カテゴリー「レビュー」の86件の記事

SAMYANG 8mm F2.8 FISHEYE2 for SONY E-mount

魚眼レンズを買いました

 SONY NEX-5Rというレンズ交換式カメラを使っています。そのNEX用に魚眼レンズを買ってみました。

SAMYANG 8mm F2.8 FISHEYE2 for SONY E-mount

 「対角魚眼」というタイプで対角線画角が約180度になる魚眼レンズです。マニュアルフォーカス、手動絞り、電子接点無しの素朴なレンズ。最短撮影距離が30cmということで本来広角レンズが得意とするはずのマクロ撮影ができないのが少しだけ残念なくらい。

レンズの印象

 このレンズはとてもコンパクト。鏡胴は分離不能な花形フード部分まで含めてマウント外径そのままで全長も65mm程度。突き出した前玉のためにフィルタ類は使用不可で専用のレンズキャップが付きます。金属製のピントリングはフィルムカメラ時代を思い出させる重い回転でピント位置固定で使うことの多いだろうMF/超広角魚眼らしいもの。ちょっと惜しいのがピントリングに絞り値別の被写界深度表示が入っていないこと。ミラーレス機用ということで液晶画面でピーキングや拡大表示できるから不要、ということなのかな。

写り

 実際の写りはどうかというと。

Manekineko GOUTOKUJI

tubes

National Museum of Nature and Science, Tokyo

National Museum of Nature and Science, Tokyo

 すっきりピシッとした単焦点レンズらしい描写のレンズです。色のノリも抜けも良くて解像も良くて。魚眼ゆえの歪みも面白く、くせになりそう。

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小説創作ユーザのための「ポメラ」DM200レビュー5・かな漢字変換編

逐次変換(自動変換)

 いつの頃からでしょうか、ATOKに逐次変換モードというのが搭載されました。Mac OSでも10.11のかな漢字変換から逐次変換に相当する自動変換というモードがデフォルトになりました。ATOKが搭載した頃の逐次変換は変換の精度もあまりよくありませんでしたがMac OS 10.12 Sierraの自動変換は使い勝手も悪くなく、Twitterの書きっぱなしのつぶやきや間違っていなければ良い程度の社内向けのビジネス文書であれば大変快適に使えるようになりました。

精度の高いかな漢字変換とその比較

 Windows環境では2016年版のATOKを使ってみています。MS-IMEも使っています。MacではOS標準のかな漢字変換です。(以前は「ことえり」と名前が付いていましたが今は固有名詞がなくなりました) どの環境でもちょっと前と比べると変換精度は良くなっています。特に長い文節を入力してやると単語同士の関わりを判別して変換結果が良くなります。お気に入りのpomeraDM200が搭載するATOKも同様です。
 これらの現在のかな漢字変換能力の比較をしてみます。

 題材は青空文庫に収録されていた太宰治「走れメロス」の冒頭です。

 メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此のシラクスの市にやって来た。

 これを

  • Mac OS 10.12のかな漢字変換
  • MS-IME
  • ATOK2016
  • pomeraDM200

で一切の修正なしに自動変換もしくはできるだけ長い文節で変換させて入力してみたものです。は完全に誤変換、は不正解ではないけれど原文通りではない変換。

 メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮らしてきた。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。今日ミメイメロスは村を出発し、超え超え、十離れたこのシラクスの位置にやってきた

Mac OS 10.12かな漢字変換

 メロスは激怒した。必ず、かのじゃち暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、ヒツジと遊んで暮らしてきた。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明メロスは村を出発し、野を超え重利離れたこの詩絡子にやってきた

MS-IME(Win10)

 メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮らしてきた。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。今日未明メロスは村を出発し、野を越え山、十里離れたこのしら楠位置にやってきた

ATOK2016

 メロスは激怒した。必ず、かの邪知暴虐の王を覗かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ、メロスは、むらの牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮らしてきた。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。今日未明メロスは村を出発し、野を越え山超え、十里離れたこの氏ら楠位置にやってきた

pomeraDM200

 どれもなかなか優秀です。固有名詞や助数詞「里」を単語登録しておけば赤字の誤変換はごくわずかになるはず。

打鍵数最小化への不満

 私は上のどのかな漢字変換にも不満です。誤変換は昔に比べれば格段に減りましたが、かな漢字変換が優秀になっても青の部分のような「正しいけれど望みと違う変換結果」が避けられないからです。この避けがたい問題がある限り私は

  • 単文節変換
  • 学習オフ

が可能なかな漢字変換機能を望むことでしょう。

 単文節変換&学習オフを望むのは「決まった回数変換キーを押すと必ず望んだ変換結果になる」ことがその文節を入力している段階で確定するからです。望んだ変換結果を出現させるのに必要な変換キー操作回数を記憶しておき、目で確認することなく機械的に指を動かして望みの結果を得るという方法です。この入力方法は、黎明期のワープロ専用機では一般的でした。可能な限り長いフレーズを入力して変換・確定してやる(と変換効率の上がる)という方法より今でも高速です。

逆戻りの苦手な思考

 ヒトの意識は逆戻りが苦手です。長いフレーズを入力した後にその文頭近くに注意を引き戻して変換結果をチェックするためには一度打鍵する手を止めねばなりません。単文節で一語ずつ確定していけば変換・確定キーを押す回数は増えてもずっと指を動かし続けられます。
例えばローマ字入力で「BUNSYOUWONYURYOKUSIMASU」と打つときにアルファベットを一々意識することはなく「ぶんしょうをにゅうりょくします」という音列から自動的に指が動いてアルファベットキーが叩かれる人が多いはず。その「自動的に指が動く」範囲をかな漢字変換の結果まで広げて習熟させるのが上で述べた単文節+学習オフという環境です。漢字かな混じりの文章を頭に思い浮かべると、指+無意識が変換作業まで処理してくれるようになります。入力・変換の終わった確定した単語は頭から追い出し、意識を次のフレーズに向け続けることで口述筆記に近い速度(200〜250字/分)での打鍵を続けることが可能になります。
 もちろん小説文を生成するのにそんな速度は維持できませんが。
 単文節変換+学習オフよりもさらに確定的で高速な入力方法に「漢直」があります。習熟難度も高いですが速度は圧倒的です。

単文節+学習オフのできない今の環境

 MS-DOSからWindowsへの移行あたりからでしょうか、ハードウェアの性能が上がりかな漢字変換も文脈を利用して変換精度を上げるようになってくると「打鍵数最小」への傾向が強くなります。スマートフォンのような入力に困難のある機器の普及で決まったフレーズを自動生成する推測変換まで登場するようになりました。そしていつの間にかパソコンのかな漢字変換からも学習機能のオフが消え、逐次変換が標準となりました。漢字を開いてかなにするかどうか、書き手が決めるのではなく妥当・普通であるものが先に提示され、望む形に訂正するのに余計な労力がかかってしまう。
 書かれている内容だけで用の足りるビジネス文書であれば間違っていないだけで十分です。ですが、小説は大まかに意味が伝われば良いだけのものではないはずです。書き手は漢字で表記するかかなに開くのか、漢字にするにしてもどの漢字を選ぶのかという点にまで拘り文章に少しでも“力”を与えようと試みたいのです。たとえ書く側の自己満足に過ぎないとしても。
 DM100までのポメラには比較的近い環境がありました。

