カテゴリー「本の感想2007」の39件の記事

紅茶と本と神保町

20071220_01 神保町へ本を探しにうろうろ。
 古書を数冊、新刊を数冊買い込んで紅茶専門店TeaHouseTAKANOへ寄るのがいつものパターン。今日はダージリン・セカンドフラッシュのサングマを楽しんできました。後味の余韻が心地良いなぁ。

 大型書店三省堂の五階、科学書のフロアに行くたびに買おうか買うまいか悩む本が数冊。『ゾルンホーフェン化石図譜(1)Amazon』と『ゾルンホーフェン化石図譜(2)Amazon』の二冊がそれなのですが新たにもう一冊『熱河生物群化石図譜―羽毛恐竜の時代Amazon』というのを見つけてしまいました。(買いました。レビュー) うう。時間が経つに連れてシリーズが展開して敷居が高くなっていく。タイトルシリーズが似ている(けどたぶん関係ない)『バージェス頁岩 化石図譜Amazon』は発売当時に「こんなのもう二度と出ない」と思って飛びついたのですが。むむぅ。

 本ではありませんが、Amazonで面白そうな物を注文しておいたのでそのレポートも近日中にアップできるはず。

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『宇宙エレベーター こうして僕らは宇宙とつながる』アニリール・セルカン

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アニリール・セルカン
大和書房
2006.7.10
2100円

★★★☆☆

 おもしろかったのかおもしろくなかったのか。評価に困る本でした。

 タイトルを見て「軌道エレベータの本だ」と早合点したのですが、読んでみると軌道エレベータの話はほんのちょっぴり。文章はとても丁寧ですが、掴み所のない感じです。分類するならば科学エッセイになるはずなのですが、対象読者がよくわからない。

 しばらく読み進めてふと思いました。翻訳者は誰なんだろう、と。著者表記がカタカナですし、本文中にはトルコ人とあります。ところが本の奥付を見ても、後書きを見ても翻訳者名が出てきません。むむむ、とさらに読み進めるとどうやらこの著者は日本で研究中で日本語もばっちりなようです。
 経歴がすごいです。
 ドイツ生まれのトルコ人でドイツ、スイスで育ち、アメリカで建築を学び、数学の講師をし、建築学の修士を取り、東大で博士、JAXAで宇宙構造物の講師を、トルコ人初のNASA宇宙飛行士候補……と波瀾万丈。本の内容も経歴以上に幅広く、宇宙エレベータをはじめ宇宙論やらシュメールの石盤やら多彩です。

 その幅広さが災いしてか、本全体で纏まりが無くなってしまっているようで、自分は今なんの本を読んでいるのだろう、と迷子の気分に。

 追記。アニリール・セルカン氏は経歴詐称と捏造論文で問題となってしまいました。そうなった今、この本はどのように見えるでしょうか。

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『小説を書くための基礎メソッド』奈良裕明

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著:奈良裕明/監修:編集の学校
雷鳥社
2003.4.20
1680円

★☆☆☆☆

 今回は貶します。それもきつめに。

文体が統一されていない
 「だ、である」と「です、ます」が混在している。文章のハウツー本としてはあんまりではなかろうか。
説明図がいまひとつ
 例えば「第一日 2、分類」。横軸に「書評」「ノンフィクション」「日記」「手紙」「評論」「小説」etcを並べた文章の分類が示されている。一見二次元のグラフなのだが、実は一次元の(横軸だけの)グラフの単位を複数並べたもの。尺度は「態度」「書き方」「飾り」「欠かせないもの」なのだがこのグラフを見て納得する人がいるのだろうか、と思う。
 小説の構造を登場人物=柱、ストーリー=梁、文章=壁・床・天井、と家になぞらえているところまではいいが、その図が四角の中にバッテンという手抜きの上面図。ない方がマシ。
分類が不統一
 「第一日目 4、どう書こうか(構成・お話作り)」では典型パターンである起承転結を、起[A]、承[B]、転[C]、結[D]と分解してアルファベットを振り分類分けをしておきながら、
[E]ハリウッドアクション物語タイプ
[F]私小説タイプ
[G]ヌーヴォーロマンタイプ
と分類する。[E]~[G]と同列にするなら[A]~[D]はひとつに括って[Z]起承転結タイプ、とでもすべきではないのか。論理構造の部分と全体とを同列に並べたんじゃ分類にならない。

 上記はほんの一部の例です。
 構造的な解説を試みた部分がことごとくコケているように思えます。細かなハウツー解説の中に示される理由付けにおいても「なんか論理が怪しい。納得しがたい」というものが多いです。この本の最初の方で

“自分についた嘘は読者に伝わる”

