カテゴリー「創作」の25件の記事

2006.03.02

創作のための電子辞書

20060302_zaurus  小説を書いていてお気に入りなのが電子辞書。電子辞書専用機ではなく、ザウルスの辞書ソフトとEPWING辞書の組合せを使ってます。ザウルスをパソコン画面の横にかざして眺めると大体この画像をデスクトップパソコンで表示したくらいの大きさになります。
「小さい。読めないよ」と思うかもしれないけれど、ザウルス上では640x480ドットで表示されるので意外とくっきり鮮明。

 使っている電子辞書は下表の通り。
 ただし、Zaurus等のPDAで使う場合は「EPWING」形式、もしくは「EPWING形式へ変換可能」な商品を選ばないと使えません。下表ではAmazonへのリンクを貼っていますが、あくまでも私の環境でEPWING化して利用できたという商品への参考リンクに過ぎません。PDAやPCでの利用はご自身の環境に合わせた商品をご自身の責任でどうぞ。
 Zaurusでしたらztenvという検索ツールがお勧めです。→Edict Memo
 WindowsMobileならばEB series support pageあたりが定番かと。
 PCならばDDWin、もしくはJammingが有名です。上記のEBPocketのWin版EBWinもシンプルで使い勝手が良いですね。


広辞苑
もっとも使用頻度が高い。が、語釈や用例が古語寄りな点に不満。広辞苑は他の辞書とのセットが安くなっていることが多い。私が買ったのは『スーパー統合辞書2003』。リンクはAmazonの『スーパー統合辞書2006』へ。

角川類語国語辞典
非常に便利。文章書きで紙の辞書を一冊だけ使うとしたらこれ。慣れないうちは引くのが面倒に感じるかも。ただし語釈部分は広辞苑の簡略化丸ぱく。用例までほぼ同じ。
ライバルとなるべき三省堂や講談社の大型類語辞典が揃って劣悪な出来だったので今でもシソーラス形式ではこれ。五十音形式の類語なら講談社学術文庫の『類語の辞典(上)』『類語の辞典(下)』セットをお勧め。昔の類語辞典の復刻版だけど実用できます。

大修館日本語大シソーラス
膨大な語彙に圧倒される。大型国語辞典との連携は言葉選びでの鉄壁のコンビ。デジタル版を強く推奨。自然科学・工学系の言葉は少し弱め。2007年に広辞苑、明鏡、大シソ、日本語表現活用辞典のセット商品も出たけれど、2008年になっても広辞苑が旧版のまま。惜しい。
漢字源 古典にはあまり縁がないせいか、漢字辞典はどれもあんまり印象が変わらない……。
研究社英和・和英 漢字源と共にデジタル版広辞苑のセット商品でついてきた。本格的に駆使することはないけれど、けっこう利用している。モバイル環境ではこれの音声データを取り除くことでかなりコンパクトに。
現代用語の基礎知識 これもデジタル広辞苑セットのおまけ。専門知識としては物足りず、一般的な知識としては無駄な内容ばかりで使用頻度ゼロ。Zaurusでは削除してしまいました。EPWING化したWikipediaの方がよほど便利。

理化学辞典
便利は便利、かな。理系の専門知識のサポートに。文系の人が科学面の知識を強化するのには不向き。理系の大学基礎教育がないと活用できません。工学部時代にこれを持っていればずいぶん役に立ったのに……。

岩波生物学辞典
理化学事典と同時に買ってしまったけれど、私が専門が生物でないためか内容が十分には消化できず。生物専攻の人向け。

研究社日本語表現活用辞典
古典重視の用例に不満のある広辞苑の補助として導入。利用頻度はさほど高くないものの好感触。

研究社理化学英和辞典 ~ 英和コンピュータ用語辞典付き
理系英語文献には便利。だけど英語文献の利用頻度が低めなため、あまり活躍してない。海外の理系最新文献(論文の類)を自分で漁る人向け。科学雑誌の記事や一般向けコラム程度ならば通常の英和辞典で十分。日本語の訳文は専門用語そのままで無解説なので理化学辞典との連携がお勧め。

 Zaurus+ztenvという環境は辞書の利用に関してはデスクトップPC上よりも快適だったりします。ztenvの使い勝手が非常によく練られているせいかな。

 もうひとつ。Zaurusでは使えないのですが、ATOKの辞書セットに含まれる明鏡国語が実はとても使い出があります。同音異義語(例:聞く、聴く、利く、効く)の使い分けをわかりやすく説明していてPC上では「日本語表現活用辞典」は使わなくてもいいかな、というくらい便利。変換効率の点で定評のあるATOKですが、私には変換性能よりもこのATOK版明鏡国語辞典に追加されている使い分けの解説が素晴らしく思えます。

 EPWING版をPC上で使うときはテキストエディタのマクロと組み合わせて範囲選択→ショートカットキーで辞書を呼び出してシームレスに使えます。電子辞書専用機ではできない連携がPC環境の強み、なのですが一太郎などのワープロソフトはなかなか外部ツールを自由に呼び出させてくれないのが残念。

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ザウルスで書く文章

 SharpのZaurusという電子手帳を使っています。
 SL-C1000です。
 Linuxが動いてキーボードが付くので電子手帳と言うよりも小さなパソコンのような感じかな。大きさも形も携帯ゲーム機に似ているので、友人の前で使うと「ゲーム?」と訊かれます。

