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2010年3月の14件の記事

Mac mini その4・小説書き環境

 じりじりと進めているMac miniでの編集環境整備。

テキストエディタ

Editenv20100331 テキストエディタがなければ私の創作環境は整わない、というわけでCotEditoriText Expressを使ってみました。一番気に入ったのがiText Expressです。
 iTextファミリーやLightwayTextは

「Writer's Workshop(作家のための作業環境)」をコンセプトに

とのことで直球どストライク。縦書き表示も含めて動作も軽くなかなか良い具合です。
 青空文庫のタグ、読み込みだけでなく書き出しもできるとすてきなのに。

 もうひとつ。Mac環境では定番のJedit Xも試してみました。縦書可で、正規表現によってwz形式や青空文庫形式の見出しによる階層構造見出しが設定できるMac環境での秀丸やwz editorに匹敵する高機能エディタです。階層構造見出しが扱えるということで決定版か!とも思ったのですが、縦書時の入力・編集レスポンスが悪くなってしまうという惜しい部分がありました。

 けっきょくMac環境でのテキスト入力環境は落ち着かないままです。(2013.4.13)

EPWING辞書検索ツール

 MacはSpotLight(デスクトップ検索)から標準装備の国語辞典を利用できるのですがEPWING辞書の面倒まではみてくれません。探してみたところlogophileというとコトノコの二つを見つけました。logophileはEBZIP圧縮した辞書データを扱えずEPWING版Wikipediaのような大型辞書を扱うのは厳しそう。コトノコはver.1系では機能が不十分な印象でver.2系は検索結果に漏れがあるようで未完成感が強いです。うーん。辞書環境はWindowsのEBWinやZaurusのZtenvに及ばない模様。困ったな。

2010年10月追記:EBMacが開発されていた。決定版。

ファイル同期

Unix系OSということでrsyncコマンドが使えます。コマンドラインから作業するのはちょっと億劫、ということで探してみたrsyncフロントエンド。ありました。arRsync。アイコンが海賊マークっぼくて少し不安でしたが問題なくLAN越しのフォルダ同期ができ、VAIO type Pとも連携がとれるように。う〜ん。でもWindowsとのフォルダ共有(samba)は確実性低め。要再考。
↑これはMacでファイルシステムをマウントするとGUI上はいつも同じ名前ですが、/Volumes/****というマウントポイントの名前がころころ変わってしまうため、rsyncで同期するたびに/Volumes/****のパス名を確認し、修正しないといけない。
 Unicode(UTF-8)テキストファイルに関してはWindows上でもMacでも使えるので問題なし、と思ったのですが同期させたテキストファイルの一部がMacでは開けないケースがありました。iText Expressで開く際にUTF-8を指定してやれば問題ないのですが……なぜだろう。改行コードCR+LFとLFの違いで引っかかってるのかBOMの有無が関係するのか。LinuxもWinもMacもCR、CR+LF、LFのどの改行コードでも読んでくれるようにしてくれればいいのに。

 しばらく使っていて気づいたのですが、MacとWindowsではダッシュ「—」のコードに非互換部分が残っていて悩ましいです。小説だと割と使う記号なのですが。

 また、OS X 10.6.3にアップデートしたところSambaでマウントしたWindowsマシンのフォルダとの同期ができなくなってしまいました。これはかなり致命的。NASでも導入してNTFSやWindows用の通信プロトコルを排除しないと結局Macでは不便ということになりそう。

かな漢字変換

 ATOK for Macを買おうかと思ったのですが、Mac版は2010年3月末ではまだ2009バージョンが最新。ATOK2010 for Macが出たら買ってみるつもり。ことえりでもあまり不自由はしていないのですが。
 ことえりは変換候補の表示でATOKっぽく国語辞典と連携しているのがイイ。漢字を探すのは部首別索引で漢字字典的に引けますが、難読漢字の捜索にはATOKの文字パレット機能と比べるとイマイチ。変換時のレスポンスがちょっとかなり鈍い気がします。SSDのVAIO type P+ATOK2008より変換で待たされます。CPUはずうっとパワフルなのに……。これは近々HDD→SSD化の予感。
 デスクトップPCでは一太郎の校正機能が使いたかったのですが一太郎 for Macはなかったのでした。あらら。漢字TALKの頃は一太郎のMac版、ありませんでしたっけ。Just Right!だけでも良かったのだけれどこちらもWindows用のみ。むぅ。
 ATOK2010使い始めました。レビューあります。

キーボード

 その3の記事で感想を書いたApple純正のBluetoothキーボードですが、やはり今ひとつ馴染めません。Wirelessであるのはとても気に入ったのですがキーの感触が好みに合わず。FilcoのMajestouch Wirelessはもうどこも品切れ。キーボードも当面の課題にしておこう。

