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2014年1月の2件の記事

『コミック百合姫』2014年3月号

コミック百合姫 2014年3月号
一迅社
2014.1.18

表紙

 そろそろ街がチョコレート商戦色に染まる季節。『百合姫』は3月号ですがちょうどバレンタイン・イベントの季節なのでした。この表紙からするときっと開いたページには……と期待しつつ中をのぞくと——。
 裏表紙もチョコのイメージでいっぱいなのでした。

あやめ14 天野しゅにんた

 大学生や社会人の登場する話の多かった天野しゅにんた久しぶりの学園もの。でもやっぱり天野しゅにんたであってマリみてっぽかったり少女漫画っぽかったりではなく少しおおらかで緩い空気を帯びるのです。その緩さの方向が萌え漫画とは正反対で『ガロ』っぽい……というのは今は通じないでしょうか。

flare 河合朗

 百合姫コミック大賞・紫水晶賞受賞作をリライト掲載したもの。『センチメンタルダスト』同様、この作者の持ち味であるウェットな要素が存分に発揮された話でした。

犬神さんと猫山さん くずしろ

 新キャラ登場で生徒会から虎さんと龍さんがやってきました。登場人物は増えてきましたがシンプルな単発イベントで毎回進んで行くので途中から読み始めてもあまり混乱しないはず。春にはショートアニメにもなるそうでますます楽しみ。

citrus サブロウタ

 ばたーん!でびたーん!でメランコリックでえいや!でチュ!なのです。さっぱりわからない内容紹介ですが、でも間違ってないハズ。なんかこのままうまく収まる?と思えばそんなことはないサブロウタ。『百合姫』連載作で一番刺激的なお話は間違いなくコレ。二巻も三月に予定されているようです。楽しみ。

モラトリアム(後編) コダマナオコ

 タイトル通り、ヒロイン二人の関係の猶予を描いたお話の後編。同性の恋愛と友情の間の微妙な関係に焦点を当てたお話。フィジカルとメンタルのズレが中心に据えられています。まあその、御託は抜きで、読めばわかります。こういう関係はぐっと来る。伊月の視点を想像しても切ないし、真央の視点をトレースしても惑いに共感できてしまう。

Vespa 大北紘子

 大北紘子の異世界風設定モノきたーっ。「名もなき草の花の野に」「鎖の斬手」「裸足のキメラ」etcとどこかこの現世とは違う封建的な世界を舞台にしたお話がとても魅力的な作者のお話。今回は続き物であるようで“to be continued”で終わっています。「鎖の斬手」なども連作長編化していてもおかしくなさそうな感じでしたがようやく最初から続き物としての構えで始めてくれました。
 騎馬が現役であったりと中世的な世界観で、かつ「六花にかくれて」でもそこはかとなく示された女ばかりの世界が舞台であるようです。姫君と軍人の二人が主人公である模様。ちょっぴり荒っぽい面もある気の強い姫と従順なだけではないものの忠誠の篤い軍人の組み合わせ、女同士での政略結婚が持ちかけられていたりと期待の膨らむ設定。次号が待ち遠しい〜。

きものなでしこ 八色

きもの姿が見たい! 可愛いから。カラーページ欲しい! この作者さんはカラーですごく見映えするから。年度の境目で終業式テーマであった今回ですが、次は二年生設定に進むのかな? 昨年は百合的な面で登場人物たちの関係がおおいに進みましたが、今年はどんな風にお話が進展して行くのか楽しみです。

ガトー・ド・フェレノワール 黒霧操

 フェレノワールはドイツの「黒い森シュヴァルツヴァルト」を意味するフランス語。扉ではフェレノワール、作中ではフォレノワールと表記揺れもありますがチェリーの添えられたチョコレートケーキのようです。画像検索をしたらおいしそうな写真ばかり……。パティシエ修行中のヒロインとお菓子作り能力の低いケーキ屋の娘のお話。そう。ヴァレンタインテーマということもあってヒロインに渡すチョコをどうしよう、となるのですがセミプロに渡すチョコレートで悩まざるを得なくて……。

世界は百合で満ちている 源久也

 「百合婚法案可決」というテーマでどたばた風味&激甘の作者の得意な感じの展開です。
 お話の内容からは外れますが、ふと「同性婚というのもアリかもしれないけど結婚制度自体なくなっちゃってもいい気がする」などと思ったりしました。人と人との関係を法律で保証しなくてもいいよね、みたいな。漫画の内容とまったく関係ない戯言ですみません……。