20060302_zaurus1 Zaurusで小説を書いているのだ、と言うとたいていの人は物好きだと呆れた顔をします。親指でぽちぽちと操作する電卓のようなキーボードを見れば、そう思うのも無理はないかもしれません。
 でも、Zaurusはけっこうしっかりとした機械です。購入から七カ月で四〇〇字詰原稿用紙にして計千余枚の小説と大量のメールを書いているはずですが、塗装の一部が剥げてしまった程度で故障もありません。

 もっとも、不満もあります。

  • キーボードのクリック感が固すぎる。
  • 親指に近い位置のキーが押しづらい。
  • 上の二項目のせいで大量に打鍵していると親指の関節が痛くなる。
  • かな漢字変換の推測変換が邪魔。
  • ユーザー単語登録で品詞の登録ができない。
  • ShiftJiS範囲の漢字しか表示・入力できない。
  • 明るい場所、屋外で液晶が見えない。

 文章書きを中心にZaurusを使うならこんな点が気になると思います。

 そうそう。Zaurusで小説を書くというのは、あくまでも「やってやれないことはない」という程度のことです。普通のノートパソコンで作業する方が遥かに快適で効率的。

 では、なぜZaurusなのか。

 Zaurusでなくてもいいんです。実は。
 ただ、

  • バッテリーが長持ち。
  • 電源のオン/オフが速い。
  • 立っていても使える。→電車や図書館で便利。
  • ビニール袋に詰めてお風呂で楽しめる。

 こういった点でノートパソコンより勝手が良いのが気に入っています。特にお風呂。Zaurusをジップロックに入れてお風呂に持ち込むと、たちまち浴槽の中が書斎になります。

 そうだ。Zaurusには重大な欠点がありました。
 かな入力ができないのです。仕方なくローマ字で入力していますが、キーひとつで一音が入力できないのはストレスです。でも、Zaurusの大きさで日本語キーボードを詰め込んでも使いづらいだけなんでしょうね。

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2006.03.23

小説進捗

20060322_progress 小説を書いているペースが落ちてきたので自分を励ますためにも進捗を書いておこうっと。
 縦軸の単位はByteでShiftJISなので数値の半分の文字数です。

 Zaurusの表計算――HancomSheetにはグラフ機能が無くて面倒ですね。保存形式もcsvが無くて「え?」という感じ。

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2006.11.09

小説ライブラリ

 オリジナル、二次創作を含めて自作の小説類を置いておきます。
 R18年齢制限付コンテンツの公開は終了しました。

オリジナル

あかねいろ
2007.10.31公開
2008.2.25更新
青空テキストZIP版
PDF版
縦書き文庫版
「……この子たち、茹でてしまうのね」
「辛い?」
「そうね――いいえ。手をかけて育んだ命を摘み取って紡ぐのですもの。きっと織り上げた布が心から愛しく感じられるようになりますわ」

北海道・函館の伝統ある女子校で出会った浅葱と茜。草木染めと手織りを楽しむ部活に入った二人の青春の一ページ。染め織りを通じて次第に友情を深めていく二人だが……。

ジャンル:百合 全年齢 217枚

二次創作:Dark Seed

※このSSは二次創作(パロディ)です。
王子様のキス
2008.3.27公開
2008.4.27更新
紺野キタのコミック『Dark Seed』より。本編と巻末四コマの隙間を妄想した掌編。リジーとクレアのお話。

ジャンル:微百合・魔法ファンタジー 二次 全年齢 23枚 青空文庫形式テキスト

二次創作:シムーン

※以下のSSは2ちゃんねる等の掲示板でも公開したものです。
※このSSは二次創作(パロディ)です。あなたの『シムーン』観を破壊する恐れがあります。
宮国鉄道物語
2006.11.16
アニメ『シムーン』に登場したヘリカル列車(宮国国有鉄道)を舞台にしたショートストーリー連作三編。アニメの登場人物は出てきません。オリキャラのみ。
ジャンル:百合・SF 二次 全年齢 青空文庫形式テキスト 260枚
コール・イグニス
2006.11.16
コール・イグニス時代のマミーナとユンの活躍を描いた航空戦記風。
ジャンル:航空戦記・SF 二次 全年齢 青空文庫形式テキスト 52枚
《スコラ・テンパス》
幼年学校

2006.12.31
シヴュラ就任前のマミーナとオリキャラの話。
ジャンル:SF 二次 全年齢 青空文庫形式テキスト 55枚。

注意事項

  • 青空文庫形式のテキストは青空文庫タグを使用しています。smoopyブンコビューアなどのテキストビューア、もしくは一般のテキストエディタで表示できます。
  • 青空文庫形式テキストはZIPで圧縮しています。展開してご利用ください。
  • PDFファイルの表示にはAdobe ReaderなどのPDF閲覧環境が必要です。
  • 縦書き文庫はwebブラウザ上で小説を縦書き表示するサービスです。
  • 枚数表記は400字詰原稿用紙換算です。
  • このページで配布する電子テキストの著作権は放棄しませんが転載、二次利用は可能です。⇨詳細
  • 掲載コンテンツの内容は随時変更される可能性があります。

リンク

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2006.12.16

タイムスタンプと電子認証

 ネット上になんらかのデータを公開するにあたり、そのデータがオリジナルであることを示したい、あるいは記録しておきたいと思ったとき、どうすれば良いでしょう。
 私の場合だと自作ネット小説のオリジナル性の主張をしたいとき、となるでしょうか。

