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『姫百合たちの放課後』森奈津子

姫百合たちの放課後 姫百合たちの放課後
森奈津子
ハヤカワ文庫
735円
2008.8.25

★★★★☆

 面白かった。でも、さすがに先日の『先輩と私』に続けて読むと濃厚すぎるかもしれません。帯には「少女たちの可笑しくも甘酸っぱい青春を描く9つの物語」とありますが、甘酸っぱい成分よりも“可笑しくも”が多量に含まれています。少女をデコラティブにこってりと描く雰囲気は嶽本野ばらと少しだけ似たところがあるかな。リアルさよりも面白可笑しく。時にはばかばかしく。自慰道ってなんじゃそりゃ~、と突っ込みを入れながら読むのが正しそう。表紙の、扉絵のすっきりとシンプルな可愛らしさとはギャップがあるので表紙買いした人は仰天しそう。官能小説、だといまひとつしっくりこないかな。同性愛要素の多めな性愛小説集です。
 ハヤカワ文庫JAですがSF成分はナシ。あ、一篇だけ宇宙人モノがありました。
 2004年に刊行されたハードカバー版に短編ひとつを加えて文庫化された物です。増えているのは私小説風の一篇。

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