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5K iMac 2017を買いました

iMac 2017購入

 5K iMacを買いました。Mac mini late2008からの買い換えです。Core i5 3.4GHz、メモリ8GB、256GB SSD、Radeon Pro 570の通称“梅”モデルでCTOにて1TB FusionDrive→256GB SSDに変更したもの。消費税込230,904円。高いな~と思いつつ、同等スペックWindows機+高精細ディスプレイの組み合わせだとiMacの方が安かったりするし、と自分に言い聞かせてポチったのでした。

 Apple Storeでの注文は8月20日。到着は27日。Dellの27inchディスプレイを買った時も配送されてきた箱を見て「大きい」と思いましたがiMacはスタンド部分が分離しなかったりベゼルが太めだったりすることもありさらに大きく、空き箱の保管場所に悩みそう。

iMac到着

設置

 パッケージの中身はシンプルでした。梱包を解き電源ケーブルとEthernetケーブルを繋ぐだけ。キーボードとトラックパッドはBluetooth接続でそれぞれ電源を入れるだけで繋がるよう設定済み。Timecapsuleバックアップからの移行を指定してそのまま二時間半ほど放置すれば昨日までの作業環境がそのまま新Macに引き継がれます。

ファーストインプレッション

 これまで使っていたMac mini late2008+Dell U2713HMと今回更新した5K iMac 2017との一番印象的な違いはディスプレイ部分。大きさは同じでもRetinaの恩恵は明確でくっきりはっきり。フォントがとても見やすくなります。デジカメ写真の表示もレンズの解像度が上がったかのようで壁の材質や髪の毛の質感に歴然とした差が。発色も良く、グレア処理の表面で気になりがちな映り込みも少ないです。輝度も調節範囲は広く、暗めの間接照明からうんと明るくした部屋まで余裕でカバーします。iPhoneやiPad同様部屋の明るさに合わせた輝度の自動変更もかなりうまく機能している印象。
 操作感は確実にレスポンスが良くはなっているのですが9年振りの更新の割には、webブラウズやファイル操作、メール作成、メモ、カレンダー等の日常的な利用のレスポンスにあまり変化を感じなかったのでした。C2D世代のMacでもすでにそこそこ快適だったし……。あ、でも背後でTimemachineのバックアップが作動していたり3DCGレンダリングをさせていたりしても前面の作業が重くならないあたりは快適かも。

スペック

 CPU+GPUの性能を試してみました。Blenderによる3DCGレイトレーシングです。旧型Mac miniではレンダリングに丸二日かかっていたデータが、手元にある2016年型のCore i3のWindowsノートでほぼ半日、5K iMacではさらにその半分以下の時間で済みます。この種の目的にはあまり向いていない“梅”ですがそれでも時代相応の恩恵は受けられそう。年に二回同人誌の表紙を3DCGで作ることがある程度の私の用途なら十二分な性能です。
  同様にPhotoshop Elementsの使用感も快適になっていました。Inkscapeはちょっと難あり。画面がRetinaで描画できていないしグラフィックアクセラレーションの恩恵もまったく受けていないっぽいです。
 メモリは初期状態の8GBのまま。今のところは余裕があるようです。

静粛性

 静かです。5K iMacには排熱用のファンが搭載されているはずなのですが日常的な利用では無音に感じられます。iMacのすぐ後ろに置いたTimecapsuleのHDD音の方が気になるくらい。CPUやGPUに負荷をかけてもファンは最低回転数を保ったままのようで音は変わりません。以前使っていたMac mini late2008も十分に静かでしたがそれ以上に静かです。“梅”モデルでGPUの発熱が少ないのかな?

周辺機器

 オール・イン・ワンのiMacにはキーボードとポインティングデバイスが付属します。私はMagic KeyboardとMagic Trackpad2の組み合わせにしました。
 キーボードはMac miniで使っていたWireless Keyboardの新型でコンパクトなもの。打鍵感はストロークは短いもののしっかりした打ち心地で慣れるとメカニカルスイッチや静電容量型の高級キーボードと甲乙をつけ難くなってきます。小さなことですがiMacとの組み合わせであれば画面の輝度調整もキーボードから可能です。純正ならでは。
  Appleのトラックパッドは今回が初めてですがMac miniで使っていたタッチ機能付のペンタブが快適であったので迷わずチョイス。正解でした。27inchの広いデスクトップとも相性が良く、マウスやノートパソコンのトラックパッドより断然好みです。クリック感の演出もソフトから調節できたりするのは……技術の無駄遣いとも思えますが微笑ましくもあります。
 導入時に満充電にして二週間でキーボードのバッテリ残量は90%、トラックパッドは再充電が必要になりました。

テレビ

 Apple製品で鬼門なのがテレビ放送の視聴。前のMac miniではディスプレイ接続の都合でDTCP-IP接続のストリーミング視聴ができず手持ちのnasneのテレビ番組を見ることができませんでした。iMacへの移行でテレビも見られるようになったはず、とpixelaのStationTV Link体験版を試してみました。
 見られる……でも色がぼんやりしてるし480p再生しかできないみたいだしUIも貧相だし放送中チャンネル選択画面がなかなか表示されないしでいいところがありません。うーん。でも、まあ、見られるだけマシ……かな。というわけで購入&シリアルキーを入れて製品版となりました。他に選択肢がないとはいえまったくオススメではないです。

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小説創作ユーザのための「ポメラ」DM200レビュー4・辞書編

pomera DM200搭載辞書

 pomera DM200には

  • 『類語新辞典.S』
  • 『明鏡国語辞典MX』
  • 『ジーニアス英和辞典MX』
  • 『ジーニアス和英辞典MX』

の四つの辞書が搭載されています。手元に

  • 紙版『類語国語辞典』
  • Sharp Papyrus版『類語新辞典』
  • Logovista版『明鏡国語辞典』

があるのでDM200搭載版と比較してみようと思います。

類語国語辞典(紙版) vs. 類語新辞典(電子辞書専用機) vs. 類語新辞典.S(DM200)

 『類語新辞典』と『類語国語辞典』の二つはともに角川のシソーラス+国語辞典で後者が前者の増補新版です。ここでは「恋」という単語を引き比べてみます。シソーラス形式の特徴を理解いただくためにも前後2項目分ごと引用して比較してみます。

6【ほの】〔口〕〔古風〕
君は彼女に—だね。 ほれこむこと。
7【恋する】こいする〔常〕
美しい女性に—。—乙女 ○異性を愛する
8【恋】こい〔常〕
—の芽生え。—は盲目。—に落ちる。—を打ち明ける ○恋愛
9【愛する】あいする〔常〕 →481a, →484a
—人と別れる。妻を— ○異性を慕う
10【愛】あい〔常〕 →481a
二人の間に—が芽生える。—を告白する ○愛すること。恋愛

類語国語辞典(紙版・平成五年第七版)