と書いていますが、まったくその通り。書いている本人が納得していないように思えます。例えば文のリズムを掴むために著者はお手本の筆写を勧めます。その理由が

“手で書く感じつまり「表意文字」と、ワープロへ入力する際のローマ字つまり「表音文字」とは、明らかに持っているリズムが違うから”

と述べます。本当に著者はそんなことを信じているのでしょうか。理由付けが適当にすぎます。単に何か権威づけるために理由を示さねば、と思ってでっちあげた理由ではないでしょうか。筆写に教育効果があるのは事実です。幼稚園から大学まで教壇に立った教師は板書し、生徒はそれを写す。理由は不明ですし必要ありません。効果があるから続けられているだけ。

 こんな感じに読み進めるごとに次から次へと不満を覚えます。紹介されているハウツー――具体的なメソッドはどれも納得の行くものなのですが(すばる文学賞作家が実践しているハウツーだ。説得力のないわけがない)、理由付けや構造の解説を始めると途端に怪しくなるのです。

 演習問題が示される添削、ハコガキ、三題噺……etcも一通り試してみました。他のハウツー本で実は体験済みの事ばかりでしたし、かなりの時間を食われる演習ですが、どれも思考の整理と書くために必要な地道な作業を体験させてくれます。面倒ですし、お題自体も魅力に感じられないかもしれませんが、未体験の方は一度はこの種の演習に取り組むべきです。この本で感心できないのは理屈付けの部分で、実践課題に関しては良いメニューが揃っているように思います。(2007/12/13付記)

 不満点ばかりを並べ立てましたが、実はこの本、最後の方に他の本にはない素晴らしい点があります。ひとつは世阿弥の言葉の紹介。もうひとつは最後の課題。この二点だけで400ページ弱・1600円のこの本を読んだ価値はあったかも。
 ん~。でもやっぱりお勧めはしかねるかな。

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『琉球布紀行』澤地久枝

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澤地久枝
新潮文庫
740円
2004.3

★★★★☆

 雑誌『シンラ』に連載された沖縄の染め織りに関するドキュメンタリ。私が読んだのは文庫版ではなく単行本版ですがすでに入手が難しそうなので上記画像はAmazonの文庫版へのリンクとしてあります。
 文章があまりこなれているとは言えません。文を抜き出してみればどこもおかしくない、どころか読みやすい部類の文章だと思うのですが、記事中での時間軸が唐突に過去に飛んだり、話題の主体が誰なのかわからなくなったりする文章構成のまずさがあり混乱させられることもありました。
 でもこの本には力があります。沖縄の織り手たちの歴史と苦難、そこから生み出された布のすばらしさを訴えたいという思いがひしひしと伝わってくる本ではないかと思います。ぐいぐいと惹きつけられる魅力がありました。
 組み合わされる写真も素敵です。垂見健吾という沖縄で活躍する写真家の手によるものだそうで、沖縄の空気を、琉球の布の質感を伝えてきます。普通の本の印刷じゃなくてしっかりした印刷の写真集で見てみたくなります。

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『ローバー、火星を駆ける』スティーヴ・スクワイヤーズ

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僕らがスピリットとオポチュニティに託した夢
スティーブ・スクワイヤーズ著・桃井翠美子訳
早川書房
2007.9.20
2625円

★★★★☆

 面白かった。お勧めです。
 以前に読んで印象の良かった『火星からのメッセージ』と内容的にはかなり被りますが、画像中心であった『火星からのメッセージ』に対してこちらはローバープロジェクトの苦労話。『火星からのメッセージ』の著者の名前もこちらの『ローバー、火星を駆ける』の物語中に登場します。どちらも火星好き、惑星探査ファンには楽しめる内容です。

 こちらの『ローバー、火星を駆ける』はスピリットとオポチュニティ開発のトップに立った人の開発秘話。公募の火星探査計画への挑戦、幾度もの挫折、ようやく獲得した火星行きチケット。けれど難航するローバー開発。アポロの時のような国を挙げての大ミッションではありませんが、「はやぶさ」や「かぐや」、あるいは開発は成功したのに外国の探査衛星に持って行かれてしまいそうな月ペネトレーター計画の慎ましさに比べるととても華やかで湯水のようにお金を使っているような錯覚を覚えます。H-Ⅱロケットもあって衛星を開発する能力もある日本がなんでロシアの探査機に観測機材を運んで貰わなきゃならないんだろう……。
 火星の話でした。
 惑星探査なんてものはきっと合衆国政府主導の元、周到な準備の下にNASAが一丸となってプロジェクトを成功させたに違いない!なんて思っていたのですが、実際には火星に情熱を燃やす科学者がNASAの公募で、発案から打上までほんの数年で行っていたものと知って驚きました。しかもNASAの探査案募集もその時々の情勢に応じてころころと変わる気まぐれなもの。アメリカの宇宙開発も迷走状態のようです。
 開発の進行とともに次第に重くなるローバー、膨れあがる開発費、超過密スケジュール。プロジェクトを統括するのが学者であるせいか読んでいても「うわ。ダメそう」と思える進展振り。けれどもその学者気質が功を奏したのでしょう、ローバーの仕様を削ることなく最後まで踏ん張り抜きます。このあたりがバイタリティ溢れるアメリカの天文学者らしいところ。

