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2009年2月の16件の記事

招き猫@豪徳寺

毛皮付招き猫 GR DIGITAL F2.4 1/21sec ISO154 二月も末になってのぼた雪の初雪。おかしな天気です。

 お正月とボロ市のイベントが終わりのんびりペースに戻った豪徳寺の招き猫棚。招き猫、というよりは眠り猫風の奉納アイテムがいました。

 置物を座らせる座布団って赤が多いですよね。なぜだろう……。

手作り? GR DIGITAL F2.4 1/30sec ISO154  こちらはぬいぐるみ風。
 市販品にしては縫製が凝っているし、自作品だとしたらかなりの上級者の作品かなぁ。のんびりした雰囲気が可愛らしい招き猫?たちでした。

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『あまがみエメンタール』瑞智士記

『あまがみエメンタール』
瑞智士記
一迅社文庫
2009.2.20
650円

★★★☆☆

 キョーレツ。

「リコね、ココちゃんの――がいちばん好き! やぁらかくて、とっても甘いの!」

P.64より。一部伏せ字

 ずぎゅーんときてしまいました。
 最初の方、甘ったるい口調が少し苦手かな、と思っていたのですが効きました。
 悶えました。
 誰かに噛まれたくなったので手近なところで猫のお腹を過剰にかいぐりしてモフり返しされてきました。

 タイトルに含まれる“エメンタール”は『トムとジェリー』など欧米漫画で見るスイスチーズのことだと思うのですが、よくぞこんなタイトルを思いついたって感じです。語呂も妙にいい。

 文章やキャラは同著者の『幽霊列車とこんぺい糖』(感想)よりライトノベル度・高。シーン的には際どいというかぶっちぎりというか……。そう、

今月の一迅社文庫は色々とトばしていますよ

という折込チラシの売り文句の通りです。
 百合度に関しては文句なしのガチでサービスシーンてんこ盛り。登場キャラも女性オンリー。
 百合物であっても「アイリス」レーベルでない理由は読んでなんとなくわかりました。これは確かにオトコノコ向けかと思います。胸の話をはじめとする思春期の女子的エピソードは下品にならないようにキレイにまとめてありますし、女性読者にも違和感や不快感はないと思いますが、少女小説的な空気ではないです。
 ともあれ、この話は『百合姫』で百合好き読者を抱えた一迅社でなければ出せなかった話かと思います。
 恋愛色というよりも“共依存”の色が濃かったかな。お話的にはきっちり完結していますが、もし続編が出るとしたら大人の恋愛としての心の手続きを踏んでいく二人が見たいな、と思いました。でもそうなるとライトノベルではなくなってしまうかな。
 読み進めてから見直すと「お?」と思ったりもする表紙イラストもいいですね。

 今回も限りなく四つに近いの三つですが、惜しいところで私の偏った好みにジャストフィットしなかったためです。
 ですが同著者の『幽霊列車~』やアサウラの『バニラ―A sweet partner』と並んで百合ラノベでは必読かと思います。少なくとも百合好きであればハズレということはありません。お勧め。

★ ★ ★

 一迅社の公式サイトにはまだ情報がないようですが、巻末と折込広告に「一迅社文庫大賞作品募集のお知らせ」が刷られていました。巻末には以前から予告はありましたが、先月刊行分あたりから詳しい物に改訂されたようです。おおまかに抜粋すると

  • 250~350枚
  • 締切:2009年9月30日
  • 十~二十代向けのエンターテインメント小説(SF、アドベンチャー、伝奇、ファンタジー、ミステリ、ホラー等)
  • 同人、ネットへの既発表・他賞投稿歴のある作品は要申告

 詳細は……まあ、投稿しようと思っているなら出版社の傾向を掴むためにも自分で本を買って確認すべきなのでしょう。割と細かなことまで書かれた「募集のお知らせ」でした。

 ん~。「アイリス」とか「百合」とか分けて募集しないのかな。

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『つづきはまた明日』紺野キタ

『つづきはまた明日』と『あまがみエメンタール』つづきはまた明日 1
紺野キタ
幻冬舎コミックス・バーズコミックスガールズコレクション
2009.2.24
619円


★★★★☆

 紺野キタの新刊。
 発売日だというのに幻冬舎コミックスは相変わらず置いてある店が少なくて、四件回ってようやく発見。店頭にはこの一冊きりでした。

 父子家庭の小学生兄妹。お兄ちゃんは五年生ですがありすぎるくらい分別のある子で大人っぽく、妹は小学校入りたて?で年齢相応な感じ。どうやらこの二人が主人公のようです。第一話ではお隣に女の子が越してくるのですが……と始まる日常を舞台にしたお話。

