『それいぬ 正しい乙女になるために』嶽本野ばら
それいぬ―正しい乙女になるために
嶽本野ばら
文藝春秋
2001.3
530円
★★★★☆
※表紙画像はハードカバー版、Amazonへのリンクは文庫版です。
少し古い本ですが、図書館から借りて読みました。
読んでいるだけで気恥ずかしくなるような本があります。人目を憚るような内容だからではなく、読むと照れてしまうような本。嶽本野ばらの本にはどれもそんなところがありますが、このエッセイは気恥ずかしさNo.1に違いありません。
幻想の少女性と言ったものは吉屋信子から現代のコバルト文庫に至る少女小説、あるいは少女漫画の中にまでたっぷり含まれていますが、嶽本野ばらの論じる“乙女”は少しどぎつくて、気恥ずかしくて、こてこてです。この本は現役の乙女たちよりも元少女やおじさんたちにオススメしたいかも。読んでその恥ずかしさに身悶えするのも一興です。乙女のハートを密かに隠し持つ人に。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント