚め。大きな文字。行間がら空き。
 読書経験の少ない人に向けた新書レーベルのようなのですが、文字がスカスカでかえって読みづらいです。

 しかもこの本、面白くないのです。

 最初に「われわれ」の定義から入ります。全生命、人類、日本人……。あれ? 「われわれ」の前に「わたし」と「世界」についてデカルトの懐疑論を紹介するのを忘れていませんか。「哲学では説明できない」ってあっさり切り捨ててますが、素朴な実在論に拠って始めるのであれば「われわれ」の認識・定義も必要ないような気が。
 全篇が同様の大雑把さで進みます。地球物理学の視点、環境問題、宇宙開発、生命。裏表紙に書かれている通り

われわれとは何か?
文明とは? 環境とは? 生命とは?
宇宙の始まりから人類の運命まで、壮大なスケールの、地球学的人間論。

幅広い話題が展開されますが、どれもこれもまとまりきらない印象。紹介されている個々の技術、知識、仮説はとてもおもしろいのですが、論理の出発点が不明確で、論理展開も粗く、結論が唐突に出現します。紙幅が足りないために説明しきれていないのかもしれません。結果として散漫で、読後に印象が残らない本でした。

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『Boy's Surface』円城塔

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円城塔
ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
2008.1.25
1470円

★★★☆☆

 感想を書くのが難しい話でした。

 ジャンル分けするなら「遅れてやってきたサイバーパンク」かな。雰囲気やガジェットだけのパンクではなく、物理や数学の世界を言葉に綴ろうとした濃いパンク。語られているイメージを掴むのは難しく感じましたが、たぶん、物語的にはシンプル。

 パッと読むと難解です。でもSFマガジンには時折こんな香りのする作品が載ります。読者を軽く突き放した表現。SF味溢れるイメージ。こういった方向性のSF小説はこれまでも時々出てきたと思うのですが、背景となる科学知識が貧弱で、ちょっとだけ奇を衒ってみておしまい、というパターンが多かったと思います。でもたぶん、この人はホンモノ。イメージを描くための知識の層が厚いのでしょう。

 「で、面白いの?」と訊かれると返答に困ります。
 「SFである」と答えるのが一番妥当かな。

 レフラー球の説明を読んでいて「変な教会で配ってるサングラスを通して見ると“Obey”とか“Watch TV”とかの真のメッセージが見えてきそう」なんて少し笑ってしまいました。

 SF度で言えば最右翼なので受けつけない人も多いかと思います。文学の香りも漂います。
 我こそはSF者なり、という人に。

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『DarkSeed3』紺野キタ

20080322_04 Dark Seed 3リンクはAmazonへ
紺野キタ
幻冬舎コミックス (バーズコミックス ガールズコレクション)
2008.3.24
619円

★★★★☆

 紺野キタの『Dark Seed』シリーズ待望の最終刊。神保町へ出張り、『Dark Seed 3』を購入して紅茶専門店TAKANOへ。サングマの2ndフラッシュを味わいつつ読んできました。TAKANOの紅茶はやっぱりおいしい……。

 早速『Dark Seed 3』の感想。
 ネタバレなしです。

 ああ、いい話じゃないですか。
 一巻から読み返して改めてそう感じます。
 派手ではないけれど奥行きたっぷりに構築された世界。主人公であるセレストの成長。物語冒頭から最後までを貫く綿密なプロット。最終刊の結末で物語は収まる所へきっちり収まってます。クリスとセレストの関係は二巻ですでに落ちついた観がありますが、セレストとアルジー、リジーとクレアと主要な人物の関係も納得の行く形に辿り着きます。
 読み終えて面白かった、良かったと思う半面、ちょっときれいに片付きすぎたかな?とも思います。指輪物語のような屍山血河のハデな話にならなかったのは登場人物たちが若い(中学生になるかならないか)設定のためでしょうか。紺野キタの物語の優しさを感じさせた部分は、世界の枠をも壊しかねない話の落着としてはインパクトの弱さに繋がった気もします。でもこの心地良い読後感はバタバタと人死にが出る話では出ないですね。
 魔法ファンタジーである一方、このお話は恋物語でもあります。
 ところが、主人公であるセレストがボクネンジン体質である上にさばさばした気質なもので紺野キタが得意とするしっとりとした静かな空気感を纏ってくれず、三巻で恋愛的に盛り上がるべきシーンが淡々と感じられたかも。なんというかアルジーとセレストの情緒面って『小さな恋のメロディ』くらいの年齢な印象でした。盛り上がるというよりもほのぼの。アルジーの側は王子様体質なので幻想的な雰囲気の恋物語も醸せたかもしれないけどセレストが相手では無理というもの。ああ、青春ってなんてじれったいんだろう。

 剣を振り回すような活劇要素は薄いですが、じっくり読めるお話。読み終えたときには紺野キタ的に構築されたファンタジーの世界にほうっと満足の溜息がつけるのではないかと思います。