4【惚れ込む】ほれこむ〔常〕
相手にぞっこん— ○すっかり心をひかれほれる。好きになって夢中になる
5【恋する】こいする〔常〕
美しい女性に—。—乙女 ○異性を愛する
6【恋】こい〔常〕
—の芽生え。—は盲目。—に落ちる。—を打ち明ける ○恋愛
7【愛する】あいする〔常〕 →481a, →484a
—人と別れる。妻を— ○異性を慕う
8【愛】あい〔常〕 →481a
二人の間に—が芽生える。—を告白する ○愛すること。恋愛

SHARP Papyrus 類語新辞典

4【惚れ込む】ほれこむ
相手にぞっこん― ○すっかり心をひかれほれる。好きになって夢中になる 〔常〕
5【恋する】こいする
美しい女性に―。―乙女 ○異性を愛する 〔常〕
6【恋】こい
―の芽生え。―は盲目。―に落ちる。―を打ち明ける ○恋愛 〔常〕
7【愛する】あいする
―人と別れる。妻を― ○異性を慕う 〔常〕 [別分類]
8【愛】あい
二人の間に―が芽生える。―を告白する ○愛すること。恋愛 〔常〕
pomera DM200 角川類語新辞典.S

 見出しの前に付された数字は分類【心情】−【愛憎】−【恋愛】の何番目の項目かを示しています。つまり見出し語の数は紙版の類語国語辞典が多く、電子版は電子辞書専用機Papyrus、DM200の二者が少ないことが窺えます。これは紙と電子の違いではなく、新しい「類語国語辞典」と旧版である「類語新辞典」の違いのようです。語釈の内容については引いてみた範囲では「類語国語辞典」も「類語新辞典」も変化がないように見え、DM200に搭載の『.S』版もほぼフルの角川『類語新辞典』と思われます。

明鏡国語辞典 vs. 明鏡国語辞典MX

 比較用に「あう」を引いてみます。会う、遭う、逢う、遇う、と表記される項目です。

あ・う【会う・遭う・▼逢う・▽遇う】アフ
 〘自五〙
❶ 〖会・逢〗約束して対面する。顔を合わせる。また、偶然に人と出会う。
「友人と━」
「駅でばったり先生と━・った」
⇔別れる
❷ 〖会・逢・遇〗物事と出会う。
「試練[難問]に━」
「親の死に目にも━・えない」
表記「▼邂う」「▼逅う」とも。
❸ 〖遭〗好ましくないことに出会う。ぶつかる。遭遇する。
「災難[火事・にわか雨・反対・抵抗]に━」
◆「合う」と同語源。
語法「~と会う」は双方が移動しあって対等の相手と対面する意に、「~に会う」は主体が相手のいる場所に移動して対面する意に使うことが多い。「喫茶店で友達と会う約束がある/先生にお会いしたく伺います」
表記
⑴ 「会」は、本来人と人が約束してあう意。偶然にあう意や物事との出会いの意に転用して広く使う(「六時に改札口で会おう・劇場でばったり旧友に会(遇)った」)。「逢」は「会」の美的な表記で、親しい人との対面や貴重なものとの出会いの意で好まれる(「恋人と逢う」)。「遭」は本来偶然にあうの意だが、今は「事故に遭う・にわか雨に遭う」などと、災難にあう意で使う。
⑵ 「▼邂う」「▼逅う」とも書く。「遇」「邂」「逅」は、偶然にあう意。一般に「会」でまかなう。動物とでくわす意ではかな書きが多い(「山道でクマにあう」)が、偶然の意を重視して「遇」、災難の意を重視して「遭」と使い分けることができる。「動物園でパンダに会った」と書けば、待望の意が付加される。
可能会える
関連語
大分類∥会う∥あう
中分類∥会う∥あう
❖「会う」を表す表現
〔自分が上位者に〕お目にかかる・お目通りを願う・お目通りがかなう・お目文字がかなう・拝顔の栄に浴する
〔自分が上位者の〕尊顔[尊容]を拝する・謦咳けいがいに接する・拝顔の栄に浴する
〔自分が上位者に〕謁えつ[拝顔の栄]を賜たまわる・御拝面[御拝謁はいえつ/御謁見/御拝眉はいび]頂く
〔上位者が自分に〕御拝謁を賜たまう・御面会[面接/面談/引見/接見]下さる
〔互いに〕顔を合わせる・相まみえる・旧交を温める・久闊きゅうかつを叙する
〔二人が〕逢瀬おうせを楽しむ
〔多数で〕一堂に会する

Logovista 明鏡国語辞典第二版

あう【会う・遭う・逢う・遇う】
[自五]
(1)【会・逢】約束して対面する。顔を合わせる。また、偶然に人と出会う。
「友人と会う」
(2)【会・逢・遇】物事と出会う。
「試練[難問]に会う」
「親の死に目にも会えない」
(3)【遭】好ましくないことに出会う。ぶつかる。遭遇する。
「災難[火事・にわか雨・反対・抵抗]に遭う」
◆「会う」は、本来人と人が約束してあう意。偶然にあう意や物事との出会いの意に転用して広く使う。「逢う」は「会う」の美的な表記で、親しい人との対面や貴重なものとの出会いの意で好まれる。「遭う」は本来偶然にあうの意だが、今は災難にあう意で使う。また、偶然にあう意で「遇う」「邂う」「逅う」とも書く。

pomera DM200 明鏡国語辞典MX

 語釈の分量にかなりの差があります。MXでは語源・類語説明が削られているようです。
 「詳しい方が得」と思ってしまいますが、『日本国語大辞典』のような極端に詳しい説明を必要とするのは稀で、常用する辞書には適切なボリュームがあるはずです。元々が学習・日用としての色合いの濃い『明鏡』は小型で文法重視、言葉を使い分ける時の扱いやすさを目指した辞書です。煩雑でない、という点でMX——Mobile Extra版のまとめ方も適切な気もします。
 またMX版には紙版・Logovista版にある「付録」がありません。

 『明鏡国語辞典』のヨイショなども少し。
 上引用例にあるように同じ「あう」でも「会う・遭う・▼逢う・遇う」のニュアンスの違いをわかりやすく切り分けています。同じ「あう」を『広辞苑』で引いてみると