マウス

 マウス、と書きましたが私はトラックボール派。キーボードのWirelessが気に入ったのでトラックボールもWirelessに、と思ったら選択肢がロジクールTM-400くらいしかありません。しばらくはMarble Mouseで粘ろう。Logicoolの純正ドライバはなぜかドラッグロックがかけられずスクロール系の機能も使い勝手がイマイチでMac OS X標準の拡張機能なしで使ってます。KeyRemap4MacBookなんて良さそうなカスタマイズツールもあるのですがもう少しMac環境に慣れるまで様子見。

Scansnap

 小説創作用資料整備に力を発揮してくれるScansnap。
 少し前にMacで使える環境を整えたのですがドライバ(ScansnapManager)がMac OS X 10.6に対応しておらず、ファイル保存時に外部アプリ呼び出しができない状態でした。が、23日にS510以前用のOSX10.6対応ドライバが出ておりました。旧型機器なのに新ドライバを出してもらえるってなんてありがたいんだろう。アイコンがS510M?S1500M?っぽい白いボディになっておりました。
 バッチでコントラストやレベル調整、モノクロ化のできる画像レタッチソフト、さっさと探してこなくては。黄ばんだ本の処理にはレタッチ機能必須なのです。wineでWindowsで使っていたレタッチツール「藤resizer」も動かしてみたのですが、DnDができないという致命的な問題がありました。

2010.5.10追記:
 藤Wisteriaにはコマンドライン起動でオプションが指定できると作者に教えていただき、X11のターミナルから“wine wisteriaのパス iniファイルのパス 画像のパス”とずらずらと並べて起動してやるとうまくいきました。画像のパスはワイルドカードで複数のファイルを引き渡せます。wineはMikuinstaller付属のもの。wineにパスを通してやる必要があります。ただしwineはエミュレート環境なので処理速度は低めでした。

 また、OSXネイティブのアプリではGraphic Converterというツールがバッチ処理を得意としていてScansnapユーザ向きだったもののバッチ処理にはバグが残っているようで動作が気まぐれです。シェアウェア。

 入力環境が整ってきたので小説もMacで書き始めましたが、これといって問題はないようです。未整備なのは、

  • 組版・印刷環境(ワープロソフト)
  • EPWING辞書ツール
  • 校正(誤字検出ツール)
  • 資料整理の一部(バッチ画像処理ツール)

程度でしょうか。

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『天空のリリー』千田誠行

天空のリリー
千田誠行
一迅社文庫
2010.3.20
650円

★★★☆☆

 感想を書くのが難しい本でした。
 予備知識に邪魔をされてしまってヒロインであるリリー像がモデルとなった実在の人物と重なったり、違和感があったりしてしまったためです。

 実録の戦記物に『出撃!魔女飛行隊』というタイトルがあり、『天空のリリー』はこれを下敷きにした話と思われます。『出撃〜』は第二次世界大戦のソ連女性パイロットたちに直接取材して書かれた本で、私的には大のお気に入りです。『出撃〜』を読んで強く感銘を受けた身としてはぜひ元ネタにも目を通してほしいと思ったのでした。

 『天空のリリー』は刊行前からチェックを入れていました。何しろ“スターリングラードの白薔薇”リディア・リトヴァクをモデルにしたお話です。版元も一迅社なので「百合ラノベかも」という期待もあって発売早々に買ってきたのでした。
 ですが、読んでみて正直がっかりしました。百合成分ナシです。

 リリーという愛称を前面に押し出していて女性だけの飛行機部隊という設定に、私の百合色汚染されたおつむは「百合物に違いない」と思い込んでおりました。でも冒頭からリリーと対置されてフォーカスのあたる教官役エースパイロットは男性であれれ? ラノベ的な乙女同士のいちゃこらシーンはあるのですが、百合を期待するとがっかりしてしまうはず。

 とはいえ『天空のリリー』はライトノベルの飛行機物としてはがんばっているとも思います。空への憧れ、飛行機描写、訓練生生活。
 コアな航空機ファンの心を満たすマニアックさがあるかというと否でしょうし、ソ連系ミリタリーマニアを満足させてくれるかといえばやはり物足りないかとは思うのですが、マニア狙いの専門用語の羅列で興ざめにさせず、ライトノベルという枠の中でそれなりに飛行機らしい飛行機が飛んでいるように思います。「百合じゃない」という衝撃?から立ち直ってみると元気な女の子の活躍するライトノベルとして楽しく読めました。
 でもなんで一迅社のラノベで、この素材で百合じゃないんだ……。←まだあきらめきれないらしい。

 続刊が出そうな展開で締めくくられているのですが、タイトルに数字が振られていないあたりで「出るのかな」とちょっと不安です。続きが読めるならぜひソ連軍らしさが欲しいな。一騎当千のエースよりも圧倒的な物量、堅物のドイツ人が見たら目を丸くするようなワイルドな機械の扱い、政治将校が出しゃばってきて何かあるとすぐに「シベリア送りだ!」となる展開。←本当にあったかどうかわからないけれどソ連といえばコレ
 素材の良さを生かしたシリーズとなってくれることを期待してしまいます。
 ここからの百合展開は……う〜ん、無理かなぁ。