 日本の宇宙開発関係者――はたぶんもう読んでいると思うので、予算を出す側のお役人に読んでもらいたい一冊。宇宙開発の話ではあるけれど専門用語も数式もない「プロジェクトX」みたいな話でもあるのでその手の開発ストーリー的なものがお好きな方にもお勧めです。

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『オタクで女の子な国のモノづくり』川口盛之助

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川口盛之助
講談社BIZ
2007.7.17
1575円

★★★☆☆

 タイトルに惹かれて手に取ってみた本。コミックやアニメについて論じた本かと思ったのですが、内容的にはビジネス書に近い……かな。
 日本では当たり前のモノが世界から見るととてもユニークで、日本の産業の未来は「オタク的」「女の子的」な性格を帯びたそのユニークさを生かす方向を目指すべきだ、と言う話。

 楽しく読めました。
 が、この本に書かれているようにオタク的なモノが本当に富を生むのか疑問です。日本人は過剰とも言えるほどサービス精神に富んだ商品を作る、とこの本では訴えていますが、そのサービス過剰な製品が私の目にはあまり魅力的に映らない……。
 色々と挙げられたオタクで女の子な製品作りの例にはなるほどと思うのですが「なんか違う気がする」という感触もありました。
 そうそう。近頃注目されている「萌え」そのものをビジネスの対象にしているような本ではないので誤解なく。一昔前なら「わびさび」で説明していた日本人気質を「萌え」「オタク」で語り直した工業製品論の本、、、だと思います。

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『知られざる日本の恐竜文化』金子隆一

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金子隆一
祥伝社新書
840円
2007.8.5

★★★★☆

 恐竜モノの本ならばこの人、金子隆一。
 ただしこの本は恐竜そのものの話はあまり登場しません。恐竜博、恐竜マニア、怪獣映画etc……。恐竜の周辺に集う人々の話です。あまりにハードルの高い“恐竜オタク”の定義に驚かされ、現役の恐竜学者たちのオタク(この場合は世間一般で言うところの)っぷりにも驚かされます。儲からない恐竜ビジネス。次々と飛び出してくる恐竜関係者への辛辣な言葉。恐竜が好きで好きでたまらないあまりにいい加減なものが赦せないと言う感じ。
 読んでいてとても楽しい。
 著者のイチオシらしい恐竜イラストレータの持ち上げっぷりには少しばかり「やりすぎでは?」な感じも。

 この本のあとがきには

 実のところ、筆者はすでに、「恐竜」という端渓島の自然分類群が存在したという系統仮説そのものをほぼ否定している。つまり、恐竜などという生き物は存在せず、あれは中生代末に絶滅した、地上に降りた鳥の一部であると考えるに至っている。事実、他でもない分岐分類法の厳密かつ適正な適用により、オヴィラプトルはイベロメソルニス類から派生した地上性の鳥であるという分析結果が、アメリカ、中国、ポーランド、日本などの研究者による複数のグループから近年提示――(後略)

という一節があります。最新の研究結果の反映らしい引用部分は科学解説書や科学雑誌程度の情報源しか持たない私のようなヌルい恐竜・化石好きには現段階では参考にできる資料が見つかりません。(web上の資料も英語力の乏しさから良い資料に行き着けない)
 うーん。オヴィラプトルってそんなに古い恐竜じゃないよなぁ……。
 鳥→恐竜だとすると最古の恐竜と言われるエオラプトルよりさらにイベロメソルニスが古くなくちゃいけない気がするんだけどイベロメソルニスって、ええと、白亜紀初期みたいだけど。エオラプトルは三畳紀……だよね。
 そう言えば金子隆一は『新恐竜伝説』でも鳥と恐竜の関係について語っていたっけ。読み返してみようと思ったら埋没書籍の山の中でした。あらら。
 最近ニュースになっていたティランノサウルスとニワトリの話とかも関係あるのかな?(9/17 16:00改稿)

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『火星からのメッセージ』ジム・ベル

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ジム・ベル著 沢田京子訳
ランダムハウス講談社
2007.5.23
4988円