あ・う【合う・会う・逢う・遭う・遇う】アフ
自五
➊《合》二つ以上の事物が寄り集まる。
①一つに集まる。合する。万葉集一三「玉こそば緒の絶えぬれば括くくりつつ又も―・ふと言へ」。「二つの川が―・う地点」「目と目が―・う」「両者の呼吸が―・う」
②二つのものの形・性質・内容などが同じになる。合致する。一致する。
▷対象を表す格助詞には「に」「と」が使われる。源氏物語若紫「この夢―・ふまで、また人にまねぶな」。源氏物語行幸「たけだちそぞろかに物し給ふに太さも―・ひて」。「割印が―・う」「足に―・わない靴」「答が―・う」
③二つのものが、互いに相手を悪くすることなく一緒に存在する。似合う。釣り合う。調和する。適合する。
▷対象を表す格助詞には「に」「と」が使われる。土佐日記「人の程に―・はねばとがむるなり」。源氏物語明石「ある限りひきすまし給へるにかのをかべの家も松のひびき波のおとに―・ひて」。日葡辞書「カミソリガワウ」。「服に―・った靴」「現実に―・った企画」「あいつとはうまが―・う」
④差引きで得が出る。計算があう。割にあう。引き合う。「―・わない仕事を引き受ける」
➋《会・逢・遭・遇》二つ以上が寄り集まり、相手を認める。
①《会・逢》互いに顔を見て相手を認識する。顔を合せる。対面する。会見する。対する。面と向かう。古事記中「嬢子おとめに直ただに―・はむと」。徒然草「かたへの人に―・ひて」。「旅先で友達に―・う」「―・って話をする」
②進んで行ったら向うから来て、互いに顔を見る。偶然出くわす。出会う。行き会う。
▷古くは先方を主語にして「…(の)あふ」の形で使われた。伊勢物語「物心細くすずろなるめを見ることと思ふに修行者―・ひたり」。「悪い時に悪い人と―・う」
③《遭・遇》何かをしている時に、悪い事態が自分の身に起る。いやな体験をする。遭遇する。拾遺和歌集別「たみのの島のほとりにて雨に―・ひて」。日葡辞書「ナンギニワウ」。「盗難に―・う」
④(ある時に)めぐり合う。生れ合せる。万葉集六「天地の栄ゆる時に―・へらく思へば」。日葡辞書「ヨイトキニマイリワウタ」
⑤結婚する。竹取物語「つひに男―・はせざらむやは」
⑥(相手に)立ち向かう。たたかう。万葉集一「香具山と耳梨山と―・ひし時」。平家物語九「強ち一条次郎殿の手で軍いくさをばするか、誰にも―・へかし」
➌《合》(他の動詞の連用形に付いて) 二つ以上のものが同時に、その動作をする。一緒に…する。互いに…する。竹取物語「大納言をそしり―・ひたり」。源氏物語賢木「賭物かけものどもなど二なくていどみ―・へり」。「皆で喜び―・う」「愛し―・う」「競い―・う」
◇ぴったりあう、互いに…する意では「合」、人とあう意では「会」「逢」、偶然にあう場合は「遭」「遇」を使うことが多い。特に「遭」は好ましくないことにあう意で広く使う。

広辞苑第五版

というように用例が古典中心であることが目につきます。また漢字の使い分けについても(詳しくはあるのですが)やや煩雑で『明鏡』に比べるとわかりづらいと感じます。短歌や俳句づくり、王朝文学に触れる際には『広辞苑』の方が有用なはずですが、現代の小説創作に利用するなら『明鏡』のわかりやすさ・使いやすさを推したいです。DM200の国語辞典としては人気の『広辞苑』ではなく『明鏡』が搭載されたのは大歓迎です。

ATOK連携電子辞典シリーズ

Atok_meikyo


 pomeraからは離れてしまう話題ですが、『明鏡』の「言葉の使い分け」に役立つ特性はパソコン用ATOK版の別売りオプションATOK連携電子辞典シリーズ『明鏡国語辞典』で強く現れます。かな漢字変換中に「会う」と「遇う」どちらだろう、と迷ったときに変換候補からそのまま違いや用例を参照できるのです。これは一度体験すると手放せなくなります。最近ではMS-IMEでもMacOSかな漢字変換でも変換候補から内蔵の国語辞典を参照できるようになりました。
 私の使用しているのは『R.2』というバージョンで旧版ですがATOK2016でも問題なく動いています。今売られているのも発売から少し時間がたっているようですね。


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小説創作ユーザのための「ポメラ」DM200レビュー3・アウトライン編

ポメラでダイナミックにアウトライン

 pomera DM200で新たに搭載されたアウトライン機能、レビューサイトや作家さんとタイアップした記事などでも触れられてはいますが、もっともっと積極的な使い方もできる機能です。
 作りかけの小説に新たなイベントを追加する、という状況での一例で説明します。

 すでにある程度の階層構造ができているテキストを例に取ります。構造は「構成」作業のみの段階を想定しても構いませんし、本文の作成を開始している状況を想定しても構いません。
 そこに「イベントA」を追加します。
 「イベントA」はまだ漠然としたシーンしかありません。お話のどこに挿入すべきかまったく決まっていません。

pomera dm200 Outline


 「イベントA」をどこに入れるべきか迷ってうろうろしているのがわかると思います。そうこうするうちに「イベントB」も思いつき、「A」と「B」の位置関係も含めて様々に変えています。
 同じ作業はwz editorや秀丸、scrivener等のテキスト作成環境でもできますが、pomera DM200であればキーボード・ショートカットのみで、他のどの環境よりもレスポンスよくできるのです。

 この「うろうろする」ことがpomera DM200のようなタイプのアウトラインの魅力です。「うろうろ」には完成形はありません。とりあえず、一時的にイベントの場所を決めておき、イベントの中身の文章を書き終わり、小説全体を一度最後まで書き終えてもまだ移動させる可能性のある仮置きです。
 もちろん、文章ができてしまってから構成変更をすると矛盾が生じてしまうことも多いですが、気にせずどんなタイミングでも各イベントの位置は動かしてしまいます。辻褄は「これだ!」というイベントの落ち着き場所が決まってから合わせればOK。せっかく書いたテキストも無駄になる部分が出ますが、試してみれば必要な手間なのだと納得できるはず。

 イベントの場所を「うろうろ」させることに慣れてくると思いついたシーンやイベントを「とりあえず」書いておき活用することが容易になります
 「とりあえず」+「うろうろ」、やってみると楽しい物語の作り方だと思います。お試しあれ。


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BOOTHの倉庫で通販してみた

同人誌を通販で売りたい!

 文学フリマ向けに印刷に出した同人誌、イベントに買いに来られない方でも欲しいとおっしゃってくださる方がいらしてお届けする方法を考えてみました。

  • 個人情報はできれば預かりたくない
  • できるだけ販売しやすくコストのかからない方法が良い
  • 買いやすい方法が良い

 調べてみるとPixivがBOOTHなる倉庫&決済通販の代行サービスをやっているではないですか。Amazonの密林社に比べても破格の(出品者側的には)待遇の良さ。というわけで試してみました。

BOOTH利用レポ

 正直、手順がよくわからなかったのですが適当にBOOTHの倉庫に送ってみました。まずは文学フリマ東京23の新刊『世界樹は暗き旋律のほとりに』です。

一日目BOOTHのサイトで作品の商品を登録
倉庫利用の申し込み
本を5冊梱包しBOOTHの倉庫に向けて発送
二日目倉庫に本が到着
ステータス「入荷作業中」に
十一日目「現在、倉庫への入荷作業を進めています」というメールが来る
ステータス「入荷作業中」のまま
十四日目ステータス「入荷完了」
商品を公開・通販開始

 手続きも簡単でした。確実な販売数が把握できている商品を置くなら、少なくとも出品側のコストはゼロ。買う側も品物代+送料だけなので個人作成アイテムの通販では割安なはず。あと、発送方法の最小単位がメール便ですが、これ、定型の封筒のまま置かせてくれるともっと便利かも。はがき1〜2枚とかステッカー1枚とか封筒で充分ですよね。
 噂通り「入荷作業中」が長かったですがこれでも短い方だったようです。