 けっして派手なお話じゃない、どころか日常を描いた地味な現代日本モノなのですが、ありふれているはずの家族の光景も紺野キタ世界として描かれると途端に魅力的に輝きはじめます。“現代”であるらしいのにそこはかとなく漂うノスタルジー。雰囲気だけに終わらないキャラクターの魅力的な内面描写。ああ、もうどう書けばうまく伝わるんだろう。紺野キタ漫画は感想から内容を想像するのが難しいのではないかと思います。「独特の空気感」と表現されることが多いようなのですが、未読の人には「ナニソレ?」ですよね。
 うまく言葉にできない魅力というのが“マンガ”という媒体ならでは、なのかもしれません。

 作中での清(さや・妹)ちゃんからの出題。

 「もんだいです。rockこの中に何が入ってるでしょうか?」

 笑ってしまいました。紺野キタは『田園少年』でもお子さま系いたずらを上手に使っていました。他の作家が描いたらなかなかほのぼのとはまとまらないだろうなぁ。

 後書きでは紺野キタ(あるいは杳:お兄ちゃん)が『CSI:マイアミ』シリーズのファンであるらしいことが判明。ちょっと意外。

 Amazonには表紙写真がなかったようで梱包材を背景にして撮ってみたのですがなんだか思っていたように写りません。むぅ。

Yahoo comicsでは第1話と最新2話が読めるようです。

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『飛行機の100年史』鈴木五郎

飛行機の100年史―ライト兄弟から最新鋭機まで、発達の軌跡のすべて
鈴木五郎
PHP文庫
2003.10.17
780円

★★★☆☆

 概説的な飛行機史の本です。航空史の黎明期のことが知りたくて読んでみました。Book-offの100円コーナーで見つけてきた本です。
 2003年はライトフライヤーの初飛行から百年ということもあって航空史関連の書籍がたくさん出たようです。この本もその中の一冊。

 う~ん。概説なのでちょっと物足りない。ライトフライヤーの時代から第一次世界大戦が終わるくらいまでの航空機を詳しく網羅した読み物が欲しいのだけれど、その時期を専門にした飛行機本というのは見当たらないようです。雑誌のムック類として出ていたりするのでしょうか。
 図書館でも調べてみたのですがこの一次大戦前後というのは「歴史」としてもまだ組み込まれず「現代」としても扱われずということで資料のエアポケットと化しているようです。腰を据えて調べないとダメそう。

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『火星 赤い惑星の46億年史』フランソワ・フォルジェ他

図表が豊富で総括的火星-赤い惑星の46億年史―火星の科学入門最新版
フランソワ・フォルジェ/フランソワ・コスタール/フィリップ・ロニョーネ著 水谷仁訳
NEWTONムック
2009.2.20
2499円

★★★★☆

 「火星の科学入門 最新版」とサブタイトルがついていますが、このムックには2008年に活躍したアメリカの探査機フェニックスの成果は盛り込まれていません。2007年10月にEU圏で刊行された『Planet Mars: Story of Another World』の改訂版を訳したものだからです。といってもフェニックスの成果を取り込んだ研究結果が登場するのはこれからでしょうから、最新の火星観が描かれていることに間違いはないと思います。

 内容的には以前のニュートンムック『最新探査機がとらえた火星と土星』の火星記述部分の最新版に相当するかな。こちらの新ムックがあればOK。昨年末に感想を書いた『火星の生命と大地46億年』と若干被る部分もありますが『火星の生命と大地46億年』は地質を中心に火星を捉えた本で文章中心ということもあり、今回紹介のこちらのムックは方向性が少しばかり違いました。
 特徴としては

  • 図表が豊富
  • 地質、気象、天文の幅広い視点から解説

といったあたり。
 特にグラフや図解の豊富さが魅力で、示されているグラフをじっくりと眺めると火星環境が感覚的に推測できてきます。本文の解説に対して適切な図が吟味されている印象。A4版フルカラームックという体裁を目一杯生かしている本です。店頭では「160ページで2500円弱って高いな」と思ったのですが、読み終えてみたらとても良い資料であることがわかりました。ほぼ最新の火星研究がひとつにまとめられ、わかりやすく解説されているので火星に関心を持つ人には強くお勧めです。数学能力は必要ありませんがSI単位系をしっかり理解していて、グラフの意味を咀嚼できると面白さが倍増すると思います。

Part1 惑星の誕生 46億年前から38億年前
Part2 火星の青年期 40億年前から35億年前
Part3 ゆっくりとした火星の変化 38億年前から1億年前
Part4 気候と嵐 今日の火星
Prat5 火星探査 1650年から2050年……

『火星 赤い惑星の46億年史』目次より

 探査機に搭載された解析技術の概要や仮説の紹介も充実していて、自作小説『イシノネ』で火星最新知識のつもりで取り上げた内容も当たり前のように紹介されていました。むう。もっと情報収集に励まねば。

