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『ヴァイオリンとチェロの名盤』本間ひろむ

ヴァイオリンとチェロの名盤――カザルスからヴェンゲーロフまで50人を聴く
本間ひろむ
平凡社新書
2006.2.10
819円
★★★☆☆

 クラシック音楽が好きです。ヴァイオリンが特に。聴くだけで弾けはしないのですが。

 ヴァイオリン曲のCDなどCDショップや図書館に行けばうんざりするほど並んでいますが、好みに合ったCDにはなかなか巡り会えないものです。愛聴盤は二、三十枚あるかどうか。同じCDばかり繰り返し聴くのもなんなので「もっといいのないかなー」と探し続けることに。こういった名盤紹介本にはついふらふらと手が伸びます。

 でも、この手の本が気に入るということはまずありません。
 この本もそうでした。あまり好きではないCDが名盤に分類されて並んでいるのです。未聴の盤でお勧めに上がっていた物も二点ほど聴いてみましたが、やっぱりこの著者とは好みが合わない……。
 まぁ、それは当たり前と言えば当たり前ですよね。音楽でも本でも、他人と趣味がぴったり一致することってほとんどないですから。バッハが好きで、ショスタコーヴィチが好きで、モーツァルトが苦手で――あたりまでは趣味が重なる人もいますが、じゃあ、どの演奏家のどの録音が好き?という話になるとちっとも噛み合いません。不思議、というか面白いですね。

 この本で唯一、共感を覚えたのは五嶋みどりの推薦盤が「パガニーニ カプリース」(リンクはAmazonへ)であったこと。中学の頃だったかな? 私はこの録音を聴いてクラシックファンになりました。今でも大好きな一枚。大抵の図書館にもおいてあるようですし、お勧めCDです。

 本自体は、う~ん、あまりお勧めじゃないです。ああ、でもヴァイオリン奏者の歴史的な位置づけなんかも簡単にまとめてあるので、初心者には手軽なガイドになるかも。

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