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『僕が「火星」を歩いた日』笹沢教一

僕が「火星」を歩いた日―宇宙探査最前線レポート
笹沢教一
新潮社
1260円
2006.12.15

★★★☆☆

 風邪を引いてしまったこの週末。布団の中で読んだのはこの本。

 かなり貴重な内容ではないかと思います。科学ジャーナリストの著者が火星を再現したマーズ・オン・アースでのキャンプ生活を綴ります。

 内容はとても面白いです。閉鎖環境での生命循環を実験しようとしたバイオ・スフィアと少し似ていて、火星に似た荒れ地の環境に火星探査基地を模した建物を造り、そこで火星で活動するのと同じように過ごしてみよう、という実験です。

 多少不満なのは感動が薄いこと。
 文章自体はジャーナリストが書いたものであることもあり読みやすいのですが、著者がこの実験に参加して何に感動したのか、何に興味を覚えたのかが伝わってきません。せっかく貴重な、恐らくは日本人ではただ一人の体験をしたんだからもっと書くべきことがあるんじゃないの?というのが素直な読後感。内容がとても興味深いだけに惜しく感じられました。

 面白かったけど、惜しかった。そんな感じの一冊。

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