 P.95の「バイキング2号のランダー地点(北緯48°)における火星の気圧」グラフの縦軸、単位がhPaになってるけどこれはPaの間違いですね。

 写真内のオレンジ色の球体は3D立体パズルの火星儀。

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『最強の狙撃手』アルブレヒト・ヴァッカー

最強の狙撃手
アルブレヒト・ヴァッカー著 中村康之訳
原書房
2007.4.5
2100円

★★★★☆

 「酸鼻」

 この本の内容を一言で表すならばそれです。『極大射程』(スティーブン・ハンター)のボブ・リー・スワガーもかくやと思われる狙撃手ヨーゼフ・アラーベルガーの伝記なのですが、戦地での遺骸写真も多く掲載され、文中での表現もかなりどぎついものでした。傑出した狙撃手の話ではあるのですが、英雄譚というにはむごい描写も多く、戦争の痛ましさが印象に残る本でした。

 小説と違うのは戦果は驚異的であったのに射撃技術自慢がないこと、かな。いえ、戦車のハッチから一瞬だけ顔を覗かせた敵兵を逃さず狙撃したり、迫り来る装甲トラックの5cm×30cmほどの小窓を狙った狙撃をしたりと十分に驚異的な技術が示されるのですが、スナイパー映画によくあるような800m先の標的を……の類の遠距離狙撃逸話はなく、伝記中に登場する最長距離狙撃は600m程度のようです。これだって十分にスゴイですが。この狙撃兵のスゴさは射的能力ではなくて的確な判断力に思えます。アラーベルガーはごく普通の機関銃手として前線に投入され、とくに狙撃の訓練を受けたわけでもないのに独力で凄腕の狙撃手へと育っていきます。生き残るための戦闘勘のようなものが群を抜いていたように読み取れました。この本は、狙撃手云々がメインテーマではなく傑出した生存能力を示した兵士の記録、かな。

 原題は"Im Auge Des Jägers"。
 『猟兵のまなざしのなかで』。
 こちらの方がずっと内容に即していると思います。

 手に取ってから一息に最後まで読み通してしまいました。

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『ムジカ・マキーナ』高野史緒

ムジカ・マキーナ
高野史緒
ハヤカワ文庫JA
2002.5.15
★★★★☆

 文庫化されたのが2002年、ハードカバーは1995年。さらに遡るなら前年のファンタジーノベル大賞の最終候補。

 なんで読んでいなかったのだろう。

 このお話は解説にも記されているとおり「音楽SF」というジャンルがしっくりきます。
 十九世紀後半を舞台に“魔笛”なる禁断の麻薬と謎の音楽興行“プレジャー・ドーム”、ヨーロッパの政治情勢が絡み合って謎に満ちたストーリー。
 面白い。面白かった。私の好きな要素がぎゅう詰めにされていた上にその奥行きも深くて溜息が出ました。管浩江の『永遠の森  博物館惑星』でも柔らかにやさしくふうわりと音楽が使われていて「いいな」と思うのですが、『ムジカ・マキーナ』はさらに濃く、強烈に音楽を描きます。文字の間から旋律が聞こえてきそう。

 少し惜しいのは芳醇なクラシック音楽の世界とムジカ・マキーナを実現する技術にギャップを感じてしまったところでしょうか。テクノロジーとしての連続性が見えず、十九世紀後半にいきなり登場するムジカ・マキーナ。ロマン派の世界からいきなり現代的な音楽へとスイッチしたかのような錯覚を覚えます。イメージとしては素敵なのですが、SF的な視点ではそのギャップを埋めてくれるテクノロジーが気になってしまいます。

 でも、十数年も前にこんな素晴らしい音楽SFがすでに書かれていて、それを知らずにいたなんて。勉強不足の自分が恥ずかしいです。

 ふと思ったのですが、今だからこそこのお話は違う意味を持つのではないでしょうか。

 以下、『ムジカ・マキーナ』のネタバレを含みつつ「今だからこそ」をつらつらと。

続きを読む "『ムジカ・マキーナ』高野史緒"

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1/35 ディプロドクス 写真篇

1/35ディプロドクス なんだよおまえ だれだよおまえ GR DIGITAL F2.8 1/310sec ISO64 -0.3EV ディプロドクス模型の写真を撮るのにまずは猫たちに協力してもらいました。「ナニコレ」と緊張の表情。あまりウケがよろしくないようです。

 ところが……。

1/35 diplodocus 恐竜の捕り方 GR DIGITAL F4.5 1/97sec ISO81 -0.3EV

 恐竜の捕り方教えたる~っ!