OP! ねこ太

 漫才風味のレポートエッセイ漫画が毎号載せているねこ太のストーリー漫画。鼻血を噴くシーンがコミカルであったりドツキ漫才っぽかったりもするのですがシリアスでもありつつ。でもやっぱりギャグ? 今回はhimecafeもねこ太ゲストです。

ゆるゆり なもり

 今回は京子×あかり回で百合成分濃いめ。いやー、正体不明の戦隊モノとか何気に小ネタが効いているなもり。スピンオフでやらないかしら。

game 竹宮ジン

 自身が二次元キャラの代用なのだと思い込んでいるモリコ。でもベッキーは二次元趣味もあるだけでちゃんとモリコを好いていて。このすれ違いがどうなるか、という連作の三話目。

音楽なんてどうでもいい 井村瑛

 うわ〜、冴えない感じのヒロインだな〜と冒頭で思ったのですがわずか数ページで撤回。これは可愛い。みーるくみんとのそらー。一撃。クリティカル。痺れた。

リリックカウントダウン ちさこ

 ちさこは今回は可愛いお話かー、とほのぼの読んでいたら「ぉわ!?」となりました。どどど、どーすんだこの話の後。どーなんだこの話の後。わからないからこそスパイスの効く話なのですが。

ボウソウガールズテキモウソウレンアイテキステキプロジェクト 河合朗

 今号の前の方に作者の読み切りが載っていて「あれ? BGMRSPは?」と頭の中でハテナマークが踊りましたが載っていました。どちらかというと先が読める、というよりも先を読ませて「そうそうこうこなくちゃ」な感じの話だと思うのです。葵と紅子の近づいては離れての関係が魅力。単行本『B・G・M・R・S・P』 1巻も今号の『百合姫』と同日発売。

笑顔の仮面を数えよう まに

 この話は中高生で読むとすごく感情移入できてガツンと心に来る気がする。攻撃的で厭世的になってしまっている時期というのはあるもので、そんな時期を振り返るばかりの身にはノスタルジーに変換されたのでした。ふわふわの可愛い絵柄だけじゃないところを見せてくれた百合姫コミック大賞からのデビュー間もない新人さん。

himecafe

 レポート漫画風のエッセイ漫画コラムを毎号載せているねこ太がゲスト。ドツキ漫才風味の作風なのですがhimecafeでもサービス満点なおもろいキャラに。

ヒメレコ特別編 百合姫編集部座談会2013

 百合作品ベストランキング、盛り上がった作品の総括を中心に。編集部的に失敗もいくつかしているのでそのあたりも茶化さず、でも形式張らずに触れて欲しかった気もします。

ユリップ♥︎chu 森島明子

 こういうアイドルグループあるといいなぁ、がぎゅう詰めになっている夢がそのまま形になっているお話。今回はイケメン風の役割を担う沙矢果と無表情キャラの子桃を中心に。PINK&ユリネも副旋律っぽく描かれます。このシリーズ、楽しい感がたっぷりで森島明子の代表作を更新しちゃう予感が。

月と世界とエトワール 高上優里子

 今号は短編二部構成。海百合さまのお茶会とよぞら&世界の隠れファン・ねねさんの秘密編。同日発売の単行本『月と世界とエトワール』2巻には今回のお茶会までの話が収録されていました。

ロケット★ガール 田仲みのる

 ロケガ載ってた! 良かった。面白かった! 時間が一度先に飛んで、戻って飛んだところまで合流するという流れでここしばらくは過去編であったのがじわじわと一番新しい時間に近づいてきているところ。破綻が先に示されていることもあってハラハラというかしんみりしつつ読むことになるのですが、でもきっと……と救済の期待も高めつつ追いかけることになります。さあ、この先どうなる。

解ケヌ鎖 慎結

 ぉぉぅ。今回の慎結は切ない/怖い/やりきれないetcな感じの静かにどーんと来るお話でした。慎結はこういうの得意だな。説明してしまうと面白さ半減なので作者の作風を知っている人は十分に期待して、知らない人は予備知識なしで読んで「あわわ」となればよいと思うのです。ふふ。

ジプソフィラの儚い思惑 片倉アコ

 友人が自分の母に恋してる。そんな状況を描いた話なのです。『ひらり、』vol.12の磯谷友紀でも同じテーマにチャレンジしていましたがこちらは娘の視点から生じるジレンマや苛立ちに焦点が合わされます。タイトルのジプソフィラはカスミソウの一種を指す模様。