 答えは簡単。
 電子認証とタイムスタンプです。

 でも、これってちょっとやっかいです。例えばadobe Acrobatというソフトには認証とタイムスタンプを与えるプラグインがあるのですが、そのスタンプの証明書を得るには有料の証明サービスを利用しなくてはなりません。これはちと面倒です。
 契約プロバイダが電子署名と認証業務を標準サービスとして提供してくれれば良いのですが、まだ個人が電子署名とタイムスタンプを利用するような時代には少し早いのかもしれませんね。少なくとも@Niftyにはそういった個人向けのサービスはないようです。

 電子署名ほど確実ではありませんが、データのネット上へのアップ日時を記録する方法があります。@Niftyならばwebメール、もしくはマイキャビという機能です。なんのことはない、自分の手元ではなく、ネット上でユーザからはタイムスタンプがいじれない場所にデータを保存しておけば、それが簡易な「初出」の証明になるわけです。

 それで思ったのですが、@Niftyのマイキャビに認証機能を付加したら勝手が良さそうです。e文書法を満たす認証&タイムスタンプが得られれば尚便利かな。電子認証の発行を行う専門の業者はありますが、年に数個の認証利用では大仰に過ぎるというものです。

 @Niftyのマイキャビは今年の六月から(@Nifty回線契約者であれば)20MBだけなら無料で利用できるようになりました。@homepageと連携できたり、個人のPC上のデータとの自動同期ツールが提供されたりと使い勝手も悪くないようです。

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2006.12.31

シムーン二次創作『幼年学校』

 タイトル通りテレビアニメ『シムーン』の二次創作の新たなSS(ショートストーリー)を小説置場に掲載しました。

 今年の更新はこれが最後になりそうです。
 本ブログにアクセスしていただいた皆さま、ありがとうございます。滞りがちな更新ながら着実に増えていくアクセスカウンターの数字に励まされ、なんとか続けてこられました。来年はもっと面白い記事を用意できるよう、ない知恵を絞ってみようと思います。

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2007.10.31

小説『あかねいろ』

あかねいろ

 自作オリジナル小説です。

あかねいろ
2007.10.31公開
2008.2.25更新
青空テキストZIP版
PDF版
縦書き文庫版
「……この子たち、茹でてしまうのね」
「辛い?」
「そうね――いいえ。手をかけて育んだ命を摘み取って紡ぐのですもの。きっと織り上げた布が心から愛しく感じられるようになりますわ」

北海道・函館の伝統ある女子校で出会った浅葱と茜。草木染めと手織りを楽しむ部活に入った二人の青春の一ページ。染め織りを通じて次第に友情を深めていく二人だが……。
ジャンル:百合・全年齢・217枚

注意事項

  • 青空文庫形式のテキストは青空文庫タグを使用しています。smoopyブンコビューアなどのテキストビューア、もしくは一般のテキストエディタで表示できます。
  • 青空文庫形式テキストはZIPで圧縮しています。展開してご利用ください。
  • PDFファイルの表示にはAdobe ReaderなどのPDF閲覧環境が必要です。
  • 縦書き文庫はwebブラウザ上で小説を縦書き表示するサービスです。
  • 枚数表記は400字詰原稿用紙換算です。
  • このページで配布する電子テキストの著作権は放棄しませんが転載、二次利用は可能です。⇨詳細
  • 掲載コンテンツの内容は随時変更される可能性があります。

リンク

◆ ◆ ◆

 その他の自作小説も「創作・二次創作関連倉庫」にあります。

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2007.11.02

シムーン二次創作小説

二次創作:シムーン

※以下のSSは2ちゃんねる等の掲示板でも公開したものです。
※このSSは二次創作(パロディ)です。あなたの『シムーン』観を破壊する恐れがあります。
宮国鉄道物語
2006.11.16
アニメ『シムーン』に登場したヘリカル列車(宮国国有鉄道)を舞台にしたショートストーリー連作三編。アニメの登場人物は出てきません。オリキャラのみ。
ジャンル:百合・SF・全年齢・青空文庫テキスト・260枚
コール・イグニス
2006.11.16
コール・イグニス時代のマミーナとユンの活躍を描いた航空戦記風。
ジャンル:航空戦記・SF・全年齢・青空文庫テキスト・52枚
《スコラ・テンパス》
幼年学校

2006.12.31
シヴュラ就任前のマミーナとオリキャラの話。
ジャンル:微百合・全年齢・青空文庫テキスト・55枚。

注意事項

  • 青空文庫形式のテキストは青空文庫タグを使用しています。smoopyブンコビューアなどのテキストビューア、もしくは一般のテキストエディタで表示できます。
  • 青空文庫形式テキストはZIPで圧縮しています。展開してご利用ください。
  • 枚数表記は400字詰原稿用紙換算です。
  • 電子テキストの著作権について。⇨詳細
  • 掲載コンテンツの内容は随時変更される可能性があります。

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2007.11.11

『あかねいろ』の素材


リンクはAmazonへ

 
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 先日公開した自作小説『あかねいろ』を書いてみようと思ったきっかけは梨木香歩の右の二冊を読んだことでした。染め織りを楽しむ三人の女性。そこに絡む「りかさん」という市松人形。児童文学を思わせる柔らかな文体にしっとりとした手仕事の話。「いいなあ」と憧れを抱きました。真似してみたい、と思ったのです。
 単なる真似では書いていてもあまり楽しくありません。ここはひとつ自分で調べ物をして染め織りの蘊蓄を詰め込んでみようと思いつきました。テーマは百合で。