 ガ~~ッ

 捕り方じゃなくて撮り方が知りたかったんですけど。それより、食べるな! モデルさんを食べないでくださ~い。

1/35 diplodocus お頭からじっくり味わいます GR DIGITAL F3.5 1/250sec ISO80 -0.3EV

 お頭からがっぷり。
 味わい恐竜。

 これではせっかくのディプロドクスの模型も破壊しつくされるのは目に見えています。猫たちは撮影教官としては頼りにならないことがよくわかったので近場の空き地へ。

1/35 diplodocus 花と恐竜1 GR DIGITAL F2.4 1/290sec ISO64

 ちょうど春の花がぽつぽつと咲き始めた頃合いでした。

1/35 diplodocus 花と恐竜1 GR DIGITAL F3.2 1/500sec ISO81 こちらは梅。
 そういえばNHKの恐竜番組で「花に追われた恐竜」という評判の悪かった番組がありました。

 シダやソテツと並べて撮りたかったのですが手近な所には見当たらず……。外に模型を持ち出すのは意外に恥ずかしいというか、人目が気になる物で、ロケ地をきちんと決めてから持ち出さないとうまく行かなさそうです。
 背景は杉林(気分だけ北米のセコイア林)とか紅葉の時期のカエデの枝と合わせるのがよいのかもしれません。

 良い撮影場所が見つかれば「つづく」はずですがどうなることやら。

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1/35 恐竜骨格モデルシリーズ 2 ディプロドクス

1/35 恐竜骨格モデルシリーズ 2 ディプロドクス
荒木一成
学習研究社
3200円
2007.3

★★★★☆

 完成して一番に思うはず。

「どこに置こう」

 大きいです。完成サイズは長さ90cm。

 恐竜模型師として有名な荒木一成原型による竜脚類・ディプロドクスの組み立て模型です。プラモデルとは少し違い、個々の部品自体は完成していて、パチンパチンと関節を組んでいくと骨格模型ができあがります。パズルみたいな感じ。部品点数的には胴椎、肋骨、尾椎あたりが比較的まとまったパーツになっているので「全身の骨、ひとつ残らずを組み立てる」というほどの作業ではありません。頸椎はある程度動かせる構造になっていることもあり、関節ひとつずつの組み立てになります。
 組立時間はのんびりやって二時間程度でしたが、手の早い人ならば二十分もあればできてしまうかも。

★ ★ ★

1/35 diplodocus model パッケージ開封  まずはパッケージを開けてみたところ。
 左上が箱、右上が解説&組立ガイドのムック本。どうやら出版物的にはこれがメインのようです。でも、どうみても模型が主役。

 模型部品の質感は一般的なプラモデルよりは少し柔らかめの印象です。素材にはPE表示がされていたのでポリエチレンですね。普通のプラモデルはポリスチレン……かな。

 ムック本は見映えのする1/35模型の表紙写真に続き長野古生物博物館や神奈川県立生命の星地球博物館のディプロドクス標本の見事な写真が収められています。その後には山本聖士と小田隆のイラストで飾られたディプロドクスの解説が8ページほど続きます。解説は詳しく、大人向けの製品であることが感じられます。
 組み立て方の説明はわかりやすく、小学校の三~四年以上であれば難しくないでしょう。
 その後6ページに渡って荒木一成による「手軽に作れる生体復元モデル」の作り方ガイドがあります。
 最後に金子隆一による竜脚類図鑑的なまとまった解説に10ページが割かれていて、ここでも豊富に工藤晃司、菅谷中、本田成正、山本聖士のイラストが使われています。
 ゴージャスなムックではないでしょうか。恐竜モノにおいては評価の高い人ばかり。

★ ★ ★

 組立に入る前に部品が揃っているか眺めてみたところ……。む? 二本あるはずの「ピン」が見当たらないぞ、と思ったのですがムックとは別の紙ペラを見ると

●脊椎ブロックAをピン2本で背骨部品に組み立てる部分は、あらかじめ組み立て済みになっております。

「使用上のご注意」より

と書かれていて、なるほど、その通りでした。

組立開始 1/35 diplodocus GR DIGITAL F2.8 1/760sec ISO81 -0.3EV

 組立開始です。ごろんと脊椎が転がっていると少しブキミ……。
 パチンとはめる部品は少し力が要る箇所もあるのですが、力を入れすぎると折れてしまいそうなので、あまり小さな子向きではなさそうです。

1/35 diplodocus 胴体組立中 GR DIGITAL F2.8 1/42sec ISO64 -0.7EV 胴体部分が組み上がった状態。
 この段階だとさほど大きさを感じませんが……。

 首の部分を組み上げた段階で「もしかしてかなり大きいのでは」という空気が漂いはじめ、尻尾部分が完成するとそれは確信に変わりました。胴体に首と尻尾を合体させてみると……。

長い! 1/35 diplodocus GR DIGITAL F2.8 1/45sec ISO81 -0.3EV

 黄色い光を作って夕陽のディプロドクスだ!とジオラマ設定したつもりが、バンダナ程度の大きさの背景布では収まり切りません。全身を収まるように写そうとするとどうしても生活感溢れる背景が写り込みます。それでは格好がつかないので後日外へ連れ出してロケ撮影してくる予定。
 横幅はほんの10cm程度なので重量感や威圧感はあまりないのですが、とにかく長い。首が長い。尻尾が長い。