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小説創作ユーザのための「ポメラ」DM200レビュー2・雑言編

初回のレビューよりも偏った視点での2回目のレビューとなります。

パソコンvs.ポメラ

 DM200購入までは8inch画面のWindowsタブレット――通称艦これタブレットを使用していました。MicrosoftのBluetoothキーボード・Universal Mobile Keyboardとの組み合わせで。  この組み合わせは割と気に入っていたのですが不満もありました。

  • Bluetooth接続が時折不安定になる。
  • 取り出してから使えるまでが少し面倒。膝の上で打鍵できない。

 前者はタブレットPCが安物であったせいでWiFiのコントローラチップに評判の悪いものが搭載されていたためでした。Bluetooth自体は、たとえばApple製品同士であればまず問題が出ないのです。2万円ではなく4万円のWindowsタブレットを買っていればほぼ遭遇しない問題だったと思います。
 後者はパソコンとキーボードが別々であることの問題で、私の機器選定ミスでした。そもそも私はタブレットPCをキーボードなしの純タブレットとして使わないのです。つまり、私が買うべきだったのは艦これタブレットの前に使っていたVAIO type Pの新型でした。でもその後継機がなかったのです。 キーボード主体で使うモバイルPCがない!という時代になっていました。

ポメラDM200登場

 そこに登場したのがDM200でした。艦これタブレットのテキスト端末としての面倒くささにDM100を検討していたのですがDM100は液晶がいまひとつ気に入らなかったり、キーボードの評判に気になる問題があったりと購入に踏み切れませんでした。が、発売19日前に発表されたDM200はどうやら私の求めるものに非常に近い様子。しかもアウトライン機能としてwz形式を採用していました。私がとても気に入ってるタイプのアウトラインで、この時点で購入に傾いていました。
 発売日に家電量販店に展示品を触りに行き、数分触って購入を決めました。

DM200の良いところ

 10月21日の発売日に購入し二週間ほど使ってみた実感は「買って良かった!」です。
 スペックに目新しいところはありません。キーボードはHappy Hacking Keyboardや東プレと比べると当然「HHKのがいいよ」となりますし、筐体も「VAIO type PやMac Book Airみたいな製造技術を投入できればしっかりしたままもっと軽く薄くできたのに」という印象です。
 でも、でもですね。ポメラは文房具です。スペックや材料を売りにする最先端グッズでなくていいのです。
 液晶を保護するためだろう過剰なまでにクリアランスの確保された画面側。たわみらしいたわみはなく音も静かで、でもひっかかりのないスムーズなキーボード。「↑」キー以外は配列も無難です。

 ハードウェアだけでなくソフトウェアもよく出来ています。WindowsやAndroid、Macのようなマルチタスクを前提にしたものにはない、どんな操作にもダイレクトに反応するレスポンス。MS-DOSの頃のテキストエディタを使っているかのような感覚です。細かく設定できる編集画面の設定。きれいなフォント。メニューからの操作もできますが、ショートカットキーの利用を前提にしている点も見逃せません。慣れて、操作が手に馴染んでくるとマウスのようなポインティングデバイスの煩わしさが際立ちます。

 文房具としての使い勝手は本当によく練られていると思うのです。

ATOK問題

 少しばかり信仰に近い話をしましょう。

 ATOK、パソコンでも非常に人気が高いです。WindowsやMac OSの標準かな漢字変換は「ばか」でATOKでないと使いづらい、というのが多くの人の印象でしょう。
 でもATOKはかなりクセの強いかな漢字変換です。特にJISかな入力者には首の傾ぐ仕様が多いです。「!」や「?」をはじめとする全角記号の入力が煩雑であることやWindowsやMac OS標準のかな漢字変換よりワンアクション多くなりがちなショートカットキー。ポメラのATOKにも特徴は引き継がれています。
 よくいわれる変換効率の高さも、ビジネス文書ではとても便利ですが小説創作に向いているかは一考の余地があります。キャラクターごと、視点ごと、心理ごとに選ぶ変換候補も「バカ/馬鹿/莫迦/ばか」と変わります。そこに「間違っていない」結果を先に示されるのは――表現の幅が狭まるように思うのです。

 また一度前に進んだ思考を引き戻さないことも大事なこと。長く入力してしまった文章の先頭近くで意図しない変換をされていた場合、そこに思考を巻き戻すのはとても煩わしいことです。

 言葉選びは選ぶときにはしっかり吟味し、振り返らないことで楽に進められます。

 私はほぼ単文節入力・変換・確定でかな漢字変換を利用しています。可能であれば学習も切り、決まった回数変換操作すると決まった候補が出る、という状態にして、打鍵する指の動きを先行してタイピングの予定スタックに積み上げておきます。思考速度には波が出来ますが、タイピングは80%〜90%程度の速度で切らさずに継続する、という風に入力したいのです。今はそれができるかな漢字変換環境はは少ないのですが。
 毎分二百後半~三百音を入力していたかつての業務用ワープロの熟練タイピストはそういうやり方をしている人が多かったらしく、それを真似しています。たぶん、タイピストにとって高速で負担の少ないやり方は、文章を作る上でも快適なはず……。

 というわけで、私はATOKはその実用性以上の需要で搭載されている気がしています。でもその賢いATOKを動かすためにハードウェアの処理能力が上がり、テキスト編集全体に恩恵がもたらされアウトライン機能搭載の余裕も生まれたと思えばありがたいのかも……。

辞書

 DM200に搭載された辞書を使っていて思うのですが、これ、ATOKの拡張辞書でも良かったのかも。パソコン版ATOKにはユーザ辞書とは別に、電子辞書的な機能をかな漢字変換に組み込むオプション製品があり、その明鏡国語がとても使いやすいのです。インターフェースもかな漢字変換に組み込まれているので、DM200の切り替え式の類語・国語・英和・和英辞書よりもシームレスに使えますし。どうせ同じ辞書を載せるなら、キングジムさんにはATOKオプションの辞書も検討して欲しいところ。

 搭載辞書のスペックも気になります。類語、国語、英和、和英の四つの「MX版」なのですが本来の「角川類語国語新辞典」や「明鏡国語辞典」と比べるとコンパクト化されているような気がします。(別記事にまとめました)また検索機能が見出し語しか検索しないため、EPWING辞書ツールのように語釈部分まで含めた「全文検索」ができず搭載語彙数の実数よりずっと少ない言葉しか探し出せません。辞書そのものは搭載品で十分な気がするので検索機能のブラッシュアップを望みたいです。

 あと、文字パレット。国文系の作業や難読名前の入力ではATOKではなくこちらのお世話になる可能性が高いのですが、文字コードと対応文字の表示しかないシンプルさで実用性に疑問を感じます。文字パレットについてはWindowsもMacもATOKもそれなりに使いやすいよう工夫されているので真似しちゃえばいいのに、と。漢字字典を積んでくれてても良かったかも。