 書き始めてみてわかったのですが、私はどうやら百合(少女同士の恋愛物)そのものが書きたかったわけではないのかもしれません。紺野キタのマンガや恩田陸の小説に描かれるような少女性の表現が好きなようです。気まぐれで残酷で無垢で美しい幻想の中の少女。百合というジャンルにはその少女性という成分がたくさん含まれているように思います。セクシャリティを書きたいのではなく少女というファンタジーが書きたかったのだと気づきました。
 『あかねいろ』を読んでくださった方の中には「あれ? このシーン、紺野キタのマンガにも似たシーンがあった」「染め織りネタだし、人形とかちょろっと出てくるし梨木香歩のマネ?」と思われた方もいるかもしれません。単なる真似ではなくオマージュに昇華すべく頑張ったつもりですが、さてはて……。

 染め織りの蘊蓄探しではネットも大活躍でした。例えば北海道における綿花栽培。現実では露地栽培でまとまった収穫に成功した例はないようです。ただし中国北部では北海道よりも緯度が高く寒冷な気候で綿花栽培を行っている地方があるので施肥や給水を厳密に管理すれば不可能ではなくなるかもしれません。と言うわけで『あかねいろ』作中では高校生がそれに成功しちゃってます。
 藍の生葉染めに関しても図書館に情報がなく、ネットから情報を得ました。
 調べ物には便利な時代です。

 ブログ用にと思っていたお話が一段落したのでこれからしばらくは投稿用のSFに専念です。

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2007.11.23

縦書き文庫版『あかねいろ』

 縦書き文庫なる試みを見つけました。
 ブログ上で自作小説を公開する際に、どうすれば小説らしく読んでもらえるだろう、と悩んだ結果が青空文庫形式テキストであったりPDFであったのでした。できれば縦書きで、ワンクリックで、読む人が自在に体裁を調整できるのが理想です。
 その理想に近いと思ったのが縦書き文庫です。ご託はともかく。JavaScriptが有効になっていれば下に小さめの窓が開いていると思います。窓の下のリンクは大きく表示されるリンクです。

※縦書文庫にはテキストの容量制限があったので三分割しました。

 縦書文庫はまだ開発の真っ最中ということで少しばかり表示が乱れたりもするようですが期待できそうな感じです。ちょっと残念なのは愛用Zaurusのwebブラウザでは表示できないこと。

 既公開済みの青空文庫形式テキスト版とPDF版はwebわなびざうるすの書庫へどうぞ。

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2007.12.12

『小説を書くための基礎メソッド』奈良裕明

リンクはAmazonへ1週間でマスター 小説を書くための基礎メソッド―小説のメソッド 初級編Amazon
著:奈良裕明/監修:編集の学校
雷鳥社
2003.4.20
1680円

評価:★☆☆☆☆

 今回は貶します。それもきつく。

文体が統一されていない
 「だ、である」と「です、ます」が混在している。文章のハウツー本としてはあんまりではなかろうか。
説明図がいまひとつ
 例えば「第一日 2、分類」。横軸に「書評」「ノンフィクション」「日記」「手紙」「評論」「小説」etcを並べた文章の分類が示されている。一見二次元のグラフなのだが、実は一次元の(横軸だけの)グラフの単位を複数並べたもの。尺度は「態度」「書き方」「飾り」「欠かせないもの」なのだがこのグラフを見て納得する人がいるのだろうか、と思う。
 小説の構造を登場人物=柱、ストーリー=梁、文章=壁・床・天井、と家になぞらえているところまではいいが、その図が四角の中にバッテンという手抜きの上面図。ない方がマシ。
分類が不統一
 「第一日目 4、どう書こうか(構成・お話作り)」では典型パターンである起承転結を、起[A]、承[B]、転[C]、結[D]と分解してアルファベットを振り分類分けをしておきながら、
[E]ハリウッドアクション物語タイプ
[F]私小説タイプ
[G]ヌーヴォーロマンタイプ
と分類する。[E]~[G]と同列にするなら[A]~[D]はひとつに括って[Z]起承転結タイプ、とでもすべきではないのか。論理構造の部分と全体とを同列に並べたんじゃ分類にならない。

 上記はほんの一部の例です。
 構造的な解説を試みた部分がことごとくコケているように思えます。細かなハウツー解説の中に示される理由付けにおいても「なんか論理が怪しい。納得しがたい」というものが多いです。この本の最初の方で “自分についた嘘は読者に伝わる” と書いていますが、まったくその通り。書いている本人が納得していないように思えます。例えば文のリズムを掴むために著者はお手本の筆写を勧めます。その理由が “手で書く感じつまり「表意文字」と、ワープロへ入力する際のローマ字つまり「表音文字」とは、明らかに持っているリズムが違うから” と述べます。本当に著者はそんなことを信じているのでしょうか。理由付けが適当にすぎます。単に何か権威づけるために理由を示さねば、と思ってでっちあげた理由ではないでしょうか。筆写に教育効果があるのは事実です。幼稚園から大学まで教壇に立った教師は板書し、生徒はそれを写す。理由は不明ですし必要ありません。効果があるから続けられているだけ。

 こんな感じに読み進めるごとに次から次へと不満を覚えます。紹介されているハウツー――具体的なメソッドはどれも納得の行くものなのですが(すばる文学賞作家が実践しているハウツーだ。説得力のないわけがない)、理由付けや構造の解説を始めると途端に怪しくなるのです。