 神奈川県立生命の星地球博物館ではこのディプロドクスのお腹の下をくぐれるのですが、頭の先が高く遠く闇の中に隠れているので、「足太い。恥骨おっきい。脊椎ぶっとい」という印象ばかりで、櫛の歯のような前歯も、前後に筋の入った鼻面もよくわからないのですが、模型としていじり回せると気づかなかった部分が見えてきます。「尾椎の神経棘、左右はアンバランスなんだ」とか「胴椎の神経棘、本当に二股で名前通り」とか「これじゃあ確かにあんまり首は動かないかも」とか。
 間近で見るなら国立科学博物館のアパトサウルス(ディプロドクス科の仲間)を観察してきた方がいいのかもしれません。科博はアパトサウルスの頭をかなり近くで見られます。

 この学研の1/35ディプロドクスはどの標本をモデルにしたのかな。
 ポリエチレンなので塗装は困難そうですがそのままでも造型の良さで雰囲気があるのでOKかと思います。目立ちそうな場所にあるバリはあらかじめ削ってありました。細かなモールド痕は残りますが、骨の稜線にあたる部分に配されているために目立ちません。
 デテールはかなり細かくて、肩胛骨の表面などは化石らしいザラザラ感がうまく出てる気がします。大腿骨や腸骨の滑らか感もステキ。頭のてっぺんの鼻孔は上から見るとあまりに真四角くて意外でした。博物館の標本は、そう言えば真上からは見下ろせないですね。

 全長90cmのプラモと考えると割と安価な部類かな? 適度な手間で休日にさっくりと完成させられるのでかつて恐竜少年であった忙しいお父さん向け、かな。

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百合コミック誌『つぼみ Vol.1』

つぼみ VOL.1
芳文社 まんがタイムKRコミックス GLシリーズ
980円

2009.2.12
★★★★☆

 『コミック百合姫』のライバルとなるべき百合コミック誌の登場です。体裁は大きめのコミックスと同じサイズで、紙質は雑誌とコミック単行本の中間くらい。表紙カバーや帯がついているので見た目は厚ぼったいコミックスです。全300ページちょっと。400ページペースの『コミック百合姫』ほどではないですがボリュームたっぷりです。
 17話も掲載されているので短編がぎっしりという感じ。
 印象は……少女漫画的な雰囲気の強い『コミック百合姫』とは違って濃いめの漫画ファン向けでしょうか。少女向けという印象ではないですが『百合姫S』のような少年向け百合漫画でもなく、う~ん、対象読者層がまだ固まっていない感じかな。恋バナとしては(短めの短編が多かったこともあり)あまり濃厚ではなくて友情百合から恋の始まりまでといった話が中心でした。

 以下、掲載順に短く紹介&感想を。

森永みるく 「ひみつのレシピ」
 開いていきなりキスシーンで「えっ。もしかして全編Wildroseみたいなえちぃノリ?」と期待びっくりしてしまいました。軽いノリのコメディワンシーンという感じ。森永みるくは遊んでる風なロングヘアとマジメそうな黒髪ショートの組み合わせがお気に入りなのかな。後書きによると続編もありそう。
宇河弘樹 「コブリアワセ 上編」
 絵柄がすごく濃いです。とても濃いです。特に背景や小道具がぎっしり書き込んであってこの話のページだけ見ると『アフタヌーン』でも開いたかのよう。表紙には「全編読切」と書いてあり、お話的には一段落したところで終わっていますが明らかに後編があると思われます。「上編」は導入部かな。死んだ母の代わりにヒロインの家へ嫁いできた叔母との話。
久遠あき 「for Roses」
 なぞのバス停の少女。誰かを待ち続けているというその少女に三日間、一緒に人待ちをしようと思い立つヒロイン。その少女は……。と始まるお話。『百合姫』に載っていてもおかしく無さそうな少女漫画的な雰囲気。
小川ひだり 「むねがいっぱい♥」
 コミカル系萌え漫画。「乳」の連呼で突き抜けた感じです。おばかです。おばかで可愛いです。ヒロインの大きな胸に触るのが大好きな親友。でもさすがにスポーツブラでは不都合が生じてきてワイヤー入りブラに切り替えなくてはならなくなったのだけれど親友は触感にこだわって……。
きづきあきら+サトウナンキ 「エビスさんとホテイさん」
 「第一話」とあるのでこれも連載予定なのかな。可愛いキャラデザに力強い線。いかにもきづきあきらだ! できすぎるくらいデキる同僚に反発する主人公。でもその同僚が気になって、というOLモノ。かなりクセのある作家だと思うのですが、波乱満載で面白くなりそう。
きぎたつみ 「ランナーズハイ」
 タイトル通りの陸上部モノ。マネージャーをするユキはかつての友人であったトーコと向き合えなくなってしまっていた。でも……というお話。
はっとりみつる 「LOVEFOOL」
 ウミショーの人かっ! 5ページのワンシーンのみ。うちカラー1ページ。やっぱり水辺のシーンなのでした。
釣巻和 「鳩居的懐古録」
 古めかしい雰囲気の不思議系古道具店。ファニーな感じの絵柄に黒っぽい画面。そしてなんだかシュール。プロローグっぽいかな、と思ったら「第一日目」とありました。百合と言うだけでなくお話自体が楽しめるんじゃないかと期待を抱かせてくれる空気感。
大朋めがね 「ついでのはなし。」
 同性を好きになってしまった子が保健室の先生に相談に。そこで始まる先生の昔話。その昔話がお話の中心でした。
宮内由香 「キャメル」
 片想いをしていた子が彼氏と深い仲になってしまったその時の煙草の味は……。ほんのり切ない雰囲気のお話。
吉田美紀子 「シャーベット」「なんで、もっと」「SEASON」三編
 少しシュールなようなお話三つ。「シャーベット」は潔癖症の子。「なんで、もっと」は終末モノ? 「SEASON」はお魚っぽい?
星逢ひろ 「こころスケッチ」
 ほのぼのとした感じ。小さな恋の物語的なストーリーで絵をテーマに。『つぼみ』は乳もみの話がある一方で上の吉田美紀子のお話やこの話のように『ちゃお』に載っていても違和感が無さそうな物も。
泉結基 「イチゴ日和」
 突然現れた女の子がなぜか猫耳。なぜか以前に飼っていた猫を思わせるところがあり……。猫系ほのぼの話。
水谷フーカ 「この靴しりませんか」
 歯医者で間違われてしまった片靴から始まる出会いの物語。たわいない出来事ではあるのだけれどぴたっとオチがきまってました。
吉富昭仁 「しまいずむ」
 吉富昭仁はフェチ物が好きなのでしょうか。姉妹二組で姉が互いの妹を気に入っている、という話なのですがヘンタイちっくな姉描写がらしいというかなんというか。

