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1/35 恐竜骨格モデルシリーズ 2 ディプロドクス

1/35 恐竜骨格モデルシリーズ 2 ディプロドクス
荒木一成
学習研究社
3200円
2007.3

★★★★☆

 完成して一番に思うはず。

「どこに置こう」

 大きいです。完成サイズは長さ90cm。

 恐竜模型師として有名な荒木一成原型による竜脚類・ディプロドクスの組み立て模型です。プラモデルとは少し違い、個々の部品自体は完成していて、パチンパチンと関節を組んでいくと骨格模型ができあがります。パズルみたいな感じ。部品点数的には胴椎、肋骨、尾椎あたりが比較的まとまったパーツになっているので「全身の骨、ひとつ残らずを組み立てる」というほどの作業ではありません。頸椎はある程度動かせる構造になっていることもあり、関節ひとつずつの組み立てになります。
 組立時間はのんびりやって二時間程度でしたが、手の早い人ならば二十分もあればできてしまうかも。

★ ★ ★

1/35 diplodocus model パッケージ開封  まずはパッケージを開けてみたところ。
 左上が箱、右上が解説&組立ガイドのムック本。どうやら出版物的にはこれがメインのようです。でも、どうみても模型が主役。

 模型部品の質感は一般的なプラモデルよりは少し柔らかめの印象です。素材にはPE表示がされていたのでポリエチレンですね。普通のプラモデルはポリスチレン……かな。

 ムック本は見映えのする1/35模型の表紙写真に続き長野古生物博物館や神奈川県立生命の星地球博物館のディプロドクス標本の見事な写真が収められています。その後には山本聖士と小田隆のイラストで飾られたディプロドクスの解説が8ページほど続きます。解説は詳しく、大人向けの製品であることが感じられます。
 組み立て方の説明はわかりやすく、小学校の三~四年以上であれば難しくないでしょう。
 その後6ページに渡って荒木一成による「手軽に作れる生体復元モデル」の作り方ガイドがあります。
 最後に金子隆一による竜脚類図鑑的なまとまった解説に10ページが割かれていて、ここでも豊富に工藤晃司、菅谷中、本田成正、山本聖士のイラストが使われています。
 ゴージャスなムックではないでしょうか。恐竜モノにおいては評価の高い人ばかり。

★ ★ ★

 組立に入る前に部品が揃っているか眺めてみたところ……。む? 二本あるはずの「ピン」が見当たらないぞ、と思ったのですがムックとは別の紙ペラを見ると

●脊椎ブロックAをピン2本で背骨部品に組み立てる部分は、あらかじめ組み立て済みになっております。

「使用上のご注意」より

と書かれていて、なるほど、その通りでした。

組立開始 1/35 diplodocus GR DIGITAL F2.8 1/760sec ISO81 -0.3EV

 組立開始です。ごろんと脊椎が転がっていると少しブキミ……。
 パチンとはめる部品は少し力が要る箇所もあるのですが、力を入れすぎると折れてしまいそうなので、あまり小さな子向きではなさそうです。

1/35 diplodocus 胴体組立中 GR DIGITAL F2.8 1/42sec ISO64 -0.7EV 胴体部分が組み上がった状態。
 この段階だとさほど大きさを感じませんが……。

 首の部分を組み上げた段階で「もしかしてかなり大きいのでは」という空気が漂いはじめ、尻尾部分が完成するとそれは確信に変わりました。胴体に首と尻尾を合体させてみると……。

長い! 1/35 diplodocus GR DIGITAL F2.8 1/45sec ISO81 -0.3EV

 黄色い光を作って夕陽のディプロドクスだ!とジオラマ設定したつもりが、バンダナ程度の大きさの背景布では収まり切りません。全身を収まるように写そうとするとどうしても生活感溢れる背景が写り込みます。それでは格好がつかないので後日外へ連れ出してロケ撮影してくる予定。
 横幅はほんの10cm程度なので重量感や威圧感はあまりないのですが、とにかく長い。首が長い。尻尾が長い。

 神奈川県立生命の星地球博物館ではこのディプロドクスのお腹の下をくぐれるのですが、頭の先が高く遠く闇の中に隠れているので、「足太い。恥骨おっきい。脊椎ぶっとい」という印象ばかりで、櫛の歯のような前歯も、前後に筋の入った鼻面もよくわからないのですが、模型としていじり回せると気づかなかった部分が見えてきます。「尾椎の神経棘、左右はアンバランスなんだ」とか「胴椎の神経棘、本当に二股で名前通り」とか「これじゃあ確かにあんまり首は動かないかも」とか。
 間近で見るなら国立科学博物館のアパトサウルス(ディプロドクス科の仲間)を観察してきた方がいいのかもしれません。科博はアパトサウルスの頭をかなり近くで見られます。

 この学研の1/35ディプロドクスはどの標本をモデルにしたのかな。
 ポリエチレンなので塗装は困難そうですがそのままでも造型の良さで雰囲気があるのでOKかと思います。目立ちそうな場所にあるバリはあらかじめ削ってありました。細かなモールド痕は残りますが、骨の稜線にあたる部分に配されているために目立ちません。
 デテールはかなり細かくて、肩胛骨の表面などは化石らしいザラザラ感がうまく出てる気がします。大腿骨や腸骨の滑らか感もステキ。頭のてっぺんの鼻孔は上から見るとあまりに真四角くて意外でした。博物館の標本は、そう言えば真上からは見下ろせないですね。

 全長90cmのプラモと考えると割と安価な部類かな? 適度な手間で休日にさっくりと完成させられるのでかつて恐竜少年であった忙しいお父さん向け、かな。

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