 演習問題が示される添削、ハコガキ、三題噺……etcも一通り試してみました。他のハウツー本で実は体験済みの事ばかりでしたし、かなりの時間を食われる演習ですが、どれも思考の整理と書くために必要な地道な作業を体験させてくれます。面倒ですし、お題自体も魅力に感じられないかもしれませんが、未体験の方は一度はこの種の演習に取り組むべきです。この本で感心できないのは理屈付けの部分で、実践課題に関しては良いメニューが揃っているように思います。(2007/12/13付記)

 不満点ばかりを並べ立てましたが、実はこの本、最後の方に他の本にはない素晴らしい点があります。ひとつは世阿弥の言葉の紹介。もうひとつは最後の課題。この二点だけで400ページ弱・1600円のこの本を読んだ価値はあったかも。
 ん~。でもやっぱりお勧めはしかねるかな。

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2008.01.09

絵馬@豪徳寺

20080108_01

 長らく書き継いでいた小説が一通りの完成を見たので豪徳寺に絵馬の奉納に行ってきました。
 受付でペンを借りて願い事を書いて……。
 絵馬を収める棚も招き猫の棚と一緒に大掃除を受けたようで、年末にすっきりしていました。絵柄もいつのまにかモデルチェンジされていたようで、以前のデザインより可愛らしい感じになってます。

 絵馬を買ったときに招き猫の縁起を記したプリントと彦根藩主井伊家墓所の解説が書かれたプリントをもらいました。その井伊家の墓所地図を見てびっくり。これ全部井伊家の墓だったのか、と。

 招き猫の寺の由来となった“和尚後にこの猫の墓を建ていと懇にその冥福を祈り”の初代豪徳寺猫のお墓はどこなのかな、とふと思いました。招き猫奉納所の横にある観音様がそれなのかなぁ……。

 小説の方は最後にもう一度、誤字・表記チェックをかけていよいよ投稿です。四百字詰原稿用紙換算七百枚超になってしまいました。

おまけ:進捗状況

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2008.02.11

一太郎2008・その1

一太郎2008  自宅のパソコンでは滅多に印刷などしないのですが、投稿用の原稿は印刷しないわけにはいきません。体裁にあまり拘らないものならばOpenOffice.orgのWriterで出力してしまうのですが、残念なことにOOoは縦書きが苦手です。特にふりがなをつけたりするととても見苦しくなります(※解決策あり。コメント参照)。と言うわけで久々に一太郎を引っ張り出してみたのですがうちの一太郎はver.12でした。2002年製です。
 さすがに新しくしても良さそうなので発売直後の一太郎2008リンクはAmazonへを買ってみました。ということでレビューでもひとつ。
 旧verがあったので私が購入したのはバージョンアップ版。6720円でした。ATOK単体との価格差がほとんどありません。

 さっそくインストール。
 う~ん。やっぱりワープロは何をするのも操作が迂遠です。ver.12と比較しての印象を列挙してみると、

  • 標準のショートカットキー操作がとても変。(他のWinソフト比)
  • ドラフト(簡易表示)モードが使いにくい。見づらい。
  • 検索・置換機能が高速化されていた。
  • イメージモードの操作感少し向上。
  • エディタモードは縦書きもできてドラフト表示モード要らずに。でも行間べったりで見づらい。
  • ナレッジウィンドウの操作感向上。洗練された。
  • アウトライン機能は面白そう。
  • JIS X0213:2004とOpenTypeフォントに対応し異体字も含めて使える漢字が増えた。
  • ATOKは2006(単品購入していた)から見映え以外あまり変わってない。

 機能は増えていますが、基本の文字入力・編集機能のブラッシュアップがいまいち。MS-WORDやOOoに比べれば縦書きの表現は優秀容易ですが、パソコン上で小説を書くという用途では秀丸(テキストエディタ)の方が快適です。PDA等の非パソコン環境で編集したいということもありますし。惜しいと思ったのは……。

  • ナレッジウィンドウの辞書連携機能でEPWING辞書を引きたい。
  • PDF出力したい。(仮想PDFプリンタとの相性が悪いみたい) → PC環境のトラブルだった。仮想PDFプリンタに問題なく出力可

 危うい印象なのが「アウトライン→基本→提出」のフェーズ構成。これ、基本だけを使っていれば古い一太郎と変わらないと思うのですが、文書作成の手順をカタチにしてしまったことで柔軟性が失われてます。すでに原稿用紙600枚超のテキストからアウトラインを確認しようとすると「げっ」となること請け合い。「スタイル」という機能とも密接に絡み合っているし、目次機能ともぶつかります。ver.12で章・節立てに目次行属性を設定していたのにアウトラインとして認識させるには「スタイル」の属性につけ直さないといけないって、げっそり……。

 とはいえ、日本語ワープロとして、特に縦書きでの出力を前提とするなら他に選択肢らしいもののないのも事実。新しい試みも頑張っているようなのでユーザとしては新機能を使いこなす工夫も必要なのかも。次に一から新しい物を書くときにはアウトライン機能が生きるように使ってみようと思います。
 でも、構造化テキストを読み込ませてアウトラインを生成するくらいのことは一太郎でできてもいいと思う。
 青空文庫形式のタグも解釈してくれるといいな。

●わなびざうるす内一太郎2008レビューリンク

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2008.02.14

一太郎2008・その2

 前回の一太郎の記事を見なおしてみるとちょっと不公平かな、と思えたので追加レビュー。いずれも一太郎ver.12から一太郎2008リンクはAmazonへへの比較なので必ずしも最新の機能のみに関する話ではないかもしれません。

