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シベリウス ヴァイオリン協奏曲 ヒラリー・ハーン

Schoenberg and Sibelius Violin Concertos Hilary Hahnシベリウス&シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲リンクはAmazonへ
Hilary Hahn & Esa-Pekka Salonen & Swedish Radio Symphony Orchestra
Deutsche Grammophon

★★★★☆

 輸入盤を発売日にTowerRecordで買ってきました。1890円。新譜なのに安いなぁ。
 ヒラリー・ハーンの待望のシベリウス、ということになるのでしょうが輸入盤のパッケージはどちらかというとシェーンベルクが主役っぽいです。
 シェーンベルクは十二音技法という作曲技法の作曲家で、いかにも現代音楽っぽい音が特徴かな。明確な、口ずさめるメロディが見つけにくい不条理な感じ。
 聴きやすくない部類の曲といわれているようですし、実際この曲の録音はイマイチなものが多いかも。
 でも、このハーンとサロネンの録音は冴え冴えとして綺麗です。美しいです。聴きづらいということもないと、私は思います。

 叙事でも叙情でもなく、旋律が口ずさめるわけでもないのですが、この曲はどこかバッハの器楽曲――無伴奏ヴァイオリン曲、チェロ組曲と――と共通する面があるような。ええと、楽器そのものの音色が引き立って、音楽自体が純粋にキレイでココチヨイ感じ。十二音自体がカノンとよく似た技法だから共通点を感じるのかな。ともかく、会心の録音かと思います。(2008.3.2追記)

 この曲のカップリングならベルクの協奏曲が良かったな。

 そしてシベリウス。
 ハーンのシベリウスはyoutubeで出所の怪しい(テレビ放送の録画?)映像が見られたりして「もっといい音で、CDで聴きたい。DVD出してくれれば買うのに」と期待していた人も多いかと思います。
 でも、ちょっと予想していたのと違いました。
 カチンコチンに寒い空気の中の鮮烈なヴァイオリンの音、を想像していたのですが、きっちりかっちりしているけれどどこか柔らかい。オケの音も重めの雪って感じ。

 クラシック雑誌評やネット評がどうなるのか、楽しみな感じです。

 2008.3.28追記
 やはりというか案の定というか、あちこちのネット評を見るとシェーンベルク激賞、シベリウスいまいち、の評が多いようです。もっともシベリウスもCDの発売後に行われたハーンの公演を聴きに行った人たちにはとても高く評価されているみたい。これがシェーンベルクの公演であったらどうだったのかな。

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