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一人暮らしの我が家ですがオーブンレンジがあったりする程度には料理を楽しみます。自炊率も比較的高いです。そんな日々に電気圧力鍋が加わりました。製品としてはシロカのおうちシェフProというもの。
圧力鍋の定番料理といえば、
あたりでしょうか。導入した製品の付属レシピ本にもこれらのメニューは並んでいて「オート調理」にも登録されていました。この三つ、試してみると確かに材料を放り込んで「オート調理」から選んで「スタート」ボタンを押すだけ。仕上がりもきちんとおいしいレシピでした。
圧力かけない普通のお鍋で作ってもそんなに極端に調理時間は変わりません。それは他の調理にも言えて、圧力抜きに時間がかかりたいてい小一時間かかってしまう圧力調理は時短という意味ではメリットが活かしづらいです。手動で圧力を抜いてしまうことが多かったです。
味や食感はオート料理&付属レシピのままでおいしいです。手動で圧力調理時間を五分ほど長くしてやると私の思い描く「豚の角煮」に近くなりました。生姜を入れる場合は加熱調理後に保温にしてから放り込んでしばらく置いておくと香りがよく残ります。
おうちが吉野家の香りになります。味付け次第でシチュー、カレー、肉じゃが等応用が利くと思います。スジ肉以外に野菜等を合わせる時は圧力調理後で煮崩さない方が無難です。
圧力調理よりも水浸時間を12時間以上取るのが一番重要な気がします。フジッコのお豆さんは強敵。
付属のレシピムックの圧力調理すべてにスロークックでの代替調理時間が表示されているように、圧力調理はスロークックで代替できます。圧力調理は素材の風味が弱くなるという弱点もスロークックだと少なめ。沸騰寸前の温度を保つ機能です。
シロカの電気圧力鍋で私が一番気に入っているのがこのスロークックモード。
牛タン、スネ肉とともに煮込みが合うのがスジ肉。調理時間は長めに。丸ごとのタマネギ、ニンジン、ジャガイモを途中で追加して火の通し加減を食材事に調整してやったりするのも楽しいです。ごろごろ野菜をナイフ&フォークで切りながら食べるのも「食事」って感じがしていいです。
導入したシロカの電気圧力鍋には低温調理モードもあります。たぶん他の電気圧力鍋にもあると思います。BONIQのように細かな温度調節はできず、5℃刻みの設定。食材をジップロックに入れて水を張った内鍋に放り込んでおけば食中毒を起こさない最低限の加熱をした調理ができるというもの。どんな種類・大きさの食材をどのくらいの温度・時間で調理するかはBONIQのサイトにあるこの加熱時間表を参考にすると安全かと思います。
付属のレシピムック通りでほんとに市販品そっくりのサラダチキンができます。味付けでバリエーションも増やせるのも楽しい。
付属のレシピムック通りでOK。お魚を鯛やスズキにしてもおいしいです。お鍋で作ると大量の油が残ってしまって困るのですがジップロック調理であれば気軽に作れます。オリーブオイルの香りもよく残るので緑色の香りの強いオリーブオイルを奮発するのも楽しいです。
ざっくりした項目ですが、牛でも豚でも鶏でも羊でも、ローストビーフ的な調理の安全な下ごしらえとして「低温調理モード」で火入れしておくのはとってもお勧めです。仕上げにフライパンで強火~中火で焼き目だけつけてあげれば香ばしく仕上がります。
数カ月使ってみて、この電気圧力鍋の一番の魅力は「ほったらかし」でよいところだと気づきました。低温調理もスロークックも事前に指定した温度を決まった時間維持してくれます。逆に、煮豆などは事前の水浸時間が大事で、圧力調理の時短の恩恵はあるものの「思いついてすぐに」という種類ではなく、どうせ二日がかりになるであれば加熱はスロークックでもちっとも構わなさそうです。高温高圧での調理は風味も薄くなりやすく、臭みの強い素材を食べやすくするのには向いていそうですが、近年スーパーで売っている素材はクセも少なく出番は少なめ。
(たまーに圧力調理もする)電気調理鍋、という使い方が向いていそう。
というわけで色々作ってみました。
基本的に蓋は密閉になるので(空けておいて水分を飛ばすこともできるけれど)煮汁は減らず六時間の長時間煮込みでも焦げ付かせる心配がない・火を使わないため安心して放置できます。これまでうちで使ってきた調理器具で一番近い使い方はシャトルシェフでした。
黒豆は四回ほど試していますがフジッコに適いません……。
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これまで使っていたDellの27inch WQHDディスプレイを買ったのは2013年の4月。11年使って特に調子の悪いところがあるわけではないのですがsRGBさえカバーしきれないモデルです。併用しているiMacとは写真のレタッチで印象に差が出てしまうのが気になっていました。新調しても良い頃合いです。
現在のWindowsPCの用途は
というあたりです。比重としては画像編集がメインで高精細画面での組版もできれば嬉しい、という感じでしょうか。VRChat以外のゲームはしないので高リフレッシュレート対応のゲーミングディスプレイでなくても良さそうです。
というわけでこれまでより少し大きい31.5inchのASUS PA329CRVが候補に。LGのKVMが搭載されたほぼ同じスペックのIPS BLACKディスプレイも次選の候補にはなったのですが、消費電力が比較的少ないらしいPA329CRVにしました。価格も同スペックのライバルたちより安くなっていたようです。