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Mac mini その3・Wireless Keyboard

 Mac mini購入レビューの第三弾。

20100324 PS2接続のメカニカルキーボードに変換コネクタを経由してMac miniに接続していたのですが認識状態が気まぐれで実用に堪えず、純正のBluetoothコンパクトキーボードを買ってきました。19日のこと。
 パッケージを開けての第一印象。

 似てる。

 アイソレーションタイプのキーボード自体は以前からありましたが、最近ではMacがきっかけで流行っていた気がします。VAIO type Pのキーボードとの共通点の多いこと。変な大きさの「1」。真っ平らなキートップとストロークの短いぺかぺかな感触。ZaurusやVAIO UXだってアイソレーションではあるけれど……。

 Bluetoothの認識は簡単にいきました。無線のリンクも安定していてキーの取りこぼしやスリープ状態を気にする必要はないみたいです。

 タイピングしてみると剛性感も高く悪くない印象。VAIO type P同様、キーストロークは浅め。押下圧がVAIOよりは固くゴムのぽこぽこした感触なのは少しチープ。打鍵感はVAIO type Pの方が好みです。平らなキートップは速く打とうとすると指の位置がずれがち、なのですが少し慣れると気にならなくなりました。また固めで短いストロークも速く打鍵したときには適度に指を弾き返す感じで面白いかも。
 使用頻度の高いcommandキーはWindows環境ではあまり触らない位置にあるもので慣れない感じです。commandより使用頻度の低いcontrolキーの位置の方が使いやすい気が。「英数」や「かな」の切り替えは使いやすいです。キートップへの刻印が最低限なのでFnキーを押したときの挙動が不明で手探り状態。キーボードの付属ドキュメントにもとくに説明がないみたい。

 惜しかったのは使っているUXGAのディスプレイにMac用のドライバがなく、キーボードからの輝度調節ができないことでした。Mac用のモニタを買わないとこのキーは機能しないのかな。白いマット仕上げのキートップはすぐに汚れちゃいそう。使用三日で「F」キーには拭いても落ちない汚れが。

 今のところは小説書きはVAIO type Pでやっています。う〜ん。Apple Wireless KeyboardみたいなコンパクトなBluetooth+メカニカルスイッチのキーボードが欲しいな。Win用のUSBやBluetoothのキーボードはかな入力だとやっぱり「ー」や「ろ」キーを認識させるのに苦労するのかな。

その後

 一ヶ月ちょっと使用した5/3現在。汚れやすそう、と思ったキートップは意外に手垢も目立ちません。初日につけてしまった染みもいつの間にか消えてしまいました。時々濡れ雑巾で拭いているだけなのに。なぜだろう。キートップには光触媒樹脂でも使っていて有機物汚れを分解しているのかな? タッチやCommandキーの配置にも慣れてきましたが、やっぱりメカニカルキーボードが恋しいです。

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『コミック百合姫S』Vol.12 2010 Spring

コミック百合姫S 2010年 05月号
一迅社
2010.3.18
880円

★★★★☆

 百合姫Sの感想です。

 今号は好みの新連載があって嬉しい。速瀬羽柴と石田敦子はどちらも予告の段階から期待していました。高崎ゆうきは初めて読みました。百合姫系でライトノベル的設定は新鮮かも。雑誌カラーが少し変わった印象。

表紙 椿あす

 春イメージ。Vol.11はイラストがあまり主張しないデザインでしたが今回は色調も絵柄もしっくり春。

ピンナップ 坂井久太

 『そのはなびらにくちづけを あなたと恋人つなぎ』から。ピンナップの下端に視線が行くのは本能。

むげんのみなもに 高崎ゆうき

 華奢でかわいらしい絵柄のキャラがふわふわしつつ時に殺伐としていて「この感じはラノベっぽい!」と思ったのでした。不死身の殺し屋のお話……みたいなのですがまだまだ謎だらけ。

ふ~ふ 源久也

 今回もゲロ甘の雰囲気は変わらず。読むのに慣れてきたせいか読んでいて気恥ずかしくなってページを閉じることはなくなりました。関西弁がいいダシになってます。

此花亭奇譚 天野咲哉

「付いてないよ」って何がですか~。

おっかけ×girls 石田敦子

 予告が載った時点でうまい人選だな、と思ったのでした。『アニメがお仕事』『わがまま戦隊ブルームハート』では可愛い絵柄でアクの強いお話を描いていて『百合姫S』には合うような気がしていました。キャラ的に眼鏡さんが良いつっこみ。そして踊り出す王子様先輩カッコイイ。動作ひとつひとつが芝居がかってる見事な王子キャラ。雰囲気、演出が濃い。今回は追っかけというテーマへのプレリュード、かな。