 予告段階で名前の挙がっていたナヲコはお休みのようです。次号の予告に名前があるので一安心。
 井上眞改、紺野キタ、むっちりむうにぃといった『百合姉妹』時代に描いていた人たちも登場すると嬉しいのに。
 そういえば久しぶりに『百合姉妹』のVol.1を読み直してみたのですが、掲載本数少なっ! 当時とは状況が違うとはいえ『つぼみ』はよく創刊号からこれだけの作家陣とボリュームを揃えたなとあらためて感心しました。

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石のお土産

化石入り小皿 モロッコへ観光に行った方からお土産をもらいました。

 モロッコは化石の産地としてもそこそこ有名なところです。土産物店でもこんな感じの化石の加工品や化石の欠けらの入った石が売られていたりするようです。いかにも観光客向けではありますが、化石に合わせて細工物に仕立て上げるセンスはなかなか面白いです。
 一番大きな石、アンモナイトが浮き出しているヤツですが、これサカナの形の小皿になっています。写真はオカシラの部分。画面外にはしっぽ半身があります。かなりカワイイ。ペン皿として使えそうな感じ。
 左下の細長いのはベレムナイトの加工品かな。糸通しの穴が開けられていてアクセサリとして楽しめそう。
 あとは雑多な石ころですが、ルーペを手にじーっと見てみると小粒の貝類か頭足類の化石が点々と覗いています。

 異国情緒の香るお土産でした。

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『KATAN DOLL fantasm』と映画『イノセンス』

KATAN DOLL fantasm―天野可淡人形作品集
人形:天野可淡 写真:吉田良
エディシオントレヴィル
2007.9
2940円

★★★★☆

 映画『イノセンス』では作中でKATAN DOLLをモデルにした球体関節人形風少女型ロボットが登場していました。上映前のプロモーションでも監督がKATAN DOLLを傍らに並べて解説していましたっけ。ストーリー的にも主人公であるバトーが人形ラブっぷりを披露していたりして大多数の視聴者は「え~」と思ったかもしれません。
 KATAN DOLLというのは夭折した天野可淡という創作人形作家の作品です。

 『KATAN DOLL fantasm』をはじめとする天野可淡の人形写真集は版元出版社の倒産により絶版になっていたものが2007年に復刊になりました。
 今回この『KATAN DOLL fantasm』を取り上げたのはその後書きが興味深かったからです。『イノセンス』は恐らく、この『KATAN DOLL fantasm』の後書きに触発されて作られた映画ではないかと思うのです。そう思えてしまうほどに『イノセンス』の内容と『KATAN DOLL fantasm』の後書きのイメージが被りました。
 よほど大きな書店でない限り見かけなくなった可淡の人形写真集。ページを開くととても綺麗で美しい人形たちであるのに、どこか異常な、危険な香りも感じ取れると思います。ベルメール以降、日本でも創作人形は“グロテスク”がひとつのキーワードであるようです。“人形”の怖さと魅力を十二分に味わわせてくれる写真集ではないかと思います。ベルメール、四谷シモン、可淡と流れてきた創作人形文化を『イノセント』と組み合わせてみると、人形だけではない別の感慨も得られるのではないでしょうか。