●全体的に高速化されている。

 ver.12比ですがイメージ画面での操作全般に渡って反応が良くなっています。スクロールも速いし、文字の挿入や削除もあまりストレスを感じず。行間もきちんと取られ、縦書きもできるので実質的にイメージ画面だけで十分。一太郎自体の起動も文書の読込もver.12に比べると明らかに速くなってます。

●一太郎メイク

 単に文字を打って印字するシンプルなワープロとして使いたいなら「フェーズ機能」はいらないわけで、不要な機能は隠してしまった方がすっきりします。と言うわけで「一太郎メイク」機能。雛形がいくつか用意されていて、縦書き主体の人ならば[一太郎メイク]-[切替]-[縦組]を選べばすっきり。

●アウトライン

 アイデアとしてはWZEditorや秀丸の階層テキストと同等のものです。試みに階層テキスト(『.』半角ピリオドを行頭に置き、そのピリオドの数で見出し行の階層レベルを示す)を読み込ませて「自動的にアウトラインレベルを解析」というアイコンを押してみましたが、このアウトライン解析は箇条書きっぽい行を全部見出し行と見なしているだけのようで、既存テキストの自動アウトライン化はイマイチみたいです。
 アウトライン画面を弄っていて思ったのですが、

 段落スタイル――字下げや行装飾の表示上のもの
 アウトライン――文の構造

 この二つを重ね合わせてみたら「おや。一致させられるじゃん」という造りに思えます。

 投稿用の原稿をアウトライン機能ですっきり見られるようにスタイルを設定してみました。約229,000文字の文書でも三十分ほどの作業で済んだので、既に作成した文書をアウトライン機能に合わせるのもそう骨ではない感じです。マクロを使えば階層テキストから一太郎のアウトライン適用も自動でできそう。
 でも、階層構造の一覧性が悪くてイマイチ。

●異体字

 これは微妙なところ。Unicode対応がされた時点でかなり幅広い漢字が使えるようになっていたので目新しさはあまりないかも。高と髙は異体字扱いではないようです。齋と斎は異体字として検索されます。異体字と別字の扱いの境界線はよくわかりません。
 納得行かないのがunicode対応。utf8のテキストを[開く]ダイアログから読み込ませると文字化けします。異体字やJIS X 0213:2004対応を謳っている割にはお粗末ではないでしょうか。

●校正

 校正機能、初めて使ってみました。
 「Just Right! 3」の校正エンジンだそうです。
 登録単語と一致しない語をピックアップする校正機能は超強力。これ、作成した文書に一回かけるだけで表記上の間抜けなミスは大幅に減ると思います。ただ語の意味までは面倒を見てくれないので、例えば「避難」と「非難」、あるいは「自社」と「寺社」の使い分けが間違っていても指摘してくれません。それでもこの機能のためだけに最終工程を一太郎にのっけてもいいかな、という気になりました。
 表記の揺れをチェックする機能も強力ではあるのだけれどこちらは人間の作業量も半端でないので分量のある小説だと一日がかり。いや、休日丸一日使っても終わりませんでした。滅茶苦茶大変ですが文章だけ見て表記統一するのは不可能なのでやらざるを得ない感じ。ただし、ちょっと危険です。表記揺れを統一する一括置換機能があるのですが、それのアンドゥが効きません。やり過ぎて文章を壊すと修復する手立てが無くなるので「全て置換」は使わない方が賢明です。

●まとめ

 全体的に操作感も見映えも良くなってます。ver.12のナレッジウィンドウは正直「邪魔」と思ったけれど2008ではATOK用の辞書セットの表示領域として活用できたりして実用的に。ATOKのオプション辞書(明鏡とか)を範囲選択→Ctrlキーでさっくり引けるのは快適。アウトライン機能はまだ荒削りな感じで、この先何年かかけてシェイプされていきそう。
 小説を書く道具としては……ゼロから書き上げるならば、私はテキストエディタを選びます。モバイル環境との兼ね合いもあるので。印刷やPDF出力のための道具として最終工程には、設定も簡単で直感的だし、校正機能も強力なので一太郎を使うことになりそう。

 そうだ。
 一太郎には“JSファイル検索”というツールがついてきますが、これを動かしているとWindowsDesktopSearchと機能がぶつかってWDSのインデックス作成が進まなくなります。WDSをお使いの方はご注意を。

 後日、ATOK2008のレビューも書いてみようと思います。

●わなびざうるす内一太郎2008レビューリンク

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2008.02.16

一太郎2008・その3 ATOK篇

 一太郎2008リンクはAmazonへ購入レポの続きです。
 ATOKに関しては語れることがあまりない気がしてきました。

 変換効率は入力する文章の種類によって大きく変わります。“創作系”ブログとしては小説書きに使った印象でも。

 「変換効率? どーでもいいかも」

 すみません。でもそんな感じなんです。
 例えばコーヒーを入れる時でもインスタントコーヒーは「入れる」で、自家焙煎のレギュラーコーヒーを布フィルターで細心の注意を払ってドリップした場合は「淹れる」にしたい。「淹」の字に特別な意味があるわけじゃないんです。辞書的には。でも書くときには使い分けをしたい。あるいは「いれる」を口にするキャラクターによってそれが同じコーヒーでも「入れる」だったり「淹れる」だったり「いれる」だったり。
 もう変換効率がどうこうという話ではないですね。
 客観的な正解がないんですから。
 ATOKは「間違っていない」候補を出してくるのは得意です。でも使用者の思ったとおりの用字をしてくれるとは限りません。変換効率が高い、と喜んでいるのは本来のあなたの用字をATOKに宛がわれた用字に入れ替えられているだけかもしれません。