Amazonにて購入。翌々日に到着。画面サイズは27inch→31.5inchとわずかに大きくなっていますがパッケージの大きさは旧型のDell27inchと大差がありません。設置しても印象は変わらず。
大きく重い31.5inchディスプレイを安全に開梱&組立する手順がパッケージへの工夫となって凝らされています。日本メーカーがかつて得意とした細やかな気配りがより洗練され台湾メーカーに引き継がれているようです。
PA329CRVは
三系統でPCと接続でき、それぞれのケーブルも付属します。今回はDisplayPortで接続することにしました。HDMIもDisplayPortもコネクタが微妙に違うだけで機能の差はなくなったっぽいです。デイジーチェーン接続も可能です。
開梱しながらスタンドを組み付けていくようなパッケージになっていて、大きくそこそこ重いディスプレイを安全に組み立て、取り出せるよう工夫されていました。これが今時の標準なのかな。梱包サイズもDell U2713HMの梱包より小さいくらいで洗練されていました。
これまでのDell U2713HMとの比較では格段に発色が良くなりました。5K iMac2017との比較でも(光沢・非光沢の違いはありますが)遜色はないです。画面・印刷双方のカラーチャートを比較してみてもなかなか優秀。実写・VRChat双方の画像レタッチが行いやすくなりそうです。非光沢の画面は紙に近い表示ができている印象。
色空間はDCI-P3 98%というスペック表示はありますが同ProArt PA327CRV 27inchモデルのようにadobeRGBの色空間カバー率が表記されていなかったりするのは少し残念。
上の画像はカラープロファイルから色度図を作成してみたもの。
DCI-P3にかなり接近していて動画編集をターゲットにしているよう見えます。
HDR機能はWindows11自体でモードを切り換えなければならず、切り換えると画質調節ができなくなります。Windows的にはゲーム・動画向けモードっぽい。使いづらい…。液晶パネル自体の10bit表示が生きるのはこのモードならではのはずなのですが。
PA329CRVはスリープからの復帰や電源オフ状態から表示が可能になるまでのレスポンスに時間がかかります。スリープからの復帰は数秒の待時間が生じるため、設置からしばらくは戸惑いました。またAmazon Prime Videoを再生しようとしたときに画面がブラックアウトしたままになることがあります。電源の切断、再投入で対処していますが好ましいとは思えません。
5K iMacの光沢画面でも表面の反射はほぼ気になりませんが非光沢のPA329CRVはさらに優秀で、これまでのDell U2713HMより映り込みははるかに少なくなりました。ディスプレイ上端に引っ掛けて使うタイプのデスクライトの光も反射が目立つのはベゼル部分のみ。
27→31.5inchと大きくなり108→140dpiへと精細になりました。作業領域も広く取れるようになったのですが、画面中心と左右端とで視点からの距離に差ができてしまい読み取れる文字のサイズに差が出ます。27inch以上は湾曲ディスプレイの方が良さそう。また液晶視野角か視差の問題か左右端ぎりぎりベゼルとの境界部分が後ろに曲がってるかのような錯覚を生じます。
ベゼルは今時の製品らしく5mmに満たない……と言いたいのですが表示領域端に何も表示されない部分があるので実質的に10mm程度のフチがつく感じです。だったらiMacみたいに前面カバーで端まで覆って物理的なベゼルなくしてくれればいいのに。下部のベゼルだけ出っ張っていてOSD用ボタンが並んでます。液晶パネル以外の部分は全体に黒のプラでデザイン的には無難というか格好悪いというか。フツーです。
もう20年以上、いやディスプレイがブラウン管であった頃から大差のない見映えせず操作性も良くないディスプレイの機能設定画面。もうOS側から設定するのが当たり前なのだからディスプレイのボタンもOSD画面もいらないのかもしれない。マイナーOS向けならいっそスイッチは背面でも構わないのでは。
これまで使用してきたDell U2713HMのものと大差ないです。スタンド底面の面積も大きめでちょっと邪魔。可動部の動きがあまり滑らかでないせいか、構造材自体はちゃんと剛性があるのにぎしぎしゆらゆらする頼りなさがあります。九万円の商品でこれか、と寂しくなります。エルゴトロンのLX欲しい。
背面の各種端子は十分ですが、側面か前面にUSB端子が欲しかったです。PC本体が手近に設置されるとは限りません。
一応スピーカーが内蔵されてはいるのですがAmazon Echo Dotより酷い音質です。今時こんな音のするPC機器は珍しいのでは。20年前の最廉価クラスのビジネスノートパソコンみたい……。9万円近くするディスプレイで? DCI-P3 98%を謳うディスプレイは動画編集が標的ではないのかしら。どうせ高品質な音声編集環境もあるはずだからスピーカーはへっぽこでもいい? なら、音声機能そのものがいらない、と言いたくなるくらいダメな音響です。
けっきょくAmazon Basicの2000円くらいのUSB電源スピーカーを買いました。無難に鳴ってるだけですがだいぶマシな実用範囲。