★ ★ ★

 上記記事はKATAN DOLLの写真集が再刊された頃に書いたまま保留にして忘れていたものなのですが、もう間もなく(2009.2.25)映画版『スカイ・クロラ』 がDVDやブルーレイで発売されるのを思い出して引っ張り出してきました。『スカイ・クロラ』は劇場で見たときには「空の景色は最高にキレイだけど飛行機の“飛んでる感”が希薄だしお話がつまらんない」と思ってしまいました。プロモ番組でも押井守は「飛行機描写で宮崎駿に勝つ」みたいなことを言っていたのに飛行機らしさでは『紅の豚』に及ばず少しがっかりした記憶があります。改めて自宅で眺めてどう印象が変わるかな。購入予定です。(2009.3.1 感想書きました)
 そういえば『スカイ・クロラ』の登場人物たちはキャラデザインが単純化されていてお人形度が強かったかな?

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『世界の名機 フライト・インプレッション』後藤武

世界の名機―フライト・インプレッション
後藤武
ネコ・パブリッシング
2005.10.10
2200円

★★★★☆

 飛行機マニアはけっこういるようで、飛行機本も書店で割に見かけます。月刊の雑誌なんかもあるみたいですね。
 でも飛行機関連の本は写真や来歴が紹介されることはあっても操縦した感想が綴られることは滅多にありません。
 四輪や二輪の雑誌では当たり前の試乗レポート。その航空機版であるこの本はかなり珍しい内容ではないかと思います。

 P51ムスタング、カタリナ飛行艇、バッカニア、F104スターファイターetcetc……。往年の名機がずらり。本当は第一次大戦時代の飛行機の本が読みたいと思って探していたのですが、その手の本は図鑑的な本か撃墜王の伝記になってしまうようで、飛んだときにどういう感じのする乗り物なのかがピンと来ずにおりました。ところがこの本を見つけてぱらぱらとめくってみると試乗記ではないですか。複葉機のレポもいくつかあります。これは読まねば!と。

 面白いです。この試乗レポを書いている人はオートバイ雑誌でインプレッションを書いている人でもあるそうで、乗り物の「ここが面白い、操縦していて楽しい」みたいなことを書くのに慣れているらしく撃墜王の手記よりも身近に理解しやすい印象です。操縦技量はもちろん実戦のファイター・パイロットたちには遠く及ばないのでしょうが、知りたかったのは空を飛ぶ感触なので適材なのでしょう。
 なんて羨ましい本なんだろう。

 誤植が目についたとか、文章が少し単調で一気に読むと読み疲れしてしまうとか、傷がないわけではないのですが、実際に空を飛んだ人の手で書かれた印象に勝る物はないと思います。コンバットフライトスクール(空戦ごっこを楽しませてくれる飛行訓練)なんてめちゃくちゃ楽しそう。本物の弾が飛んでこないオトコノコの戦争ごっこ。ライターはおっさんですが、こんなことをしている人種のオツムは少年と相場が決まっています。すごく贅沢。いいなあ。
 写真もいいカットが多いです。併飛行させたもう一機からカメラマンが撮影している光景が多いのですが、カタリナ飛行艇の飛んでいるシーンの素敵なこと。雲海に上下を挟まれ、天使の梯子が射す中に飛ぶムスタングの格好いいこと。カラーページも要所要所に配されていて効果的です。

 「飛行機って操縦したら楽しそう」と思える人にお勧め。
 エルロンとかラムシェバックとか一般には馴染みの薄い用語が飛び出しますが、あまり気にしなくても空気感は伝わると思います。飛行機マニアでなくても楽しめるはず。

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『幽霊列車とこんぺい糖』木ノ歌詠

幽霊列車とこんぺい糖―メモリー・オブ・リガヤ
木ノ歌詠
富士見ミステリー文庫
2007.10.15
588円

★★★☆☆

 一迅社文庫の新刊情報を眺めていたところ『あまがみエメンタール』というのが百合タイトルのようで気になって作者を調べてみたところ瑞智士記という方でした。さらに調べてみたところこの『幽霊列車とこんぺい糖』の作者が改名されたものとわかり「そういえば『幽霊列車』は百合モノで評判良かったんだっけ」と思い出して読んでみました。
 2007年の本だと書店巡りをしてももうなかなか置いてないんですね。探すの面倒になってAmazonでポチ。

 ライトノベルを読んだのは『.period(ピリオド)』(感想)以来かな。ライトノベルなんだな、というのが一番の印象です。直前に読んだ『ハーモニー』は少しラノベ風の空気もあったけれど比べてみればジャンルの壁は意外に厚そうです。『幽霊列車~』は百合モノとしても文句なしの百合度。これがガチでなくてなんでしょう。