 単なる独白なのですが「相手はエルフィンウッドの魔女だぜ」というケリーのセリフがなぜかとても嬉しかったり。

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招き猫@豪徳寺

枝垂れ桜と三重塔 うららかな陽脚で枝垂れ桜も咲き始めていました。

招福猫奉納所

 「招福猫奉納所」の看板新旧。奥の木の看板が新品です。立派な筆跡です。裏には銘がありました。

魚屋看板猫

 番外編です。
 小田急豪徳寺駅南側の豪徳寺商店街にある魚屋さんの店頭。街灯の柱に可愛らしい猫の絵柄が。お魚屋さんの手による物と思われます。サザエさんが裸足で追ってきそうな絵柄。

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『女学校と女学生』稲垣恭子

リンクはAmazonへ女学校と女学生―教養・たしなみ・モダン文化リンクはAmazonへ
稲垣恭子
中公新書
2007.2.25
819円

★★★★☆

 『少女小説から世界が見える』に続きこの本もとても興味深く読めました。
 「百合小説を楽しむなら背景として読んでおけ!」と押し売りしたい一冊。とくに書くことを楽しんでいる側の人には強くお勧め。

 章立てを引き写してみます。

  • 序章 女学生とは
  • 第一章 文学少女
  • 第二章 女学生の手紙の世界
  • 第三章 堕落女学生・不良少女・モダンガール
  • 第四章 ミッション女学生
  • 第五章 「軽薄な知」の系譜

 この構成に惹かれた人は期待通りに楽しめるはず。特に第二章は当時の手紙の引用などもあって、読んでいて気恥ずかしくなるような女学生文化の空気が感じ取れると思います。女学生文化につきもののエスという関係についても書かれ、そっち方面の情報を求めている人には巻末に付されたたくさんの参考資料一覧とともに良いガイド役になるはず。
 第三章以降は華やかなばかりではなかった女学生文化の側面が取り上げられるます。富国強兵策を取っていく日本の歴史とは切り離せないものでもあり、学問の大衆化も伴って現代の香りが強まる憂鬱な話が増えていきます。
 文は全体に中公新書らしい淡々とした語調ですが、戦中・戦後に女学生時代を過ごしてきたという母を持つ著者らしい暖かな視点から女学生文化を取り上げているせいか、心地の良い読み物に仕上がっています。

 というわけで読んで良かった一冊でした。関連書籍も一冊積ん読になっているので近いうちに紹介できるといいな。

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キーボードのお掃除

20080318_13 ふと思い立ってキーボードの掃除をしてみました。時折逆さまにして叩いてみたり、ウェットティッシュで拭ったりはしていたのですが。

  • テンキーレスコンパクト
  • Cherryのメカニカルスイッチ
  • 日本語キーボード

 という条件では購入当時これと姉妹モデルくらいしかなかったような気がします。

 このキーボード、スイッチのマウントが鉄板らしく(打鍵感が売りだった)分解してみたところ錆が発生していました。あああ。代替品がないものに限ってボロくなってく……。
 飲み物を飲ませたこともあるのでsweat02やむを得ないことなのかもしれませんが、長寿命を謳うメカニカルキーボードとしては残念な感じ。

 写真は掃除後です。掃除前は蜘蛛の巣?みたいなのができていたりしてとうていお見せできない状態でした。掃除しても操作感は特に変わらない、かな。キートップを洗濯ネットに入れて洗濯機に放り込んだので、キーの側面までぴかぴかになりました。

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『少女小説から世界が見える』川端有子

リンクはAmazonへ少女小説から世界が見える ~ペリーヌはなぜ英語が話せたか~リンクはAmazonへ
川端有子
河出書房新社
2006.4.30
1680円

★★★★☆

 面白かった。

 『若草物語』『家なき娘』『小公女』『赤毛のアン』『あしながおじさん』の五つの本を題材に、少女小説と時代の背景との関連を書いた本です。
 各タイトルを時代と照らして分析してみせるその過程はわかりやすく、強く頷くことのできるもので、時間を忘れて楽しく読めました。
 少しばかり惜しいのが「総論」が弱いこと。少女小説が時代と密接な関係を持っている、と例を引いて挙げただけでは読み終えて本を閉じたときに「ふ~ん」で終わってしまいます。もう一捻り、何かシメが欲しかったな。

☆ ☆ ☆

 以下では我田引水ですが自作小説『あかねいろ』を今回読んだ『少女小説から世界が見える』に対照させてみようと思います。

 『少女小説から世界が見える』では少女小説を代表するジャンルのひとつ、女子学校小説の特徴として主人公は

  • 何らかの形で孤児である
  • ジェンダー的に曖昧
  • 主人公の傍らにはきわめて「女らしい」人物
  • 家庭への執着が強い
  • 「書く」ことによる自己表現

