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『極限の科学』伊達宗行

極限の科学 低温・高圧・強磁場の物理
伊達宗行
講談社ブルーバックス
924円
2010.2.19

★★★★☆

 SF小説を書いている途中でわからないことがあって調べものをしていたらちょうど良さそうな内容だったので読んでみました。面白い。夢中で読んでしまった。

 この本は『新しい物性物理』の続編として書かれたもの。

 第一章「極限序説」では様々な物理量の極限の例を示します。第二章以降への大まかな視点を与える導入部。第二章「温度の世界」では低温物理の世界を紹介。どうやって低温を作り出してきたかの歴史の説明と低温ならではの物理現象の説明。特に超流動については詳しく説明している。高温側の話がなかったのが残念。第三章では圧力。プレス機みたいなものから爆発を利用した一瞬の実験まで。第四章は磁場の世界。これは著者自身が関わった強磁界チャレンジが紹介されていたりして熱かった。第五章は「宇宙の極限物性」と題して白色矮星や中性子星で起きているはずの物理現象を解説。超流動の中性子とか、もう想像するのも難しい世界。なんでそんな超高圧の世界のことがわかるんだ、と目が丸くなります。圧力が大きすぎて全部中性子になっちゃうから逆に単純で予想できるようになる……のかな?

 話の展開もわかりやすく、極限環境のおもしろい物性を具体的に紹介していて飽きさせずに惹き付けてくれます。前著『新しい物性物理』から読むべきだったのかもしれませんが結果として問題なし。前後が逆になりましたが『新しい物性物理』も探して読んでみようと思います。

 本は面白かったのですが書きかけのSFの設定がダメダメであることが露見してしまいました。う〜ん。素粒子の話と繋がる物性物理は知識が手薄だったことに今更気づかされる結果に。SF、かなり手直しないとダメだ〜。

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