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『みそララ 4』宮原るり

みそララ 4
宮原るり
芳文社まんがタイムコミックス
2010.10.7
650円

★★★★☆

 このシリーズ、紹介していなかった気がします。

 平凡なOLをしていた主人公が会社の倒産を機に小さなデザイン事務所で働くことになり、新人として育っていく日々を描いた四コマ漫画です——と書くと「よくあるOLモノか」と思うかもしれませんがかなり違う。デザイン事務所では主人公は経理兼ライターとして働くことになるのですが、何しろ初めてのデザイン業界。四年ほどOLの経験があるとはいえまっさらな新人です。同僚のデザイナーや営業と苦労しながら成長していく姿を、小さなデザイン事務所の雰囲気ばっちり再現しつつ描いていきます。登場人物たちはけっしてクールで理想的なキレ者ではないのですが、佐々木倫子の『おたんこナース』のドジナースが実はナースとして非常に優れた適性を持っていたように、じーんと来ちゃうくらい素敵な成長の仕方をします。作者の宮原るりは『となりのネネコさん』『恋愛ラボ』でもハート鷲掴みの成長物語を描いていて、育っていくキャラクターを描かせるとぴかいち。

 四巻では主人公の麦田美苑・通称麦みそもそろそろ一人前?というところまで育ってきているのですが、ここに来て初めて“イマイチな仕事をする人”と組む羽目になったりします。読んでいて「うわー。こういうムカつく仕事するヤツいるいるいるぅ!」と熱く拳を握りしめたくなりました。

 柔らかな雰囲気の萌え四コマに近い楽しい話ですが、いい加減に仕事をする人や変な仕事っぷりの人と関わった経験があると今回のエピソードは説得力が増してきます。そして主人公を含めた三人娘・穀物トリオやマース企画の面々がいかに得難い人材であるのかが実感できるのです。理想のギョーカイ物とでも言えば良いのかな。
 学生が読んでも楽しいと思いますが、社会人が読むと羨ましくてたまらなくなるお仕事ファンタジー。ちょーオススメ。

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