 でもなぜか没入しきれなかったのでした。キャラも設定も構成もしっかりしているし文章も読みやすいのに……。なんでだろう。

 主人公であるヒロインは鉄道自殺を試みようとして駅まで来てみたら肝心の鉄道が廃線になっていたという少しドジな少女。もう一人のヒロインは幽霊列車を走らせるのだという少女。ちょっと憂鬱で不吉な設定です。幽霊列車とは何なのか、主人公はなぜ自殺を試みようとしたのか。少しずつ明かされていく謎。

 という感じのお話なのですが、要約していてわかりました。設定と話の重さとライトノベル調の文章、キャラ、台詞の取り合わせに違和感を感じていたようです。好みの問題なのですが、自殺テーマ+百合の展開の中で同性の裸にドタバタ調で赤面する精神的な余裕に抵抗を覚えたのかも。

 でも話自体はとても楽しく一気に読めたので『あまがみエメンタール』も買ってみようと思います。何より百合度に不安なく期待できそうな作者であるのが嬉しい。書誌データに並べたも限りなく四つに近いです。

★ ★ ★

2009.2.22追記
 買ってきました『あまがみエメンタール』。別の本を読んでいる途中なのでまだ軽くチェックしただけですがすごく良さそう。近日中に感想を書きます。(2009.2.25 感想、書きました

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『ハーモニー』伊藤計劃

ハーモニー
伊藤計劃
ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
1680円
2008.12.25

★★★★☆

 面白かった。

 百合っぽいと聞いて手に取ってみたのですが、確かに百合要素はたくさん盛り込まれていたし、少女たちを中心にした話ではあったけれど、これは百合小説ではなくユートピアのお話です。真っ向SFでした。

 時代は未来。人々は生活の隅々までをWatchMeなる健康管理マイクロマシンらしきものに委ねて生きている世界。平和で安全で幸福だけれど閉塞感に満ちた世界で三人の少女が出会い、ユートピアに対して小さな反逆を始めます。けれどそれは次なる世界へ繋がる第一歩で――。

 冒頭からの印象は少しばかりエキセントリックな雰囲気でSF臭の濃さを印象づけますが、そのSF的な香りがなぜか三人の少女たちの尖った会話と調和してSFと百合的ガジェットの相性の良さを感じさせてくれます。いいな、これ。
 でもその尖った感触は三分の一ほど読み進めると読む側が慣れてしまうせいか次第に刺激を感じなくなり、最初の印象よりもフツーのお話の肌触りに。未来世界は『攻殻』的で、未来の日常描写もSF的ガジェットの投入も頻繁ですが割と想像の範囲内のデテールが描かれます。
 そして訪れる決着。
 これは「そうなるだろうな」と予想されたオチではありましたし、文章的にも雰囲気たっぷりに読者を酔わせるという感じではないのですが、なんかキました。ゾクゾクと。part:number=04の最後。

 全編を通じて色彩的に“暗”なトーンであったりして(『虐殺器官』はもっとドン暗かったけど)、どなたにも全面的にお勧めというわけではないのですが、SF読みにはお勧めできると思います。
 百合を期待して読むと「う~ん?」となってしまうはず。少女たちの関係は友人であり、戦友あるいは同士としての絆かな。

 SF的ガジェットは良い感じに消化しているし、押井映画的な衒学趣味の香りも楽しめますが、「双曲線」と「指数」の関係はネタの核心に近い部分だけにもう少しきっちりとした理解が欲しかったかも。んでもケチをつけるほどのことでもなく、全般に好印象なお話でした。手にとって、土日で一気に読了してしまいました。
 『虐殺器官』、『ハーモニー』と鬱色の息苦しくなるような空気が特色なのかもしれませんが、この作家の描く明るい幸せな未来世界も読んでみたいな、とちらりと思ったのでした。

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『チャンネルはそのまま! Vol.1』佐々木倫子

チャンネルはそのまま! Vol.1
佐々木倫子
小学館ビッグコミックスペシャル
980円
2009.1.30

★★★★☆

 『月館の殺人』で鉄道マニアの生態を描いて殺人ミステリにも関わらず笑わせてくれた佐々木倫子の新作。コミック化を楽しみにしていました。今回はテレビ局。ドジで間抜けな報道記者新人・雪丸を中心に地方テレビ局の様子を見せてくれます。この作者は業界ネタ漫画がうまいなぁ……。

 キーワードはバカ枠。
 実在するのでしょうか、バカ枠。人気業種で競争率も高そうなのに、バカ枠。雪丸のような社員がいたらまっとうに選考を通り抜けてきた同期が哀れですバカ枠。でも楽しいバカ枠。
 一発勝負の面のあるテレビ局の仕事は漫画向きかもしれません。

 一巻ではまだそれほどお話が進展した感じがせず、バカ枠の説明と「プチプチ」というキーワードが提示されるだけなので二巻以降の展開に期待です。

 スーパー新人の花枝さんが格好良かった。

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