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『チャンネルはそのまま!6』佐々木倫子

チャンネルはそのまま! VOL.6
佐々木倫子
小学館 BIG SPIRITS COMICS SPECIAL
2013.7.30

 佐々木倫子のテレビ業界もの“バカ”ストーリー「チャンネルはそのまま!」シリーズ、第六巻で完結です。

 6巻は一冊丸ごと使って完結に向けてのまとめに入った流れでした。
 ひぐまTVが☆TVを目の敵にするというエピソードの「HHTV」、電波の送信所のある低山にまつわる「特別な山」、スキーのジャンプ選手の取材「K点を越えろ!」、花子初の殺人事件報道「真実のピース」、ヴァイオリン演奏の収録「街の灯」、☆TVとひぐまTVの因縁のワイドショー対決「夕方ビッグバン」、小さな食堂の閉店に際してのドラマ制作「北のさくら」、「北のさくら」の顛末とバカ枠の真実?に迫った「花吹雪」の8話とあとがき漫画が収録されています。それぞれ独立したエピソードではあるのですが、ひぐまTVとの確執が描かれることが多く、最終話を読んでみると「ここに向かって伏線の回収がされてきたのだな」ということがわかる一冊でした。

 読む前は、きっと☆TVは倒産してしまってひぐまTVに吸収合併されるのだろう、と予想していました。☆TVのバカたちがひぐまTVに吸収されたことでバカの遺伝子がひぐまTVに感染し、吸収した側であるはずのひぐまTVが☆TV化しバカ枠TVとなってしまい「そしてみんなバカになった」オチなのだろうと。違いました。お話の作り方としては「Heaven?」と同じとでも言えば良いのか。

 この巻での名エピソードは最終2話のさくら食堂の話ではあるのですが、ヴァイオリン回もキレが良く、ファストフード店でコーヒーフロートを口にしつつ読んでいて噴き出しそうになってしまいました。とぼけた味わいはやはり佐々木倫子。巻末には登場したヴァイオリン曲の楽譜もあり、この曲を初音ミクに歌わせた人もいるようです。以下にリンクを張りますが作中でのネタバレも含むため未読の方は見ないことを推奨。読後で、音にして聴いてみたかったという方向け。

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