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『不屈の鉄十字エース』レイモンド・F・トリヴァー

不屈の鉄十字エース――撃墜王エーリッヒ・ハルトマンの半生
レイモンド・F.・トリヴァー (著), トレバー・J.・コンスタブル(著) 井上寿郎 (翻訳)
学研M文庫
2008.1.25
798円

★★★★☆

 英雄になるために生まれてきたような男。戦記物英雄の典型のような人物で読んでいても感嘆の声しか出てきません。
 撃墜数352。
 史上最高の撃墜数を記録したエーリッヒ・ハルトマンは一撃離脱戦法の名人で総出撃回数1405回。
 撃墜数にも驚かされますが出撃回数の多さがドイツ東部戦線のすさまじさを物語ります。二年半の戦歴で800回以上(Wikipediaでは1405回となっている)の出撃。鉄人です。
 空戦でのハルトマンの活躍振りはすごいという以外にないのですが、それ以上にこの人物が特徴的なのは終戦に際して逃げ遅れた民間人と共に降伏し捕虜になる道を選んだり、戦後のソ連捕虜収容所で超人的な抵抗を続けた部分にあると思います。ソ連秘密警察の脅迫や懐柔に屈せず十年の抑留生活を戦い抜いたのはまさしく“不屈”。ここまで鉄壁だと人間離れして感じられます。

 ハルトマンの撃墜数の多さは色々説明されているようですが、この本の中でのハルトマン本人の言葉が日本の撃墜王・坂井三郎と被りました。

“敵を先に発見したパイロットは、すでに半ば勝利を手中に収めている”

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