ナイショのコトバ 蕗

 認められたいという思いからでしょうか、伏せていた二人の関係を周囲に教えてしまった恋人との小さな衝突。ちょっとぎこちないかなと思うこともある百合姫コミック大賞出身の作者ですが読みやすくしっくり来るお話には好感が持てます。

オールナイトワンナイト 大沢やよい

 前回の吹奏楽のお話「恋心メトロノーム」の印象がとてもよかった大沢やよい。今回は漫画家ネタで来ました。皮膚感覚を知っている世界を描くことでぐぐぐと力強くなるのはこの作者の強み。今回も面白かった。とても。一足先に賞を得た漫画家志望仲間との友情とそのちょっと先を描きます。単行本『屋上ぴかぴかロマンス』も同日発売。

百合男子 倉田嘘

 前号掲載話では©絡みでちょっぴりトラブルのあった「百合男子」。今回も変わらないテンションで掲載されていてほっとしたのでした。百合漫画ファンの世界を描いた「百合姫で載せずにどこでやる!」と思える大切な作品だけに、つまらない手続きの不備などでコケさせてはいけないと思うのです。
 百合女子パートが続いて今回は藤ヶ谷編。藤ヶ谷は最初はまっとうなヒロインであったはずなのにいつの間にか啓介が乗り移ったかのようなキャラに。百合グッズを求めて北海道まで出かけた藤ヶ谷が書店の百合棚について考えるエピソード。次回か、その次当たりにここ数回分の集大成的な話が来るのではないかという期待を感じさせる回でした。

★ ★ ★

 三月号は百合姫コミック大賞の結果発表もありました。「犬神さんと猫山さん」のショートアニメ化も(発売日前から情報は流れていましたが)告知があり楽しみに。二月の頭には2011年の『百合姫』の表紙をカッコ良く飾ったカバーストーリー『カズアキ×深見真百合姫表紙画集 GIRLS UPRISING』が一冊にまとまって刊行されるとのこと。楽しみ。同じく2012年のなもりのカバーストーリーも『なもり百合姫表紙画集 truth』も2/18に発売。それぞれ独立した本になるということは『百合姫カラーアートワークスCHRONiCle』の第二弾的なものは出さないのかな。毎回巻末を飾っている次号予告カラーイラストの収録先がないのはちょっともったいない気もします。

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明けましておめでとうございます

 遅まきながら新年のご挨拶を。
 明けましておめでとうございます。

 昨年の秋〜冬アニメで『蒼き鋼のアルペジオ アルス・ノヴァ』というのにハマり、原作漫画を読み、コラボレーション・イベントがあると知って艦これを始めたのが十二月半ばだったでしょうか。艦これというのは「艦隊これくしょん」というブラウザゲームで、2013年に人気の出た育成型の艦隊シミュレーションです。

 クリスマス前日から始まったアルペジオ×艦これコラボイベント、蓋を開けてみると始めたばかりの初心者には難度が高そうに思えました。育成ゲーなので育った艦隊がいないと“霧の艦隊”に太刀打ちできない感じなのです。それまで無課金でちまちま遊んでいたのを修理ドックの追加開放キーを購入し、若干の回復アイテムを課金投入して育成に勤しんだ年末年始。1月8日のコラボイベント終了の前夜になって滑り込みでイベントステージをクリア。な、なんとかなった。

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 艦これは手離れの度合いがうまく設定されているのかTwitterを覗くくらいの頻度でゲーム画面を覗きたくなりました。

 『蒼き鋼のアルペジオ』は昨年後半一番の当たりでした。原作も面白いし、アニメも独自展開でありながらよくできていて、艦これとのゲームコラボも充実した内容でした。メディアミックス、ということになるのだとは思いますが、大々的な宣伝もなかったこともあって作り物的なヒット感がなく、原作×アニメ×ゲームコラボのどれも充実していつつうまくバランスが取れていたが故に好評となったちょっとした奇跡のような——あるいは本来のメディアミックスの姿であったように思います。

 艦これ自体も面白かったのでイベント終了後もまだしばらく遊んでみようと思います。

 今年もぽつぽつと百合漫画やSF小説、科学解説本の感想、写真日記などを思いつくまま綴るブログを継続の予定。電子書籍の動向記録なども続けて行くつもりです。

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