★★★★☆

 でっかいです。重いです。
 一辺が三〇センチほどの正方形、厚みが二センチ弱。五千円もする本なのでレジに持っていくのに少しばかり躊躇しましたが買って良かった。

 この本は火星ローバーのスピリットとオポチュニティのパノラマカメラ開発を担当した技術者の手による本です。写真趣味があり、天文写真に魅せられてNASAの技術者になった人が著者であるだけに選りすぐりの写真が並びます。
 と言ってもこの本は火星ローバーからの観測写真ばかりではなく、解説文にもかなりの紙幅が割かれています。翻訳は微妙にこなれていないし、元々の文章も技術者上がりの著者ですし、「家族・少年の夢・夢の実現」みたいないかにもアメリカの読み物らしい調子も鼻につきはしますが、火星ローバーからのニュースに胸を躍らせてNASAのサイトの画像を眺めたりしていた人ならば楽しめるはず。

 「世界初。火星のパノラマ写真集」なんて売り文句がつけられています。が、比較的単調な、広がりのある景色をパノラマしているカットが多いので視覚的にはパノラマ~感はあまり強くありません。私たちにとって馴染みのある人工物――建物や車やコイン――との対比がないのでスケール感がわからなくなってしまうためでしょうか。
 そう言えば以前読んだ砂漠写真の写真集で著者が「広さを表現しようと砂漠に超広角レンズを持っていっても広く感じられる写真が撮れない」旨を書いていました。写真から実感を得るのって難しいことなのかもしれません。

 ローバーの撮影データは基本的に開示されているのでこの本で紹介されている画像(のたぶんほとんど)はNASAのサイトにアクセスすれば閲覧可能です。高い本を買うのはちょっと……と言う方はNASA JPL Mars Exploration Rover Missionへどうぞ。赤青メガネを使うステレオカメラ画像なんかもあって楽しいですよ。

 ふと思ったのですが、ローバーの撮影したデータを元に国立科学博物館のシアター360で火星の風景体験番組でも作ると楽しいかも。荒涼とした荒れ地ばかりだから見学者が退屈しちゃうかな?

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『ロケットガール4 魔法使いとランデヴー』野尻抱介

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野尻抱介
富士見ファンタジア文庫
2007.08.25
609円
★★★★☆

 楽しみにしていたロケットガールシリーズの新刊。今回は短編集でした。

 小惑星イトカワからのサンプルリターンを目指した探査機「はやぶさ」。ニュースにもなったので記憶に残っている人もいるかもしれません。その小惑星探査機をモデルにしたお話が今回のメインのようです。リアクションホイールの故障、燃料漏れ、バッテリートラブル、サンプル採集失敗(の可能性アリ)と満身創痍で、予定を三年も延ばしながらも地球へと帰還中のこの小惑星探査機は番組が存続していれば確実にプロジェクトXに取り上げられたであろう感動的なエピソードが満載です。
 今回「はやぶさ」は「はちどり」と名を変えてロケットガールに登場。しかもロケットガールズの活躍にしっくりくるエピソードとなって。テザーや凧と言った最近ではあまり注目されなくなった技術も登場してちょっと懐かしい感じも。面白かったです。「え、いいの?」と思うようなサービスシーン?もあったりしてシリーズの先行きが気になるかな。

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『環境問題のウソ』池田清彦

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池田清彦
ちくまプリマー新書
2006.2.10
798円

★★★☆☆

 面白かったです。
 池田清彦は二十年位前かな? 構造主義生物学というものを提唱していた人ですが、この構造主義生物学というのは最近ではあまり聞かなくなりました。コンピュータソフト開発の世界でも同じ頃に構造化プログラミングというのが流行始め、それが発展して現在のオブジェクト指向プログラミングになり、すっかり定着したようです。言語学でもソシュールの構造主義言語学は最近ではあまり人気がないようですね。生物学は構造化の果てにオブジェクト指向化されたりはしていないのでしょうか。
 この本はタイトル通り、環境問題についての批判本です。
 温暖化、ダイオキシン、外来種生物問題。扇動的なコピーをつけるなら「小気味よく時代を切る!」とでもなるのでしょうが、データを吟味する科学の視点の明瞭さ、説得力に比べると政治批判の成分は偏見だけの批判が先に立ち、ただの悪口の羅列になってしまっています。
 それでも温暖化説やダイオキシン問題への批判は読むに値する真っ当な内容です。といっても『これからの環境論―つくられた危機を超えて』(渡辺正)『地球温暖化―埋まってきたジグソーパズル』(伊藤公紀)を読んだ人にはあまり新味はないかも。二酸化炭素排出のせいで温暖化してるって言うけどデータが合わないよ、という指摘を多面的に行います。
 外来種生物に関しても同様……と言いたいのですが、外来種に関しては著者の昆虫採集趣味を正当化するためのやや強引な理論誘導になってしまっているかな。

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