『Dark Seed 2』紺野キタ
1巻が面白かったのでとても楽しみにしていた『Dark Seed』の第2巻。
期待に違わぬ面白さでした。
少年誌の冒険活劇のような元気なお話ではなくてしっとりと地味だけれど情感が細やかで、独特の清涼感のある空気を感じさせるお話。
一巻では主人公であるセレストとその魔法の相棒(カノン)であるクリスとの関係、大魔法使いの遺産について語られ、二巻ではいよいよ「Dark Seed」が何なのかが露わになっていきます。
複雑な血統、魔法使いを目指す少年少女たちの織りなす人間模様、魔法世界の秘密が入り交じる複雑な物語。どんな風に決着をつけるのか……2巻を読み終えた瞬間から3巻が待ち遠しくなりました。
一巻ではちょこっと顔を出しただけのリジーというキャラクターがひと味もふた味も癖があってびっくり。魔法学校の中に作られた秘密結社などという不穏な設定も出てきますが、そこに属する少年少女たちはやっぱりまだティーンなんだな、という雰囲気もあってそれが紺野キタらしさをたっぷり感じさせてくれます。
壊れやすいもの、儚いものを描かせるとこの人は抜群だなぁ。
シリーズ完結したらこのブログで初めての五つ★になる予感がします。
写真はコミックスを買いに行ったその足で早く読みたくて入ったドーナッツショップでの一コマ。
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