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『連続殺人の心理』コリン・ウィルソン

連続殺人の心理〈上〉〈下〉
コリン・ウィルソン、ドナルド・シーマン著 中村保男訳
河出文庫
1993.4.5

 1993年の本なので今となっては古いかもしれませんが、図書館から借りて読んでみました。

 案の定中身の雰囲気も古かった……。
 とはいえ、最近レンタルショップに置かれるようになった『クリミナル・マインド』などはまさしくこの『連続殺人の心理』の内容そのままで、十五年が過ぎていても内容自体は古くなっていないのかもしれません。

 この本では連続殺人を比較的新しい物として捉え、最初に時代ごとの犯罪の移り変わりを示します。でもこの犯罪史にはまっさきに「嘘だぁ」と言いたくなります。

  • 十八世紀……貧困により命を繋ぐための犯罪
  • 十九世紀中頃まで……中産階級の家庭での家族殺人
  • 十九世紀末……性犯罪
  • 二十世紀半ば……自尊欲求

 納得できない気がしませんか。性犯罪者なんていつの時代にもいて、殺人鬼も兼ねていたような連中もやはりいつの時代にもいたような気がしてしまいます。山賊の話なんて時代と地域を問わず犯し、殺し、奪うとワンパターンではなかったでしょうか。人を食う“山ん婆”系の話も世界共通ですよね。猿やネズミにも同類を殺し回る専門の個体がごく稀に見られるという話もどこか(眉唾なソースで)読んだ気がします。

 連続殺人犯の特徴の列挙、ポルノと犯罪の関係、殺人犯の細かい分類、対抗する警察側のプロファイリングの紹介、連続殺人の事例紹介と続いて上巻は終わります。
 事件紹介はさすがに鼻についてきたので下巻はどうしようかな。

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