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『アストロバイオロジー 宇宙が語る〈生命の起源〉』小林憲正

アストロバイオロジー―宇宙が語る〈生命の起源〉
小林憲正
岩波科学ライブラリー
2008.8.6
1365円

★★★★☆

 ここしばらくアタリ本を引いているようでシアワセです。

 この本は一章を読んだ段階では「イマイチ?」と思ったのですが、二章以降で内容が具体的になってくると途端に面白くなりました。少し前に感想を書いた『宇宙生物学入門』とほぼ同じジャンルの本です。これまでの生物学は地球上でしか成立しない生物学でしたが、それを地球外でも成立するように拡張しよう――というのが宇宙生物学=アストロバイオロジー。『宇宙生物学入門』はかなりぎっしり厚く、こちらの『アストロバイオロジー』はシンプルにまとめてある感じ。ページ数も120ページ程度です。

 シンプルと言っても大雑把なのではなく、必要な要素だけでまとめてあるようで、あっさりとしていながら情報の密度があります。科学解説書はネタ探しも兼ねて読んでいる面もあり「面白い!」と思ったところをメモに取るのですが、この本はメモした項目がいっぱい。
 著者は化学が専門とのことでこの本の中でも化学進化の部分の比重が高めなのですが、これが地味ながらわくわくしてしまう話なのです。地球生物においてL型アミノ酸ばかりでD型がほとんど見られない理由。暗黒星雲中での有機物生成。火星や木星系・土星系の生命探査の意義。著者の唱える“がらくたワールド”生命起源。化学は苦手意識があって解説本もあまり読んでこなかったけど、実は面白い世界のようです。
 化学進化のアプローチが有望に思える本でした。

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