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『コミック百合姫』Vol.19 WINTER 2010

コミック百合姫 2010年 03月号
一迅社
2010.1.18
880円

★★★★☆

表紙&付録 みなみ遥
 Wildrose Vol.3の表紙で印象の良かったみなみ遥。付録は表紙絵のクリアファイル、太腿のあたりに視線が持って行かれます。漫画ではBLを中心に活躍している作家なのかな。
ピンナップ 西炯子 リカチ
 西炯子は初登場なのかな。百合作品もある人で絵柄にも馴染みがあったのでこれまで載っていなかったのが不思議な感じです。リカチは『空色ガールフレンド』からの二人。単行本同様彩色のテクスチャー感が画用紙っぽいような革シボっぽいような不思議な感じ。
妄想HONEY 三国ハヂメ
 新連載。ハーレム漫画になるのかな? 王子様キャラっぽい生徒会役員に見初められるヒロイン。幼馴染は流されやすそうなヒロインに気が気でなくて……というトライアングル。妄想~というタイトルはヒロインの妄想シーンてんこ盛りでくるということかな。『極上ドロップス』もこちらも好印象。
くまさんについて 田仲みのる
 百合姫コミック大賞の人の受賞後第一作。百合姫は新人でも遜色なく仕上げてくるあたりが怖い。日本のコミック描き志望者の層が厚いのか。
spike girls 竹宮ジン
 タイトルページの煽り文句に“本誌アンケートぶっちぎり人気”だとか。前回のパン屋話「Delicious Time」のアンケかな? 今回はバレーボール。ちびっこい先輩はセッターなのでしょうか。スポ根と百合はけっこう相性良さそう。『カレイドスター』という燃え百合アニメもありました。
スウィートルーム 青木光恵
 拾い物女の子というのは割とあるシチュ設定だと思うのですが、スコンとうまく落着を付けて「いいのか、ソレ」みたいな感じをさせないお話にできるあたりがさすが青木光恵。軽くギャルっぽい子の「いろいろしちゃったね♥」ってのも妙に素直で可愛い。
百合の花粉は落ちにくい 三浦しをん
 今回は『ささめきこと』を取り上げていたのだけれど漫画の話題より三浦しをんの過去のばか話の方が印象的でした。思うに「鞄を体の前で持つ乙女」というのは常にそうやって歩いているのではなくて、立ち止まった瞬間にスチャっと両の膝頭が揃い、手はお臍の下あたりで組み合わされ、鞄は体の前が定位置になる生物なのではないかと。そしてそういうお嬢系女子は歩きながら誰かと会話するなどあり得なくて、ススス……スチャ……ススス……スチャと徒歩状態と鞄前静止状態とを行ったり来たり。つまり漫画のシーンとして観測される瞬間には鞄は体の前にやってくる量子状態を取るのです。シュレーディンガーの鞄万歳。
ぱーらーゆりひめ本店 order05 藤生
 どーしてエッセイマンガでこの不思議な格好いい空気が生まれるんだー。
砂糖菓子は夢を見る 東雲水生
 猫目堂シリーズ。家庭教師の潤と生徒のちあさ、大学生の潤は高校受験生のちあさに大人として見られているようなのだけれど潤にはあまり大人の実感はなく――。
魔女の掌 四ツ原フリコ
 魔女のような鈴白に振り回される那須。振り回されてなるものかと心理学の本を読んでみたりするのだけれどやはり魔女には勝てるわけもなく。天然なのか狙っているのかわからないけど見事に周囲を振り回して思い通りにしてしまうタイプっているよなー、などと頷いたのでした。
レンアイ女子課 Vol.2 ラブ&ハートケア 森島明子
 女子力アップのパワーストーンで笑ってしまいました。今回のメイク売り場のお姉さんは隙がなさそうなタイプ。森島キャラ的に新型っぽい? 「すき」の返し方でもう一押し欲しかったかも。でもやっぱりこの人の作るお話好きです。
ナイフエッジガール 古街キッカ
 今号の読切MVPはコレ。ちんまいトンガリキャラ最高! 相方のへたれ具合も適度に歯がゆくてナイスな凸凹コンビ。話の落とし方もうまい。絵柄もお話とうまく釣り合ってる。
それが君になる 袴田めら
 最後のページのうらめしやポーズがハマりすぎてて笑ってしまいました。この人の漫画はほっこりするなぁ。
ヒメコイ マシュー正木
 二話構成だけど続き話。風紀委員長が登場し、なぜかどSのみどりのライバルに。てか、みどりはどSというかジャイアニズム型の気も。
ソルフェージュ さわななお
 意地悪キャラの邪魔が入ってかぐらとすくね様の関係がピンチに! もう一押しでぐっとくる話になりそう。
恋愛遺伝子XX 影木栄貴×蔵王大志
 前回登場したキーワード「エトワール」の説明は持ち越しで引っぱりのようです。新登場の吊目縦ロールはなんだか悪役オーラ。やっぱり縦ロールは意地悪キャラじゃないとね。
セルフレームの向う側 天野しゅにんた
 天野しゅにんたは薬剤師萌え属性とかなのでしょうか。少し前の「呪い」の話でも薬剤師だったような。どんくさ眼鏡を取ると超美形、というのは昔の少女漫画風設定ですが『湯けむりサンクチュアリ』で昭和テイストてんこ盛りであったのを思い出せば頷けたり。森島明子の話とこれとで美容ネタに力が入っていたのは編集部界隈?で女子力アップキャンペーンでも流行っているのでしょうか。
水色シネマ chapter.5 乙ひより
 ぉぉぉ。唯の元カノは意外とアクが強いぞ。波乱の展開はしばらく続くのかな? 乙ひより的には新しい話の進め方かも。
紅蓮記 第10話 武若丸
 単行本ももう間もなく三巻が出るし、連載も長いし、と思っていたけれど話数ではまだ10話なんだ、と改めて驚いてみたり。百合姫の連載ではこれが一番楽しみだったりします。今回からは魔界篇。髪の毛の房や服の端っこがいちゃこらシーンを部分的に隠す節度感とエロスの同居っぷりがイイ。
さよならフォークロア かずまこを
 ぁあぁあ。やっぱりトラブル一直線。でもきっと次はフォロー回になってくれるはず。
ときめき☆もののけ女学園 南国ばなな
 今回は人界篇。一家にひとりいるととても便利そうな垢舐め。ペロはもののけ女学園寮で大人気の予感。

 百合姫コミック大賞は大賞なしの入選一作、佳作二作で入選の「初熱」は絵柄が王道少女漫画っぽくて好みの予感。これは本誌には掲載されないのかな? 読んでみたいと思ったのでした。
 そうそう。次号予告にはピンナップに森永みるくの名がありました。さかもと麻乃とタアモも初登場予定だそうです。

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