会長と副会長 袴田めら

 ぇぇぇ。次回で最終回かぁ。確かにそういう展開だけど。

幼馴染と呼ばないで! 黒柾志西

 冒頭の犬怖いゾ。Biohazardに出てくる犬みたい。鼻フックは絵で見たかった気も。

ゆるゆり なもり

 机の中でアリ……。『S』は厚くなってきたけどやっぱり『季刊ゆるゆり』。もうコミックス第三巻。

ふたりとふたり 吉富昭仁

 これも次回で最終回なのかー。いや、落着しそうな展開ではあるんだけど。次号はともかく次々号の『S』はどうなっちゃうんだろう。

marriage black 速瀬羽柴

 この人の描く女性は色っぽい。『Simoun』 のコミックも好きでした。短編はWildroseも含めていくつかあった気がするのですが、連載はすごく久しぶりではないでしょうか。刺激的な場面で次回に持ち越しとなっていて先が気になるっ。

オレンジイエロー 乙ひより

 タオルを置いていったみゅーは笠地蔵というか、ごんぎつねというか、ちょっと……おおいに間が抜けていて可愛い。淳はみゅーとの組み合わせだと一応突っ込み側なのだろうけど、この組み合わせはぼけ役が二人の漫才みたい。

死神アリス いずみやおとは

 回を重ねるごとに怖い描写になっていっているような。“アルビレオ”というのがキーワードになるのかな。面白い設定がありそう。

秘密の宮園 すこやか

 ぉゃ。SFです。百合モノでこういう感じのSF設定は久々。『PUREマリオネーション』以来? これはいい感じの話。もう少し桜花が凛音にイジワルしたり邪険にしたりする前フリがありながら近づいていく紙幅が欲しかったかも。

コノハナリンク 玄鉄絢

 状況が割に複雑なせいか説明ページが。そして今回はなぜかアフロ男の回。これは単行本でまとめて読むまでは評価不能のややこい話になってそう。

絶対少女アストライア 東雲水生

 『初恋姉妹』『百合心中~猫目堂ココロ譚』とは印象が違うイベント山盛りで起伏のある話。東雲水生はこういう派手めの設定・構成の話と相性がいいのかも。一方で作者サイトのBBSで『カルボナードクラウン』が打ち切りになってしまったと告知がありました。うう。残念。続刊を楽しみにしていたのに。

flower*flower 石見翔子

 今号はアクション回。意外に強いぞ、朱。ニナはまだしゃっきりしない感じだけれどたぶんもうそろそろご褒美が来る、きっと来る。次号が待ち遠しい。

南波と海鈴 南方純

 ぇぇぇぇぇ。これも最終回? うう。ちと物足りない。

カシオペア・ドルチェ 高木信孝

 今回の展開好きじゃー。

HONEYCRUSH 椿あす

 架夜が冒頭であっさりと成仏。そしてまどかに漫画ならではのお約束イベントが。なんかクライマックスっぽい展開なのに最後のページには「次号、感動のクライマックス!!」なんて柱が。もしかしてこれも終わってしまう? 今号、次号で大幅に連載が入れ替わることに。テコ入れというよりほとんど新創刊の気が。

 倉田嘘の「apocalypse」が一迅社モバイルに媒体を移すとか。おわー。夏からかー。PHSユーザなのでケータイ配信が見れないってのは悔しい。……DocomoかSoftbankにしちゃおうかな。

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Mac mini その2・格闘中

招きMac 文化の違いに悪戦苦闘中。
 雑感。

PS2接続のメカニカルキーボードを使いたい。

 PS2→USBの変換コネクタ経由でつないでいるせいかイマイチ。kextの中身をいじったりしていたのだけれど面倒になってBluetoothの純正コンパクトキーボードを買ってしまった。

フォント

 アウトラインがにじんで見える。ウェイトがかかりすぎな感じ。細いフォントはないのかな。←ヒラギノ明朝で解決。

小説書き環境

 エディタもEPWING辞書ツールもどれを使おう……状態。iTextというのが縦書きと青空文庫形式も扱えそうなのだけれどiTextとiText Expressの違いがよくわからなくて困ったり。お試し中。
 EPWING辞書ツールはコトノコを発見。良い感じ。設定の一部を忘れちゃったりするみたいだけど実用には問題なし。

PDFビューワ

 OSX標準のプレビューが左綴じにしか対応していない。ComicViewerというのを試してみているけれど使い勝手で戸惑い中。アイコンはカッコ悪い。

USB接続HDD

 問題なく認識してNTFSでもそのままアクセスできました。TimeMachine(Macの標準バックアップツール)からも問題なく認識。TimeMachineはとてもスマートで良い機能。Win7もバックアップ機能が使いやすくなっているけれど、あの機能「本当に大丈夫なの?」と不安を感じる。なぜなんだろう。NTFSはReadOnlyらしい。

Scansnap

 型遅れのS500だけれどMac用ドライバは公開されていてスキャンOK。SNOW LEOPARD対応は不完全みたい(2010.3.23に対応ドライバ登場)。一部動かない機能もあった。Scansnap OrganizerのMac用はダウンロード提供されていなくて困り中。画像のレタッチについても藤Resizerのようにコントラストやレベル調整、サイズ変更ができる連続バッチ処理向きのツールが見つからず。むむむ。
 電源がオフになっているときのDockのアイコンが少々格好悪い。わかりやすくていいけど。

