『月館の殺人(上)(下)』
月館の殺人(上)
月館の殺人(下)
佐々木倫子×綾辻行人 小学館IKKIコミックス 上巻1050円 下巻1260円
★★★★☆
楽しみにしていた佐々木倫子のコミックス新刊。
今回は鉄道ミステリです。高校生のヒロイン空海(そらみ)が疎遠であった鉄道マニア王の祖父に招かれるのだが……というお話。ミステリーなので細かな説明は野暮ですね。
『動物のお医者さん』『おたんこナース』『Heaven?』と佐々木倫子ワールドが楽しめた人ならばきっと今回も楽しめるはず。今回は濃い鉄道マニアたちの生態がおもしろおかしく描かれます。そして淡々ほのぼのとした佐々木ワールドだけではなく、新本格ミステリの旗手である綾辻行人が原作であるということで、タイトル通り殺人が起こり殺伐とします。ただし、ミステリとしてはどうかな。オチが私はちょっと納得行きませんでした。『真説・月館の殺人』なんてのが登場して、今回のオチとはまったく異なる真犯人を描くのもアリのような気がします。
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