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『ひらり、』vol.6

ひらり、 vol.6
新書館
2011.12.23
★★★★☆

 今号も良かった!

表紙 釣巻和

 カラーのカバー絵を見ただけだと気づかなかったのですが、釣巻和は『つぽみ』Vol.1の「鳩居的懐古録」の人だっ。「鳩居〜」すごく良かったのに、アンケも推しで出したのに続編来なくて寂しかった…。『ひらり、』でも漫画載せて欲しいな。webアンケで推しとこっと。油絵具の香りが染み付いていそうな二人です。

扉絵 水上カオリ

 『ひらり、』には合うと思っていました水上カオリ。共用マフラーにシミちょろ。表紙もぜひ!と思ったけどコバルトと間違えるかもしれない。

女の子の設計図 紺野キタ

 これは読切りなのかな? 続きがあるなら読みたい。ぜひ読みたい。『ひみつの階段』とも『百合姉妹』に掲載された作品とも『cotton』ともちょっと違う紺野キタ。予告の段階では尖った“少女性”みたいな方向で来るのかなと予想していたのですが『つづきはまた明日』で備わった日常の雰囲気とブロらしさみたいなものが同居している印象でした。こんな見え見えのツボを押されたって〜と斜に構えようとしてコタツの中でジタバタしてしまいました。ヤラレタ。次号予告にも紺野キタの名前があって楽しみ。

ひらがな線、あいう駅より 雨隠ギド

 ひらがな線とかあいう駅とかネーミングからほのぼの。プリン頭でヤンキーっぽい後輩と打算的な主人公との意外にハートフルなお話。

口先女と鉄壁の処女 四ツ原フリコ

 四ツ原フリコの百合漫画は久しぶりに読む気がする。あ〜、いるいる。本人大まじめなのに何言っても本気にしてもらえない人。小雪、あわれなり。

白いことが多いドレス 仙石寛子

 おかーさん、ドレス攻撃は卑怯です。強力です。そして……ヒドイ!と笑ってしまいました。賞味期限気にしない人の冷蔵庫には期限切れのモノが他にもあると思う。

私の嫌いなおともだち 雁須磨子

 続編というわけではなさそうだけれどvol.4の話とシリーズの模様。ぶきっちょタイプが二人のこの緊張感。こういう空気が表現できるのか。これは誰かに勧めたい。この面白さはどんな人に勧めれば良いのかちょっと悩みます。百合漫画というジャンルではかなり異質。

貴女のためなら 佐藤沙緒理

 異質という点ではこの話も『ひらり、』では異質かも。バイオレンスっぽいギャグでノリノリ。茶巾寿司とか懐かし文化! ジャイアントスイングかよっ! みたいな。最後の選択肢は①〜③に加えて④として「香りを楽しむ」をオススメしたい。

COROLLA2 スカーレット・ベリ子

 演劇ネタ。vol.3掲載作と同一舞台設定のようです。この作者のお話は演劇のハレ感と相性いいな。

はじまりのことば ささだあすか

 『ひらり、』らしい掲載作は?と訊かれたら一番にイメージするのはこの作者。今回もおっとりほのぼの。独り上手っ子の主人公がなぜかいきなり同級生から「好き」と言われて……。

under one roof/parlor 藤生

 今回はミゼットⅡという車をネタに。ちょっと変わったちっちゃな車なのですが、なるほど!みたいな。parlorの方は……ぶは。おなか痛い。

witch meets knight 犬丸

 今回は四コマ。メガネを題材にガールズトークというか学生のにぎやかな雰囲気。

スニーカーと加瀬さん 高嶋ひろみ

 加瀬さんの私服がキュート過ぎるぅ。もうそれだけで今回は満足でした。太腿見つめて鼻の下が伸びてる加瀬さん最高です。

月の下の雅ちゃん 平尾アウリ

 不思議だ。箱庭コスモスのふし研に研究して欲しいくらい不思議ちゃんな作風だ。

さろめりっく 袴田めら

 表現したいテーマがあって、面白くするための工夫もされていて、“袴田めら”だけの絵もあって。あともう一押しで『最後の制服』に代わる新代表作が出てきそう。がんばれ、袴田めら。

ハルノート 大沢あまね

 香水ネタで来ました。下着屋の話でも思ったのですが、この作者、蘊蓄的な要素を話に絡めるのが生きてる気がします。モノローグも効いてる。……う〜ん。文章で良いポイントを挙げてみても大沢あまねの漫画から受ける印象を伝えられてないような。

箱庭コスモス 桑田乃梨子

 百合漫画誌の掲載で双子なのに、ちっとも百合漫画らしい空気にならないこの双子。今回は双子に焦点を当てた回。

蜜よりも甘い 三嶋くるみ

 わわ。こ、これは後編というか続編来るよね? きっと。

ラスト10ミリ 茉崎ミユキ

 バスで偶然乗り合わせた人のリップクリームの忘れ物。あ〜、これは惚れる。惚れないわけないシチュ。

オルガンのお姉さん 前田とも

 わ〜い、vol.2以来の前田ともだ〜。扉絵のコントラスト素敵だ〜。デジタルイラストの技術が普及してパースの通った絵や写実的な絵も漫画では珍しくなくなったけれど、美術としての写真との近さを感じさせる背景を描く人はあまりいなくて。キャラも含めて好きな“絵”。話も静かめで少し緊張を含んだ空気がいい感じ。

 vol.5は352ページで今回は368ページ。
 小説作品がなくなったのは残念。漫画といっしょに載せてしまうとアンケで圧されちゃうのかな。『コバルト』みたいな比率で絵と小説が載った百合小説誌——なんて無理なのでしょうか。
 第3回★ひらり、GLコミック大賞の結果も発表されていました。(受賞者を一覧にまとめました

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