フラットベッドスキャナ

 Macのドライバの導入は簡単でいい。Canoscan4400Fも無事稼働。

音楽再生

 USBサウンド出力のAudiophileUSBは問題なく動作。むしろWin版ドライバより調子がいい。HDD上にCDデータライブラリを作ってあって、保存していた形式が再生可能なVoxというプレーヤソフトを見つけて一段落。シンプルで良い。取込は次のCDを買ってから考えよう。←Ripなるツールを見つけた。WindowsのExactAudioCopyみたいなAcculateRip可能なツール。一応それらしく取り込めているけれど……どうなのだろう。

動画再生

 最初からいろんな形式の動画に対応しているみたい。再生支援も効いているようでCPU負荷は低いまま動画再生してくれた。静止画も動画も全体にシャープネス低めの気が。フォントのアウトラインも緩めだし、シャープネス低いのがMacの文化なのかな。

静か

 電源投入時に短時間ファンが全力運転するくらいであとはかなり静か。ThinkPadR400よりも静か。HD動画を再生していると後ろから出る風が温かになるけど、それでもうるさくならないです。

デジカメ

 SDスロットがないのを失念してました……。どしよ。外付けで細々としたものが並ぶのも嫌だし。とりあえずVAIO type P経由でUSB HDDに転送しているけど使い勝手イマイチ。懸案のNASを導入しちゃおうかな。

ウィルス対策

 Windowsでは必須だけれどMacだと気にしているユーザがあまりいない様子。Mac自体もとくに注意を促してこないし。いいのか。

 WindowsのデスクトップPCでできていたことが一通りできるようになるまでには時間がかかりそう。まずは画像のバッチ処理ソフトかな。

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Mac miniが来た

20100318_01


 この箱なーんだ?

 昨年の暮れくらいからデスクトップPCが不調で騙し騙し使っていたのですが、昨晩とうとう起動しなくなってしまいました。Athlon64だった気がします。長いことよく動いてくれました。
 買い換えを覚悟していたこともありあっさりと上掲の写真のような結果になりました。Mac miniです。

これなんだ? 買ったのはMC238J/A、C2D 2.26GHz、メモリ2GB、HDD160GBの最廉価モデルMac mini MC238J/A 。値段も一般の通販店とMacストアであまり変わらないようです。

 開梱、開梱。
 箱を開けていて何かを思い出しました。なんだっけ、この段々重ねのパッケージはどこかで見たゾ……。
 そうだ。ランチジャーだ。保温弁当箱。

箱の中身 重ねて詰め込まれていたもの。箱の中の長細いものはACアダプタです。おっきい。

初起動 一回目に電源を入れたときには立ち上がってこなくて少し焦ったのですが、やり直したら問題なく起動してきました。

 黒キーボードに黒枠液晶でminiとはちょっとバランスが悪かったかな。ビデオ端子がネジ固定でなかったりして抜けやすそうなのが怖い。ストレスがかかったときにすっ飛んでいかないように固定しないコネクタなのかな。

 細かな感想は次回にでも。

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『ラブフラッグ★Girls!!』高橋依摘

ラブフラッグ★Girls!!
高橋依摘
一迅社百合姫コミックス
2010.2.18
900円

★★★☆☆

 面白かった。けど、ちょっと不満。

 一つ前の単行本『愛しをとめ』は平安ネタという素材時代がとても好みであったこともあってとても印象が良かったのですが、今回の海賊は今ひとつぴんとこなくて馴染めませんでした。お話はしっかりしてる。ポップなギャグテイストも楽しい。ノリとしては大航海時代の海賊モノをベースにしたライトファンタジー。でも今ひとつ百合エロと話が噛み合っていない感じ。力作なのに。

