『ドラゴン・ハンター』チャールズ・ガレンカンプ
ドラゴンハンター ロイ・チャップマン・アンドリューズの恐竜発掘記
チャールズ・ガレンカンプ
技術評論社
2006.9.5
2394円
★★★☆☆
「アンドリューズ探検隊」というのは聞き覚えのある人も多いのではないかと思います。二十世紀の初めはまだ冒険家の時代で、ロイ・アンドリューズもそんな高名な探検家の一人。ただし、彼は極地の犬橇探検でも、アフリカの未開地探検でもなく、ゴビ砂漠で古生物学上の大発見をいくつもした人。
この本は「面白い?」と聞かれると微妙な感じもします。伝記としての体裁を守っているのでちょっぴり堅苦しいし、なんとなく定型のヒーロー像に当てはめていないか?って感じてしまう。一番興味のあった化石関連の記述は少々薄めで、徹底した人物伝。なので私としては★三つなのだけれど、化石ハンターの一代記として読めば帯の宣伝文句通り「これはインディ・ジョーンズだ……」と思える波瀾万丈さ。訳文が少々ぎこちない感じがするのが惜しいかな。
お勧めは……う~ん、恐竜好きよりも伝記好きな人に。
☆ ☆ ☆
実はこの本、紹介するのに躊躇しました。投稿用に書いてる自作の小説と少しだけ被る部分があったので。ネタ的に重なる部分がある上に、創作の中の登場人物より波乱に富んだ人の伝記なんて読んでしまうと――凹むのです。悔しい!と。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント