« 小説創作とiPad | トップページ | 『ぼくには数字が風景に見える』『天才が語る』ダニエル・タメット »

『くちびるためいきさくらいろ』森永みるく

くちびるためいきさくらいろ

森永みるく
芳文社アクションコミックス
2012.4.12
★★★★☆

 『百合姉妹』『百合姫』での掲載が途絶え宙に浮いていた連作短編シリーズ。来ました。完結版。

 一迅社百合姫コミックスで一巻は出ていたのですが、続刊もなく、増刷もされないまま、古書店でもあまり見かけなくなってきていて、読みたかったけれど読めなかったという人もけっこういたのではないかと思います。『GIRL FRIENDS』『ひみつのレシピ』 で森永みるくを知りファンになった人には本当に待望だったのではないかと。
 もちろん、続きの気になる所で途絶えていた瞳&奈々のその後も新たに追加されて改めての単行本化。(続編部分は『コミックハイ』で連載)

 メインの二人は森永みるく得意の黒髪ショート&茶髪ロングの奈々と瞳。プラス、この二人の周辺で展開される百合ペアの短編集で、奈々と瞳のエピソードのみ長編ストーリー。『百合姉妹』から『百合姫』へと切り替わっていく時期に描かれた作品で、王道の観もある高校生百合女子たちのお話たちですが、百合漫画の普及に明らかに大きな役割を果たしたこの「くたちめ」シリーズ、以前に描かれたパートも(すでに何度も読み返しているけど)やっぱり面白いし、新たに描かれた瞳&奈々エピソードもがっちりハートを持っていってくれました。

 2巻のあとがきにあった通り「もっとめんどくさくしようと思ってた人達」がめんどくさくなる話を予想していたのですが、割とあっさり&コミカルなところに落ち着いたかな。森永みるくは『コミックハイ』での百合もの新連載も始まるようで楽しみ。

 オススメ対象は――表紙買いでおっけー。カラー絵だけ可愛いってことはなくて、中身も表紙の雰囲気から想像したものに近いお話だと思います。

|

« 小説創作とiPad | トップページ | 『ぼくには数字が風景に見える』『天才が語る』ダニエル・タメット »