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『太陽の科学 磁場から宇宙の謎に迫る』柴田一成

太陽の科学―磁場から宇宙の謎に迫る
柴田一成
NHKブックス
1019円
2010.1.30

★★★★☆

 『ロボットとは何か』に続いてアタリを引きました。面白くて二日で読み切ってしまいました。

 太陽活動の様子を解説した本です。
 太陽ってどんな星なのか、具体的なイメージが湧くでしょうか。恥ずかしながら私はあまり考えたことがなかったです。ただうんと強烈に光っている。そんなシンプルなイメージ。SFではプロミネンスやコロナをかいくぐって宇宙船が飛んだりしますが、それはたぶん違うだろう、くらいの朧な想像しかできなかったです。火星のように写真が撮れているわけでも、金星のようにレーダー地図が作られているわけでもなく、黒点なるものがぱらぱら散っている輝くお皿くらいの印象です。
 同じようにイメージがうまく湧かないのは木星や土星もですね。遠景ではきれいな縞々がありますが、その大気の上層に浸ってみるとどんな風に見えるのか、潜っていくとどんな感じがするのかはイメージになりません。
 この本でもやはり「太陽の光球面に立って眺めてみたらどんな感じだろう」というのは今ひとつよくわからなかったのですが、最新の観測データを元に示されたジェットの荒れ狂う世界というのは掴めてきました。一番よくわからなかったのは磁力線で、プラズマにとっては強烈な磁力線はびよんびよんのゴム紐みたいなものらしい、と表現されても対象のスケールがデカすぎて頭の中で絵が動きません。ううむ。かなりの紙幅で解説された磁気リコネクションは「なるほど」と理解できたものの、数万キロのプラズマのジェットが弾き出される様子というのはやはり実感として捉えがたいです。これはこの本をベースにNHKあたりで科学番組を作って欲しいところ。磁力線の振る舞いをアニメーションで見てみたい。
 よくわからない、ばかり書いてしまいましたがこの本の解説はわかりやすく、詳細です。でも太陽は圧倒的に大きくて、そこで起きていることのスケールも壮大で、常人の感覚で具体的なイメージが描けないだけなのでしょう。Hα線とか軟X線とか陽子とか中性子とか――原子物理の知識でイメージが持てないと苦労してしまうのも確かです。私も知識が抜けかけていて戸惑いました。口絵の図解や電磁気学の解説本を眺めながら頭の中で磁束のワームをうねうねと動かしていました。一般向け科学解説書の範囲でOKなので予備知識を得ていた方が断然面白くなります。

 一章、二章では私たちの太陽の構造をしっかり解説し、三章では太陽活動が地球上に及ぼす影響を、四章では一転して宇宙における恒星一般と宇宙規模のジェットの話を取り上げます。一、二章は著者の専門分野どストライクということもあって密度が濃かったです。

 金星探査機PLANET-C「あかつき」も五月に打ち上げですね。太陽観測では日本は世界をリードしているそうですが、金星観測もきっと面白い結果を見せてくれるに違いありません。楽しみ。

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『ロボットとは何か 人の心を映す鏡』石黒浩

ロボットとは何か――人の心を映す鏡
石黒浩
講談社現代新書
777円
2009.11.19

★★★★☆

ぼくらは、アトムの子供さ。

 
 面白かった。すごく。とっても。

 工学的なロボットの本です。人型ロボット研究者の書いたもの。ロボビー、ワカマル、リプリーR1、リプリーQ2、ジェミノイド、子供ロボットCB2といった人型ロボット開発の経緯を綴ります。リプリーQ2やジェミノイド、CB2はテレビでも見たことのある人が多いのではないでしょうか。それぞれ画像検索してみると「ああ、これ!」と思い出されはず。ASIMOほどの知名度はないですが「不気味の谷」といったキーワードとともにそれなりに知られていると思います。

 この本の中で著者は、バラバラの要素技術を開発するのではなく、ボディを持ったロボットの開発を通じてロボット開発に何が必要かということを追求していきます。人に似た外見の重要性、一定レベルを超えて似せたところで生じる「不気味の谷」、動きの中に見出す人間らしさ、プログラミングではなく人の手を借りて自律的に立ち上がり始める子供ロボット。そしてロボット開発の中で浮き彫りになっていくヒトの特徴。ロボットの研究から直面したのはヒトを理解することの難しさ。

 「不気味の谷」という単語、聞いたことのある人が多いと思います。私もテレビで見知ってなんとなくわかった気になっていたのですが、大いに誤解していたことをこの本で知りました。不気味の谷の“谷”は文字通りの谷で、グラフとして縦軸に親近感、横軸にヒトとの類似度を取ったときに描くカーブの“谷”のことでした。言葉だとイメージが湧かないと思うので、ぜひこの本を読んでわかった!flairと叫んでみて下さい。グラフを見るのが一番簡単で直感的です。

 この本で一番衝撃を受けたのは第6章の「ロボットと演劇」です。演出家・平田オリザの演出する劇にロボットを参加させたのですが平田オリザは

役者に心は必要ない

『ロボットとは何か』石黒浩 P.144
平田オリザの言葉として

と言い切ったそうです。たぶん、演出に忠実に“無心”で動けるのが良い役者で、ロボットはヒトのように自身の心に縛られないからこそ役を忠実にこなせるのだろうなと思ったのでした。ううむ。演劇って不思議だ。
 同じことはおそらくアニメやCG物の映像にも言えるのではないかと思います。日本のアニメ、特にテレビアニメは絵がちっとも動きません。でも、見ている人は(アニメの出来が良ければ)そこにヒトを感じる。ヒトを感じさせる鍵がよくできたアニメには凝縮されているのでしょう。
 ロボットという工学がそこに踏み込んできたというのは面白いなぁ、と思わされるエピソードでした。

 研究の進展にともない、心って何? ヒトって何? と深まっていく疑問。整然とまとめられた研究の経過と著者のクソマジメな研究姿勢のよく伝わってくる文章。引き込まれるようにしてあっという間に読み終えてしまいました。「身体性」なんて格好の良い言葉にまとめると逆に胡散臭くなってしまうのですが、工学的な実直なアプローチから見えてくるロボットとヒトの科学。そんな部分に関心を持てる人にはとてもお勧めです。