ワーカムで書いたらきっと違う内容になるだろう

――神林長平『戦闘妖精・雪風』リン・ジャクスンの言葉

 入力環境の快・不快で言うならばATOK2008は比較的「快」に近いところにあると思います。が、それは変換効率が高いからではなく、不足のない語彙を持った辞書があり、キー操作が比較的自由に割り付けられ、動作も極端に重くはないから。私にとってはそれだけです。
 結局、言葉を選ぶのは自分です。
 評判のあまりよろしくないMS-IMEやことえり、ZaurusのIMEのどれでも、快適性にはほとんど差はない、と思います。(Zaurusで推測変換が切れないのだけは明らかに不快annoyですが)
 かな漢字変換という機能はもしかしたら、出来が良くなればなるほど存在感が消えていくものなのかもしれません。「どーでもいいかも」という私の感想はもしかすると出来の良さの裏返しなのかな。
※ビジネス文書を素早く仕上げるなら断然ATOK。誤りのない文章という視点では抜群に良い。

 ATOK2008でちょっと嫌だなと思ったのは候補一覧の表示がもたつくこと。新デザインはノートPCや最新でないPCには重いみたい。[候補デザイン切替]を[クラシカル]にしたら快適になりました。改善法ありました。→ATOK-文字表示の遅れが気になる
 それでもまだ重く感じられることがあったので

  • 旧ver.から引き継いだ自動登録単語の全削除
  • 単語自動登録オフ

 これでATOK15あたりと変わらない軽さに戻りました。(2008.3.24追記)

●わなびざうるす内一太郎2008レビューリンク

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2008.02.19

一太郎2008・その4 校正実践篇

 一太郎2008リンクはAmazonへレビューも四回目。
 その2で褒めた校正機能、小説制作で実際に活用してみたので実例を交えて詳しい印象を。

一太郎2008校正機能 まずは誤字校正。
 助詞の抜けや校正辞書に未登録の単語を見つけると拾い出してくれます。四百字詰原稿用紙換算660枚程度の原稿でおよそ750箇所の指摘がありました。

「間違いだらけの原稿書いてるじゃん。おばか?」

 と思われてしまうかもしれませんが(いや、実際おばかな間違いがいっぱいあります)三分の一くらいはセリフ内の感嘆語や擬音の類。「あぁ」のように小書きの「ぁ」があったりすると校正辞書的には「そんな単語登録されてないよ!」と列挙されます。そんな感じで明らかに間違いではないのに指摘されるのが八割くらいの印象です。

「え。そんなに無駄なもの指摘されても」

 と思うかもしれませんが候補の二割に何らかのミス、あるいは再考の余地のある表現が含まれているというのはものすごく効果的です。試しに仕事で配布された文書をこの校正にかけてみたら、わは、真っ赤っかsweat02
 ただしその2でも書きましたが「意味」の解析は手に余るようです。いわゆる慣用句や成句のようなもの、文法的な誤りはかなりの精度で指摘してくれます。同音異義語についてはかなり精度良く近くの単語から正解を指摘して来ます。指摘されて初めて正しい使い分けを知った単語も多かったです。重複表現や二重否定、二重敬語なんかも標準の「誤字脱字」ではなく自前で内容を設定したセットを使うとチェックしてくれます。
 校正作業をするときには辞書は必須。指摘された部分で「うそ~。あってるよ」と思っても辞書を引くと校正機能の言うとおりだったり。最初はムッと来るのですが、山ほど指摘されると自分の無知さ加減に脱力してきます。
 そうそう。校正モードには「公用文」や「手紙」といった対象別のモードもあるのですが、公用文表記ってかなりうるさいんですね。新聞がこども新聞かと思うくらいひらがなに開いているのはこれに準拠しているせいか……。

一太郎2008表記揺れチェック機能 次は表記の揺らぎ。
 長編では表記の統一を確実にすることは困難です。特に用字に拘ってみたりすると収集がつきません。その確認をなんとか人が耐えられるレベルの労力にしてくれるのが表記揺れチェック機能。……なのですが、期待しすぎてはいけません
 これはもう人力では不可能な膨大な作業量をなんとか人力レベルまで引き下げることに成功し(かけ)ているだけで評価に値します。
 「言う」と「いう」の表記、どちらか一方に完全統一してしまうとすご~く鬱陶しい文章になります。「彼はいった」「~というらしい」「こういうものは」 ああ、もう、ひらがなだらけであるじゃーのんのおはかにおはなをあげてください……って感じ。ですが、気まぐれに漢字にしたりひらがなにしたりしても混乱します。直接的に声に出して話すことは「言う」、それ以外は「いう」のように自分のルールを作るのが妥当なところでしょうか。
 その上で画像「一太郎2008表記揺れチェック機能」に示したように揺らぎのある表現が全部、ずら~っと並ぶのでリストされた中から逐一チェックしていけば、とりあえずエディタの画面から表記揺れを洗い出すよりはるかに効率的です。ですが、

  • それでもまだ膨大な作業量 ←これは仕方ない
  • 誤字校正ほどは洗練されていない操作性
  • 作業を中断・再開するのが困難な仕様
  • 原稿を破壊しかねない、というよりはかなりの確率で破壊する「全て置換」ボタン
  • 「全て置換」は引き返し不能(アンドゥなし)