輝度最大で使用していても筐体も画面表面も熱をほとんど感じません。かなり省電力性の高い製品のようです。ライバル製品の半分程度の平均消費電力というスペックも納得です。
unityのように3D、ヒエラルキー、プロパティ、ファイラーと様々なものを同時に表示するソフトでは広くなった画面が快適です。複数ソフトを並べて表示するのもより便利に。
画像の表示やレタッチは期待通りの品質で満足度は高いです。「表示が綺麗」「色鮮やか」かどうかはよくわかりません。見た目の鮮やかさなら最新テレビの方が優秀かと思います。
VR写真の画像レタッチ頻度が上がり、Windows環境の色再現性が気になっていたので広色域のクリエイター向けモデルを選んでみました。これまでのWindows作業環境がしょぼかったこともあり、カラーマネジメント環境がほどほど整って良かった気がします。
音響はゴミ。
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2022年に購入したcore i7/9700 GeForce RTX2600superのPCもVRChat用途では何かと見劣りする気がしてきました。元々VR用途ではぎりぎりのスペックでした。
VR用に、と買った現PCは電源容量が500Wと少なめです。hp製のPCということで電源ユニットとマザーボードは独自コネクタ・規格であるようです。電源ユニットを大容量のものに交換することはできません。
RTX2060superは消費電力175W。ビデオカードの交換でぎりぎり動作する可能性のあるのはRTX4060TiやRTX4070搭載製品。200Wの4070は高負荷時に電源容量不足を招きかねません。電源容量計算機なるwebページを試してみました。
hpの500W電源ユニットは80GOLD相当。効率80%――400Wを消費するシステムを賄えるはずです。RTX4070に換装しても364W。なんとかなりそうです。
懸念は電源容量だけではありません。hpやDellのような大手BTOパソコンの製品は規格外の専用設計部品で構成されています。うちのPavilion TG01の場合だと、
汎用品が使われているのはメモリやストレージのみ。ビデオカードはPCI-Expressスロットですが市販の自作PC用PCI-eビデオカードが動く規格であるなんてどこにも書いてありません。元々刺さっていたのはhp製PC専用に作らせてるビデオカードです。マザーボードのBIOS(ファーム)と一対一での動作検証しかしていないでしょう。
でも、まあ、どこかの自作PC用OEMでメーカー名のプリントがhpに置き換わってるだけの気もします。チャレンジしてみよう。
大きさ的に収まる可能性のある二連ファンの製品をリストしてみました。
メーカー | 型番 | 大きさ(mm) |
Palit | NED4070019K9-1047D | 269.1x127.5x40.1 |
ASUS | DUAAL-RTX4070-o12G | 267.01x133.94x51.13 |
玄人志向 | GALAKURO GAMING GG-RTX4070-E12GB/DF | 238x115x45 |
MSI | GeForce RTX4070 VENTUS 2X E 12G OC | 242x125x43 |
ZOTAC | ZOTAC GAMING GeForce RTX4070 Twin Edge OC ZT-D40700H-010M | 225.5x123.2x40.1 |
GAINWARD | GeForce RTX 4070 Ghost NED4070019K9-1047B | 269.1x131.8x40.1 |
GIGABYTE | GV-N4070EAGLE OC-12GD | 261x126x50 |
最安値競争の定番メーカーは避け、ツールで消費電力制限がかけられるMSI製品のVENTUS 2Xシリーズを選びました。値段も手頃でした。
結論から言えば動きました。
でも、問題だらけでした。
筐体や拡張カードの寸法がいい加減であった90年代の自作PCのような作業となりました。
あと、上の写真の右側の3.5inchHDD追加用マウンタですが、HDDをどっちに向けてもHDD側のネジ穴と位置が合いません。なんだこれ……。
20fpsくらいだった製作中のworldが40fpsくらいにはなりました。VRビリヤードのworldはHMDの表示上限の90fpsに張り付きます。VirtualDesktopで利用できるencoderが変わったみたいでHMD内での画質もクリアでシャープになりました。2060superで遊んでた同じworldに行ってもGPUの温度があまり上がらずファンの騒音も小さいです。VRChat内のworld単体で「重くてしんどい」ところはほとんど無くなりました。また軽いworldでも人数が増えて重くなっていたのが重めのアバター20~30人くらいであれば快適な範囲となりました。
CPUの世代が古いのにもかかわらずけっこうな性能向上が得られたので満足度はかなり高いです。一方で85000円ほどのコストを投じて得られたのが「重くて(fpsが低くて)つらい」が減るだけというのも微妙な気がします。VRChat自体の楽しさが特に向上するわけではありませんでした。
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