 読み終えた後にはなぜか『鉄腕アトム』を思い出しました。

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『リンバロストの乙女』ジーン・ポーター

リンバロストの乙女
著:ジーン・ポーター 訳:村岡花子
角川文庫
1990.12

★★★★☆

 紺野キタの『つづきはまた明日』二巻作中に登場してあまりに懐かしかったもので再読です。エルノラのお弁当ってどんなんだっけ、と忘れていたので元ネタを読み返してみたら、とてもおいしそうなこと。実物のお弁当を見て「エルノラのお弁当だ」とわかってしまう杳はスーパーおさんどん少年。たぶん、杳は自分でも「エルノラのお弁当」を再現してみたことがあるに違いありません。お弁当の制作者であることみちゃんのお母さんも乙女属性の持ち主なのでしょう。

 のっけから漫画の話に脱線してしまいました。

 『リンバロストの乙女』はリンバロストの森の端に住む少女・エレノアのお話。エレノアが生まれてきたときの陣痛で目前の沼で溺れる夫を助けられなかった母・ケートは娘・エレノアを憎まずにはいられません。頑なな母はエレノアの学費も面倒を見ず、エレノアは昆虫採集で学資を稼ぎます。時代はいつ頃だろう。馬車は普通に使われていて、でもお金持ちは自動車も持っているようです。電報もあります。
 舞台となるリンバロストはgoogle mapで探してみるとセーレムの近くのようで“Salem's lot”というキングのホラーなども思い出します。インディアンの保護区や広大なマークトゥエイン国立森林公園なども近くに控えた土地のよう。でもリンバロスト最寄りの町・オナバシャ(Onabasha)は今の地名にないのか見つかりません。
 エルノラのお弁当も“Elnora lunch”で検索してみても画像検索にかかってこなくて残念。現代のリンバロストのレストランにはランチメニューに「エルノラのお弁当」なんてないのでしょうか。う~む。

 森のほとりで貧しい生活の中で育ったエレノアは聡明な少女で、自力で稼いだ学資で高校へ通います。エレノアの採集した昆虫標本を買ってくれる鳥のおばさん、近所に住むシントン夫妻と様々な人に助けられてエレノアは美しい少女に成長していきます。
 お話の中で現代の私たちに少し奇異に映りそうなのが服装への拘り。学校へドタ靴や更紗(たぶんプリント柄の安物生地のことでしょう)を身につけていくことはとても恥ずかしく、また卒業式用の服装もあつらえなくてはと大騒ぎをします。状況に合った服装がとても重視され、貧しくて服装が整えられないことは耐えられないくらい恥ずかしいらしいのです。ううむ。これが1909年初版の時代というものか。
 上巻で様々な苦難を乗り越えて健やかに育ったエレノアに下巻で恋の訪れを予感させる出会いがやってくるのですが――とあとは実際に読んで楽しまれた方がいいでしょう。でも、少女小説としては下巻の展開よりも上巻の成長物語の方が私は好きです。最初に読んだ頃もやっぱり上巻の方が気に入っていた気がします。

 ポーターの小説には他に『そばかすの少年』というのがあるはずなのですが、こちらは読んでいない気がします。近いうちに読んでみよう……。

 一番上にはAmazonへのリンクが張ってありますがすでに新品での入手は難しそうです。私は図書館から借りてきて読みました。

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『フィンランド軍入門』齋木伸生

フィンランド軍入門 極北の戦場を制した叙事詩の勇者たち
齋木伸生
イカロス出版ミリタリー選書
2800円
2007.8.31

★★★★☆

 『弱小空軍の戦い方』『北欧空戦史』『雪中の奇跡』『流血の夏』と読んできたフィンランド冬戦争物。政治面でもうちょっと詳しい知識が欲しくて読んでみました。

 結果から言えば『フィンランド軍入門』というタイトルの通り、軍の話が中心であったので政治面での知識はあまり増えなかったのですが、マンネルヘイム元帥の出自やフィンランド独立当時の話にも触れられていて欲しかった知識が少し補強された感じです。フィンランド軍に関する情報もすっきりと整理されていてわかりやすくまとまっていました。軍の装備に関する記述がメインで、他の本ではあまり触れられていなかった艦艇類から軍服のような細々とした物まで「フィンランド戦争博物館」という感じで網羅されています。図や写真も豊富で巻末にはカラーページで主要兵器、装備が紹介されていました。ここしばらくで読んできた中でもっとも総括的・網羅的な冬戦争・継続戦争の本でした。

 印象に残ったのはとにかく鹵獲兵器の多かったこと。特に戦車や砲の鹵獲品はびっくりするくらいの数で、よくこれで戦ってこられたな、と思わずにはいられない数字がまとめられていました。海軍に関しては装備も貧弱で(国の規模からすれば潜水艦や水上戦闘艦があるだけでも過剰なくらいですが)あまり活躍の場面もなかったものの、機雷は相当に活用したようなのが印象的でした。背に腹は替えられないとはいえ戦後は掃海に苦労したのでしょうね……。