ショートカット

Img_0158

 キーボードだけで使うポメラ。使用頻度の高いショートカットはすぐに覚えますが、それほどでもなく覚えるのに時間がかかりそうなショートカットキー一覧を液晶の両脇に貼ってみました。滅多に触らないだろう設定関連を除いた自作・精選ステッカーです。

ケース

 DM200用の純正ケースを店頭で手に取ってみると外見は気に入ったのですが、少し嵩張り、重く、「バッグの中で埃だらけにならなければいいや」くらいのケースが欲しかったこともあり、隣にあったDM100用のネオプレーンのケースを購入。ぴったりでした。


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小説創作ユーザのための「ポメラ」DM200レビュー

ポメラDM200購入

 KING JIMのデジタルメモ・ポメラDM200を買いました。

ファーストフードにて下見のつもりだったけど

外観

Dm200_01

 半つや消しの黒でうっすらグレー味がかりぱっと見だと材料不明。ABSのようです。持った手応えは見た目よりは軽くかっちりしてます。画面サイズやボディサイズ感はVAIO type Pとほぼ同じ。ちょっと幅広です。手で触った跡がつきやすいのは気になるかな。

液晶

 発売前のネットレビューでは「動画用インターレースカラー液晶」と推測されていてちらつきや偽色が心配でしたが実物ではまったく気になりません。表示品質は十分に高いです。文字自体もキレイ。フォントのアンチエイリアシングはWindowsより見やすいです。太字(アウトラインの項目行)は微妙……かな?  ゴシックも明朝も見やすいです。

キーボード

 良いです。たわみらしいたわみは感じられないレベル。ぽす、という静かで柔らかな打鍵感で図書館でも大丈夫。将棋の駒をカチーンとやる感じではないです。アイソレーションタイプでキートップの高さは控えめで押込時には筐体とほぼツラ位置になります。爪を伸ばしている方は干渉するかも。JISかなの配列も問題なし。縦方向のキーピッチが狭いのも数字キー列を多用するかな入力者にはむしろ使いやすいです。

 JISかな入力ユーザー的に困ったのはShift+「め」の入力において“全角無変換(後)変換”=F9押し下げで「?」が出てほしいのですが「/」となってしまうこと。「?」だけでなく全角のShift併用記号を出す方法がわからずに取説と公式サイトのFAQとにらめっこ。Shift+「無変換」で英数全角入力モードに入れることはわかりましたが疑問文のたびにモード変更&復帰では煩わしくとても実用する気にならず。単語登録で「?」「・」を割り当てて一応解決です。これはたぶんATOKのクセ。PC版でも同じ挙動でMS-IMEを使っている一因だった気がします。

起動

 バッテリ駆動状態では液晶を閉じると終了。開くと四~五秒で起動。実用的に待たされることはないですがDM100までのポメラとの比較だと遅いと感じるかも。AC電源に接続していると液晶を閉じても画面のバックライトが消されるだけになり、開くと瞬時に復帰します。

レスポンス

 DM200で特に強調したいのがどんな操作もすべて快適なレスポンスであること。縦書きでもアウトラインでも快速です。高スペックPCでテキストエディタを使うよりもダイレクト感があります。歴代ポメラの中でもダントツ。
 あ、快速とはいかない機能もありました。WiFi関連です。こればかりは仕方ない。

アウトライン

 アウトライン枠が開いた状態においてalt+tab で編集側とアウトライン側のフォーカスを移動し、Ctrl+矢印でアウトライン構造を変更します。これもショートカットキーでの操作で、文句なしに快速で操れるのでアウトライン編集がとても楽しくなります。本文が横書き表示でも縦書き表示でもOKです。こんなに気持ちよくツリー操作できるアウトライナーは久々。ツリー操作に本文側が気持ちよく追従します。
 アウトライン編集がキーボードのショートカットで反応良く行えると楽しいのです。家電店店頭のデモ機でもこのアウトライン操作は十分に試せるので、ぜひ体験してみてください。行頭に「.」(ピリオド)を入れた行が見出しになります。

編集可能サイズ

 約五万文字という編集可能テキストサイズの制限は購入前にわかっていたのですが2byte文字のファイルで100KBはいけるけど150KBは読み込めないことを確認し、もっと長いテキストが編集できたらな、と強く思います。アウトライン機能の搭載は規模の大きな作業への欲求を後押しするのではないでしょうか。
 ファームウェアver.1.3にて編集可能サイズが十万字に変更されました。小説創作ユーザには嬉しいアップデート。

ATOK

 DM200のセールスポイントとなるATOK。
 すみません。変換精度の良さが正直よくわからないです。単文節あるいはせいぜい二文節ごとに変換・確定していると、長めの文章の文脈を見て変換精度を上げるATOKの性能を引き出す使い方ではないようです。

辞書

 国語辞典には明鏡国語辞典が採用されていて発売前のレビューだと記者の反応がいまいちでした。私は明鏡国語辞典をとても良い辞典だと思っていて不思議に感じたのですが、使ってみて納得。明鏡の特徴である「基本語彙の表記使い分け」がいまひとつ引き出せていないUIでした。良い辞書なのにもったいない……。元々の辞書の特徴を知っていれば長所を活用できないわけでもないです。語釈部分まで含めて全文検索ができればもっと使い勝手がよくなりそうなのに。編集画面の範囲選択→alt+F7~F10で辞書がダイレクトに引けるのはレスポンスの良さもあって気持ちいいです。

WiFi関連

Dm200_02

 やりたかったのは「dropboxと同期する」ですがポメラ独自ハード/OSでdropbox対応を期待するのは無理がありそうです。DM200の売りのひとつであるWiFi機能のポメラsyncはiOS/Macのメモに同期する機能のようで「小説作成」という私の用途に合いませんでした。日用の雑多なメモには便利なので活用していこうと思います。
 スマホとの併用だと"pomera QR code reader"というKingjim純正のアプリが手軽で便利。WiFiのような設定が必要ないので手軽です。

 というわけでポメラで作成した小説テキストはUSBケーブルでMacと繋ぎ、Mac側のrsyncコマンドで同期を取ることにしました。

バッテリ駆動時間

 これまでのポメラシリーズと一番変わったのはバッテリです。乾電池から内蔵バッテリになりました。実際のバッテリの持ちは……えーと、パソコンの感覚でいうとなかなか減らないです。毎日二時間くらいDM200を使って三日経ってもまだ半分残っている感じです。スリープをオフにして六時間表示させっぱなしにしても満タンからの消費は50%行きません。メモ的な用途であれば週に一度の充電で充分そう。

携帯性

 テキスト入力専用の単機能製品としてはちょっと嵩張る印象です。VAIO type Pや艦これタブレット+BTキーボードセットとほぼ同じサイズなのでけっして邪魔になったりはしませんが、身軽に出歩こうとするとテキスト打ち以外のパソコン的な作業はスマホに任せる割り切りが必要になりました。それで特に困ることもない、のはパソコン大好き人間的には少し寂しくもあります。

全体的に

 非常に快適なテキスト入力環境です。アウトライン機能も求めるものが装備されていて文句なし。一点だけ弱点を挙げるとすれば編集可能サイズ50,000文字の制限のみです。

