ドキュメントスキャナ ScanSnap・その3
ScanSnap購入レポ・その3です。
ドキュメントスキャナを購入した理由は二つあります。
- 書き物の資料をパソコン上で利用したい。
- 処分する勇気の持てなかった書籍を一掃したい。
透明テキスト付PDFとデスクトップ検索の組み合わせはとても便利です。これまではフラットベッドスキャナで(スクラップブックを作るような感覚で)一ページずつスキャンして資料を蓄積してきましたが、ドキュメントスキャナで資料を丸ごと電子化できてしまえばより効率的にパソコン上に資料を集積できるはず。
その延長として、電子化した資料の原本は必要なくなる、はずです。
部屋の三方を埋め尽くした本棚の中身をすべて電子化できれば部屋が広くなるなぁ……と考えました。書物として取っておきたい本、というのは確かにありますが、いつか必要になりそうな気がして(でもたぶん二度と開かない)捨てられずにいる本の多いこと。
ですが。
ドキュメントスキャナを導入しても魔法のように本が片付くことはないでしょう。
ScanSnapを購入して数日。文庫本を十二冊……他、雑誌やパンフレット、ムック等計二十数冊を解体し、丸ごとスキャンしてみました。本の解体は職場にあった裁断機を使ったのでほとんど手間いらず、解体本は積み上げると四十センチほどの高さになりました。
スキャン自体も労力は要りません。ですが、書籍の解体作業とスキャンの間に、糊が残っていないかを確認する作業が必要で、それなりに手間がかかります。スキャンそのものも原稿をトレイに追加するだけとはいえ、数分おきに原稿を追加するので手離れはあまりよろしくありません。こまめに作業を要求されるので、同時に集中を必要とする並行作業ができないのです。
ScanSnapの導入で電子化作業は劇的に楽になったのですが、その対象になる作業量が膨大なために「追いつかない」のが直感的にわかります。高々二十数冊の本を電子化するのにかかった時間と手間を考えると、壁を埋め尽くした本棚の中身を処理し終えるのにどれほどの時間が必要なのか。げっそりできること請け合いです。OCR(文字認識)処理もスキャン速度に比して遅く、高性能なパソコンが欲しくなってしまいます。(OCRはただ放置しておけばよいので手間自体はまったくかからない)
そもそもが本棚に詰め込んである本のどれほどが資料として価値があるのでしょう。小説類も繰り返し読むのは本の山の中の数冊のみ。そんなデッドストック状態のものを電子化して意味があるのか、ということになります。
答えは当然ノー。
資料として必要なものは確かにありますし、それをドキュメントスキャナで電子化するのは十分に元の取れる作業だと実感できますが、ただ処分するのがためらわれた本たちに電子化の手間をかけるのは無意味と気づきました。
というわけで今週末は心を鬼にして本棚の本を
- 読めそうな本は古本屋行き
- 資料として使いたいものだけスキャン
- 日焼け・表紙消失本は資源ゴミ
と分類整理して部屋をすっきりさせることにしました。便利そうな道具にも限界はあるということですね。
書籍を電子化するなら「読み終えてすぐ」が良いかもしれません。何事も溜め込むとろくなことはないようで……。
次回は「ドキュメントスキャナに向かない書籍」について書いてみようかな。
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