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擦り切れ招き猫

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 プレステのBIOHAZARD2だったか3だったかにはオマケとして「とうふ」モードなんてものがあった気がします。上の写真はたぶん元は豆サイズの招き猫。お財布の中ででも福を招いていたのでしょう、擦り切れて「とうふ」状態に。

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 こちらは売られている時のパック入り状態のまま砕けてしまったらしい豆招き猫。同じような感じの物がいくつか奉納されていました。身を粉にして働いてくれたのでしょう。

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 奉納所には時々猫缶やペットミルクを見かけます。たぶん、飼っていた猫が死んでしまって残ったエサではないかと思います。

20100306_04 配色が似ていて見事に紛れていますが、キミたちの居場所はここじゃないゾ。

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『モマの火星探検記』毛利衛

モマの火星探検記
毛利衛
講談社
1400円
2009.10.9

★★★☆☆

 宇宙飛行士・毛利衛の書いた火星探検SF。対象年齢は小学校高学年くらいから、かな。


 毛利衛の顔や声をテレビでご存じの方も多いでしょう。くっきりとした話し方。印象深いキャラクターで「毛利さん」として半端な芸能人よりずっと知名度があるのではないでしょうか。

 毛利衛のSF小説。テレビで見るあの顔と声で物語が頭の中に読み上げられました。文章もやはり毛利衛らしさが現れていてくっきりはっきり明晰。ですが小説はスピーチよりは印象が薄めかもしれません。
 物語は世界初の火星有人探査に参加したモマという人物によって語られ、設定的は『ミッション・トゥ・マーズ』や『レッド・プラネット』、あるいはNHKで放映されていた火星探査ドラマを彷彿とさせる感じです。デテールはさすがに宇宙開発事業の参加者ということで「ありそう」な感じ。細々と描写に腐心しているわけではないですが必要にして十分で文句なし。ストーリー的にもきっちりと見所を押さえて盛り上げていますが、児童文学よりのSFとしてはもうすこしドキドキ・ワクワクしたかったかも。丁寧に、わかりやすく書かれていて好感の持てる話なのですがもう一押し何かが欲しかったです。探査では化石なども登場して好みの要素で構成されていただけに「もっともっと」と駄々を捏ねたくなりました。

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『つづきはまた明日』第二巻 紺野キタ

つづきはまた明日 2
幻冬舎バーズコミックス ガールズコレクション
2010.2.24
620円

★★★★☆

 読み始めた冒頭ですぐに思ったのは。「杳(はるか)可哀想……」でした。清はきっと年頃になった頃にはすっかり忘れているんだろうなぁ、ぎゅう、としたこと。小さな子の容赦のなさが十二分に発揮されていた和風ほのぼのしっとり日常ファンタジー第二巻。

 発売日の翌日から本屋巡りを始めたのですが、ナイ、ナイ、どこにもナイ。地元の本屋は諦めて新宿に出、大型店舗三軒目でようやく見つけたという有様。幻冬舎のコミックスは発売日に買い逃すとこんなことが多いようです。

 子供のストレートな振る舞いは大人にとっては新鮮そのもの。そんな新鮮がいっぱい詰まっている『つづきはまた明日』。ほのぼの、どたばたと展開される日常に時折しんみりとした空気をもたらす母の不在。紺野キタ的にはこの片親の設定は重要なモチーフなのかもしれません。「あかりをください」「Under the Rose」でもやはり母の不在設定がありました。いえ、むしろこの肉親の欠如はたぶん紺野キタが作品の中でしばしば登場させる少女小説の名作と共通する要素なのかも。名作における主人公はしばしば欠損家庭に育ちます。子供の自由な成長を阻害する存在としての親を欠くことで――なんて説明がなされがちですが、そんな理屈は抜きにしても“親”という存在をどこか疎ましく思う気持ちは誰にでもあり、同時に慕う気持ちもあり、というのが片親設定や孤児設定となるのかもしれません。
 二律背反的な感情を基にしっとりとしたノスタルジィを通奏低音として子供時代を描いているのがこの『つづきはまた明日』という話なのかも。
 いや、やっぱり理屈はどうでもいいですね。読んで「あはは。子供って残酷でストレートで可愛い」と素直に楽しめばいいのだと考え直したのでした。
 『リンバロストの少女』(私の読んだのは『リンバロストの乙女』というタイトルだった気がする)なんて懐かしいネタが登場して紺野キタのこの名作劇場的なイメージのラインナップにはツボを突かれまくり。近いうちに再読してみよう。

 とりあえず電車の中などの人目のある場所で読むのはやめた方がいいです。にやにやしかけて変な顔になるはず。なりました。

 帯によると『Cotton』や『夜の童話』も未収録作品を追加して再刊となるようです。

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