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一太郎2016購入

一太郎2016購入

 一太郎の2016年版を買いました。これまで使っていたのが2008年版でさすがにそろそろ更新しても良い頃合いです。パッケージごとどこかに行ってしまったこともあって、新規でプレミアムではない無印の特別優待版を買いました。

 購入はJust MyShopのダウンロード版。小説同人誌の組版が目当てです。

導入

 購入手続きを済ませるとJust MyShopからはダウンロードリンクの記されたメールが届きます。最初に起動するインストーラー自体はとてもコンパクトですが、タウンロードするトータルは2GB超。そのうちの約半分が「感太」というツールのデータでした。感太は後から分離して削除できます。

 インストールして機能のチェックをするうちに一番のお目当てであった校正機能がメニューからグレーアウトされたまま使用できないことに気づきました。対処法を探すも「基本編集フェーズではドラフトモードだと校正機能は使えない」というものくらいしか見つからず、試しに一太郎をいったん削除し再インストールしてみたら使えるようになりました。その後、あらためてネットを検索してみると同じ症状の人が複数……。
 こんなトラブルと対処に時間を食われるのはうんざりです。

校正

 一番期待していたのが校正機能のブラッシュアップ。

Ichitaro_proof

 校正の精度自体は良くなっているのかわかりませんでした。が、はっきりと使いやすくなってる! 一太郎2008では校正作業の中断&再開、あるいは指摘箇所の一覧や移動が不便だったのですが、画面左端のジャンプパレットで融通が利くようになりました。これはどのバージョンで搭載されたのかな。もっと早く更新しておくべきでした。
 また校正機能のひとつである「表記揺れ」チェックも同様に使いやすくなりました。こちらは以前は中断さえできない作りになっていたので嬉しいポイント。

一太郎メイクはどこ?

 一太郎2008ではツールバーを表示させる場所、体裁を自由にカスタマイズできるメイク機能がありました。使うパソコンがVAIO Pであったり8inchタブレットであったりする身にはツールバーの類は画面左右に縦表示して配置して、画面の縦寸を有効に使いたかったのです。特に縦書きのイメージ/印刷イメージ表示の編集画面では一太郎2008の「縦組みタイプ」は便利でした。
 ところがキーエンス配下になって内部コードを刷新したタイミングででしょうか、このメイク機能がなくなってしまったようです。結局ツールバーは非表示で使うことに……。
 もっともメニューがすっきりしたのでこれはこれで使いやすくはなっています。

ePub/電子書籍出力

 新verへの更新で気になっていた機能のひとつがePub出力。さっそく試してみると……。
 リフローなってる。ルビOK。傍点OK。倍角で長くしていたダッシュはNG——これは印刷対策なので原稿の方で素直に二つ並べるのが正解。あ、字下げして別フォント指定してあった部分がちゃんと字下げでリフローできててフォントもはっきり違うのわかる。これはけっこう実用的かも。
 iPadのiBooksやKinoppyでは一通り問題なく表示できましたがMac OSXのiBooksではレイアウト枠(扉ページ)から後ろが表示されず。表示環境によるばらつきがあるようです。


ATOK2016

 明鏡相当の類語の使い分け説明のついた単語解説機能が搭載されていてオプション辞書いらずになっていました。MS-IMEでもことえりでも類語の使い分け辞典的な機能を積むようになってきているのでATOKも、ということなのでしょう。こういった機能が標準で載るのは歓迎です。小説を書く人には特に便利なはず。
 変換効率はかなり高いです。特に係り受けというのでしょうか、「本を読む」のように「本」と「読む」のように互いに関係する語を含む文章では大変優秀。

 ただそのあたりの優秀さやショートカットキー(カスタマイズの及ばない操作手順)が私の使い方と相性が悪くて我慢しきれずにMS-IMEに戻りました。かな漢字変換機能は昔のOASYS程度のシンプルで動作の予測しやすい方が好みなのです。

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SONY MDR-EX750購入レビュー

SONY MDR-EX750購入経緯

 イヤホンを新調しました。SONYのMDR-EX750というモデルです。
 外で小説を書いている時に使っていたEtymotic ResearchのER-6を壊してしまい代わりになるものを、と家電ショップに試聴に行きました。お目当てはBluetooth接続のヘッドホン。外耳炎の経験がありイヤホン、特にカナル型ではいつ再発するかと心配だったのです。オーバーヘッド型のヘッドホンでそんな憂いとはおさらばさ!です。
 当初はAKG Y45BTのような小振りなヘッドホンにするつもりでしたが家電ショップで試聴して「う〜ん?」となりました。隣にあったAKG Y50BTを聴いてみたところ「こっちのがずっといい!」と。「ノイズキャンセラー付のも面白そう」ということでSONY MDR-ZX770BNも聴いてみると「インパクトないけどこっちも悪くない感じ」でした。でもどちらも大きい。売り場をうろうろして悩んだあげく毎日持ち歩く気にはなれそうもないということでイヤホンに路線変更です。

 脱線ですがついでなのでBluetooth接続の上級機SONY MDR-1RBTを聴いてみたら「値段の高い音がする!」でした。笑っちゃいそうですがほんとそういう感じ。有線ヘッドホンでも上級機はたいてい細かい音が拾えてすっきり聴こえ余計な音がしないのです。770BNも「欠点ないし質も高いけどコレ!という魅力がないような」とSTAXユーザ的には思ってしまいました。STAXは入門モデルであってもクラシックを聴いたときにダイナミック型やBA型にはない「うわー」と思える美しい響きがあったりします。欠点もありますが美点が吹っ飛ばしてくれます。いや、そういう買い物にきたんじゃなかった……。外で小説書きの友になる実用的な(あまり高価すぎない)ヘッドホン改めイヤホンを!

 有線イヤホンについてはろくに調べていなかったのですがぶっつけの試聴だけで選んでしまうことにしました。最初に目に留まったのがSONYのExtra Bassシリーズ。低音ずんどこはとても楽しそうです。外出時には特に。ところが試聴してみると「……?」でした。うんと低い音が出てるわけでもないし地響きを感じるわけでもない。力強いわけでもなく引き締まった低音でもなく。まどマギの『Magia』やパイプオルガン曲を低音の目安にしているのですがどちらも楽しくない……。以前使っていたAERIAL7TANKの楽しさと比べると残念な感じです。
 家電ショップでは適当に目についた製品を試して歩いたのですが、良い感じに聴こえたのが今回購入したSONY MDR-EX750でした。率直にいえば無難な音なのですが、1万円帯では価格の割に質は良さそう。細かな音がよく聴こえ、試聴の曲を色々試してもおかしな鳴り方をする曲がないのです。10本くらい試してみると無難なモデルが良いような気もしてきます。試聴も飽きてきたのでこれでいいやとSONY MDR-EX750にしました。

MDR-EX750ファーストインプレッション

 帰りの電車で早速聴いてみました。

  • 遮音性はそこそこあるのに車内アナウンスはしっかり入ってくる
  • 低音はそれなりに出てる
  • タッチノイズがEtymotic Research ER-5より少ない
  • MDR-1RBTと似て優等生的な高価格帯の音