 と特徴を抽出しています。
 『あかねいろ』にも当てはまる要素が複数。ヒロインは「ジェンダー」「女らしい友人」「自己表現」の点で上記と共通点を持ちますし、家族をほとんど登場させなかったという点で「孤児」に準ずるキャラクターとなっているかもしれません。「書く」ことはしませんが代わりに「織る」ことで自己表現をしているような気もします。
 意識してそうしたわけではありません。この本を読んだのは『あかねいろ』を書いたずっと後なのですから。少女小説として話を作ってみたら見事に典型パターンに嵌っていた、ということになります。身に染みこんだ伝統の力、恐ろしき哉。
 伝統の力は『あかねいろ』の軸となっている染め織りにも及んでいるかもしれません。『少女小説から世界が見える』の中では『ペリーヌ物語(家なき娘)』がロビンソン・クルーソーのような自活生活を送る描写や『若草物語』のメグがおしゃれに工夫を凝らす様を取り上げて「詳細なディテイルにこだわるリアリズムを旨とする」と少女小説の特徴の一つに数えます。結局、例外は「家庭への執着」くらいです。
 なんとなく、で作ったお話が振り返ってみると少女小説の定番要素を満たしていたわけです。
 百合、というジャンルが(『あかねいろ』は百合小説です)少女小説にルーツを持っている以上、自然なことだったのかもしれません。

 

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招き猫@豪徳寺

やあ! 「やあ!」とちび招き猫が挨拶。
 わかりますでしょうか。梁の上です。ちっこいです。右手の梁の上にも四~五センチの招き猫が乗ってます。よぉ~く見ると後ろの梁にも二匹。

泥んこ 前々日の強い雨でコンクリの埃が叩き出されたのか跳ね返りで泥だらけ。

手作りかな? 豪徳寺純正招き猫ばかりになってしまった中に紙粘土か張り子か手作り感漂う招き猫。でも招福の文字が様になってるところを見ると市販品かなぁ。
 どうでもいいですが、白地に黒ブチだとちょっと牛っぽい柄に見えます。

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『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』ピーター・D・ウォード

恐竜はなぜ鳥に進化したのか リンクはAmazonへ恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めたリンクはAmazonへ
ピーター・D・ウォード著 垂水雄二訳
文藝春秋
2008.2.15
2350円

★★★☆☆

 おもしろかった。
 でも、文章がひどかった。

 原著のタイトルは"Out of Thin Air"。訳者の説明では「薄い大気のなかから」という意味だそうです。う~ん。日本版のタイトルは恐竜ファンにわかりやすく訴えていますが、原タイトルの方がロマンチックな言い回しに思えます。
 適者生存を訴えたダーウィン、偶然の生き残りを強調したグールド。そしてこの本では進化と絶滅の原動力をひたすら酸素に求めます。カンブリア紀の進化の大爆発からペルム紀の大絶滅、白亜紀の恐竜の絶滅とその後の哺乳類の台頭までを酸素濃度の変化とその適応によって説明します。
 科学というのは概ね還元論的です。生物学ではダーウィンの進化論以来、次の世代の生物学をリードするパラダイム(学者達が共有する学問の常識)を打ち立てようと様々な進化論が登場してきました。利己的な遺伝子論などもその一部ですね。たったひとつの原理に収束させて、生物の進化を、仕組みを説明しようと試みられてきました。けれど決定打がないままでした。
 この本で書かれているのは酸素進化論とでも言うべき意欲的な進化のメカニズム提案です。面白いぐらいに気持ちよく、過去の生物の盛衰を説明していきます。酸素が濃ければそりゃ動物は元気いっぱい、酸素が薄ければ青息吐息、ととてもわかりやすい説ですし、酸素濃度の変遷に伴う呼吸器の発達の説明もナルホドナルホドと頷けます。

 でも。
 冒頭で書いたとおり、文章がひどいです。

ここで提案したいのは、頭足類の殻が、任意の時間単位あたりに鰓表面を通過する水の容積を大幅に増大させる高圧水流をつくりだせる、単板類のような形状を授けられた祖先種によって進化させられたのではないかということである。

 一節を抜き出してみました。超絶スパゲッティ文です。訳者の責任ではないでしょう。訳者あとがきでは読みやすい文章で全体の要約があります。至る所、上記の引用のような文章でいっぱいです。読むのが苦痛なくらい読みづらいです。crying
 内容的には面白かったので四つはカタいかと思ったのですが、あまりの読みづらさに減点。S.J.グールドは偉かった……。
 原著では図解も少なめだったようで日本版では図が増えているそうですが、それでもまだ足りない印象でした。特に一番盛り上がる“恐竜は気嚢を持っていたか論争”に終止符を打った?とされる論文の紹介で、その含気骨の図解がないのは納得行かないゾ。

 文章のアレさ加減に我慢できる人にオススメ。
 内容的には難解ではありませんが、目がすべるので読むのには時間がかかると思います。

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招き猫@豪徳寺

20080229_01

 なんてことはない豪徳寺標準タイプの招き猫たちばかりですが、よく見てください。どの招き猫もそれぞれ微妙に顔が違います。大きめの二体が代表的な二種類の顔立ちで、豪徳寺の棚でも概ねどちらかに分類できそう。ですが、正面を向いている大きい一体の鈴の下にいる小さめの子、ヒゲがありません。黒目がちの子、白目の蛍光色が大きめにはみ出している子と様々です。

20080229_02jpg 真っ盛りの豪徳寺の梅。青空もきれいでした。

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