 ジャストシステム社員には1000枚規模の原稿で作業体験してもらいたいところ。一太郎マクロもそうですが「どーせユーザは使いやしないだろ」と思って自分たちで実用度を検証していない機能を載せてやいませんか。Just Right!で動作確認済みかもしれませんが、一太郎に載せた以上は一太郎での使い勝手を確認して欲しいです。たぶん「バグなし」だけ確認して使い勝手の評価はしてないと思います。この部分。
 でも、使いにくくても、危険でも、機能自体は優れています。方向性は合っています。この機能がなければ原稿の表記面の品質を上げることはできなかったでしょう。

 小説創作を楽しんでいる人、一太郎じゃなくても一度校正ソフトの類を試してみることをオススメします。MS-wordにも一太郎のものよりは勝手が悪いですが、それなりに使える校正機能があります。長編になるとどうしても目が細部まで行き届かずつまらないミスが残る物です。機械の目は作者とは別の視点を与えてくれます。

人力校正中 もちろん、人力校正が必要なのは大前提。モバイル環境をZaurusに頼り切りだったために一太郎に載っけてしまった最終工程はプリントアウトしてのチェックになりました。あああ、電車の中でペンを持つと文字が揺れるぅ。
 モバイルPCより重い紙束を持って歩くのはしんどいです。
 文庫本ならお風呂にも持って入るのですが、紙束ではお風呂モバイルで作業もできないし……。

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2008.02.21

投稿

紙ゴミ… 小松左京賞に原稿を投稿してみました。
 締切は五月下旬なのですが、昨年の公募に投稿しようと思って書いていたものなので実質九ヶ月の遅刻ですね。

 画像は校正用&久々に動かしたレーザープリンタの不調で大量に出してしまった印刷ミスの山。厚さ5cm。う~ん。環境によろしくないです。
 原稿の上に載っているのは一穴ドリルパンチ。一回で160枚程度をパンチできるし嵩張らないので個人向けとしては便利ですヨ。

 SF専門の新人賞は現在小松左京賞日本SF新人賞のふたつのようです。以前はS-Fマガジンで新人賞の公募があったのですが、今は無いようです。再開を臭わせる編集後記の文章もありましたが、どうなっていることやら。

 この半年は大ナタを振るっては推敲、の繰り返し。一月からは間違い探しばかりしていたので、ここらで区切りを付けて新しい物を書き始めたいところです。
 さあて、何を書こうかな。

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2008.02.25

小更新

 小説「あかねいろ」の誤字訂正を行いました。
 機械校正はかけていなかったので、一太郎上で誤字校正にかけてみると……あちゃ~、まだあった。sweat01
 青空テキスト版縦書き文庫版は修正しておきましたがPDF版は暫定です。 

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2008.02.26

一太郎2008・その5 添削モード

 一太郎2008リンクはAmazonへのレビューも五回目。
 今回は添削モードについて。

添削モード MS-Wordの“編集履歴”機能と同じ内容のもので右のようにデザインもほぼ同じです。フキダシにはしないような表示モードもあります。
 この機能は前提として複数人で原稿に触れる場合に使うものです。一人で試してみると、ちょっと空しくなります。

 フキダシの「削除」「挿入」「指摘」にはそれぞれ目立つアイコンがついていても良いような。ぱっと見、フキダシの種類の見分けがつけづらいかも。手書き編集記号では

 ○○x○○○○△△△△○○○○

打ち消し線部分を他の語に置き換えるときは、隣に置換語を並べてしまうのが普通だと思うのですが、フキダシにするなら「削除」じゃなくて「置換」項目にしてフキダシ内には置換ワードを表示するのが自然な気が。
 ともかく、同じ箇所を指して「削除」と「挿入」のフキダシがセットでぞろぞろ並ぶのは見苦しいです。う~ん。添削の可否確認で使うので逐一並んでしまうのでしょうが。ああ、フキダシ非表示で使えば最低限の情報で作業できるのですっきりかな。

 画面では「表記揺れ」チェックと添削モードを併用していますが、こうして変更を加えてもきちんと添削コメントとして残ります。もちろん「誤字校正」機能でも同様。
 ですが、ちょっとバグ動作もありました。

  1. 先に「添削」で何らかの痕跡を残す。
  2. その部分が「誤字校正」で指摘される。
  3. その次の「誤字校正」指摘部分に移動する。
  4. 指摘誤字の置換操作をする。

 すると、上記「2.」で指摘された部分が置換されます。正しくは「3.」で指摘された部分が置換されるべきなのに。

 う~ん。「誤字校正」や「表記揺れ」機能は執筆者本人が原稿を他人に渡す前に使う機能でしょうから、実際的な問題ではないのかもしれませんが。

わなびざうるす内一太郎2008レビューリンク

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2008.03.18

『少女小説から世界が見える』川端有子

リンクはAmazonへ少女小説から世界が見える ~ペリーヌはなぜ英語が話せたか~リンクはAmazonへ
川端有子
河出書房新社
2006.4.30
1680円

評価:★★★★☆

 面白かった。

 『若草物語』『家なき娘』『小公女』『赤毛のアン』『あしながおじさん』の五つの本を題材に、少女小説と時代の背景との関連を書いた本です。
 各タイトルを時代と照らして分析してみせるその過程はわかりやすく、強く頷くことのできるもので、時間を忘れて楽しく読めました。
 少しばかり惜しいのが「総論」が弱いこと。少女小説が時代と密接な関係を持っている、と例を引いて挙げただけでは読み終えて本を閉じたときに「ふ~ん」で終わってしまいます。もう一捻り、何かシメが欲しかったな。

☆ ☆ ☆

 以下では我田