 好印象です。クラシックでもJazzでもゴシックメタルでもアニソンでも試した範囲ではおよそ苦手なジャンルがありません。低音はちゃんと出てます。Extra Bassシリーズより低いところまで引き締まった低音が鳴ってる気がします。歩きながら聴いても自分の足音やタッチノイズがうるさすぎるということもなく、ジャンルを選ばないだけでなくシチュエーションも広く対応するようです。

 化粧箱はそれなりに見栄えするものではありますが1万円弱の製品ならもっとシンプルなパッケージでも良かったような気がします。ちょっと邪魔でした……。

MDR-EX750おうちで比較

 自宅でも聴いてみました。EX750。
 結論からいうと「アンプ!」でした。iPod touchと据置DACのヘッドホン端子とを比較してみたところ少し印象が変わりました。iPodのヘッドホン出力は音量自体はそこそこ出せるものの駆動能力は低めだったのを思い出しました。EX750では出力に余裕のある据置DACとiPodの差が音の線の細さに出ました。iPod touchでは残響のような成分が減ってしまいます。試聴の際にExtra Bassシリーズが残念に感じられたのはiPodの駆動能力が足りてなかったのかも。
 ポータブルアンプ持ち歩けってことかな……。それはさすがに小説書きの友からは外れてしまっているような。

 据置DACに繋いだMDR-EX750ですがクラシックが(ポータブル用途としては)楽しく聴けます。少し大きめの音量で音に包まれる感じにするといい感じ、はダイナミック型共通。トラーゼのプロコフィエフ・ピアノ協奏曲。ベロフのドビュッシュー前奏曲集。ハーンのシェーンベルクヴァイオリン協奏曲。ボロディン四重奏団のショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲。このあたりが良い感じ。バロック音楽もタイトに響く低音のおかげで気持ち良いです。音色そのものが美しいというほどではないのでヴァイオリンの独奏などはあまり得意でないですが小〜中規模のオケには割と合うみたい。
 澤野弘之のBEST OF VOCAL WORKS[nZk]BEST OF SOUNDTRACK【emU】といったアニメサントラもかなり楽しく。音場がしっかりしてて楽器の分離の良い録音と合う……のかな。
 ただ、まだ買ったばかりであるせいかハイハットを連打するようなところで音が繋がってしまって耳に刺さります。この粒の細かい音が連続するところでのイマイチな感じは椎名林檎のノイズ多用曲では聴いてるのが苦痛なレベルに。ボーカル曲の、日本製イヤホンやヘッドホンでよくいわれる「サ行のきつさ」もあってこれも同根であるように思います。気になったのはこのくらいで全体に超優等生。

ノイズアイソレーションイヤーピース EP-EXN50M

 オプションのイヤーピースで良さげなのがあると知りました。SONY ノイズアイソレーションイヤーピースです。さっそく買ってきました。
 これは単純に遮音性を上げるアイテムみたいです。装着感がやや固くなるのでフィットサイズが標準のイヤーピースとはちょっと違うかも。私の場合は耳が痛くなったので元の標準イヤーピースに戻りました。遮音性も心持ち良くなる程度で効果は小さめです。むしろ装着状態の方が音に大きく影響するので、よりフィットする(かもしれない)ちょっと感触の違うイヤーピースと考えて試すのがおすすめ。過剰な期待をするようなものではないです。

ハイレゾ音源を聴いてみた

 MDR-EX750は「ハイレゾ対応」です。幸い、使用している机上のDACは96Khz/24bitまで対応していますし、音源もあります。

 DACの設定を96Khz/24bitモードにし『Hilary Hahn J.S.Bach Violin Concertos 88.2Khz/48bit』を再生してみました。これ、幸いにも?最初に買ったCD版(44.1Khz/16bit)とハイレゾ音源配信が始まったときに飛びついた88.2KHzの両者が揃っていて比較が可能です。さっそく聴き比べてみると……。

 わかんない。sweat02

 20Khz以上の音などふつうは聴こえないので当然といえば当然なのですが、音の定位や音場が違って聴こえるのではないかと期待したもののそういうこともないようです。1万円以下のポータブル用途の製品に期待しすぎてもいけないのかな。あるいは耳があまり良くないのかも。
 波形を編集ツールで比較してみると24bitのハイレゾ音源の方が音量の範囲が広く(弱奏パートと大音量パートの音量差が大きく)とても単純比較できなさそうです。またデジタル配信初期のものであったせいかデータ自体に微妙?と思える要素もあってこのデータでのCDフォーマットとの比較は避けた方が良さそう。残念。

ある程度使い込んでみた感想

 購入から一ヶ月ほどを経てそれなりに慣らしも進んできた頃合いかと思うので印象のまとめなど。

 ボーカル曲における「サ行のきつさ」は多少緩和されましたが解消にまではいたっていません。ハイハットを連打するようなところではやはり耳障りに感じられます。品質が安定していて使用開始直後からそれなりに性能を発揮できているということなのでしょう。それでも全体に音の固さがとれ、机上DACとiPod touchでの残響の柔らかさに差が出なくなってきたように思います。耳が慣れてきただけかもしれませんが。

 ボディはアルミらしいかっちりとした感触があって好感が持てます。塗装してあるので傍目にはプラと見分けがつかないのはちょっと悔しいかな。ケーブルは絡みにくくしなやかで非常に使いやすいです。ハイレゾ対応は音源側がまだ十全に生かしきっていないということもあるようですし、イヤホン本体にしてもポータブル用途でハイレゾというのはぴんと来ません。ティーンの繊細な耳であっても歴然とした違いを感じ取るのは困難だと思います。そもそも可聴範囲外の高音以前に、普通に聴き取れる音の範囲で「サ行の刺さり」「ハイハット連打が耳障り」といった些少ではある弱点はハイレゾ以前の問題に思います。たぶん高品位音源が活きてくるのはSHURE KSE1500 高遮音性コンデンサー型イヤホン KSE1500SYS-J-Pのようなハイエンド製品での話なのでしょう。お値段すごくてポータブル用と思うと手が出ませんが。

 苦手とするような曲ジャンルもなく、すっきりとした音で楽器それぞれの分離も良く立体感があり、うんと低い音もそれなりに再生してくれて、強めの低域はスピード感がありタイトで締まりある鳴り方でぼわぼわせずにボーカルや高音をマスクしてしまうようなこともないとても優等生的な音です。低音はタイトではありますがイヤホンらしいそれで、重くて量感のある鳴り方ではないので「これほんとに低音かなぁ?」と不満に思う人もいるかもしれません。プレーヤーとウェットティッシュを持って家電店で試してみるのがおすすめです。

 遮音性はほどほどで地下鉄や人声で満ちたファストフード店などではやや周囲の騒音が気になります。でも歩いているときの周囲の気配を断ってしまう程度には遮音性はあります。静かな図書館で音漏れを気にする必要もないはず。

 2017年6月に入ってコネクタピン近くで断線が起きかけていて、音が断続的におかしくなってしまいました。残念。

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