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『青年のための読書クラブ 1』タカハシマコ

青年のための読書クラブ 1
桜庭一樹原作 タカハシマコ作画
ソフトバンククリエイティヴ Flex Comix
2009.1.20
588円

★★★★☆

 桜庭一樹の原作小説『青年のための読書クラブ』のマンガ化……であるらしいのですが、原作の方はまだ読んでおりません。(読みました。▶感想記事)タカハシマコの『乙女ケーキ』(▶感想記事)では逆に桜庭一樹が帯に推薦文を書いていたし、作者同士仲良しだったりするのでしょうか。

 いつもの通りタカハシマコの漫画らしく毒のような何かが効いている感じです。でも『(ニコ)』『エオマイア』、『乙女ケーキ』でのタカハシマコの毒とこのコミック版『青年のための読書クラブ』の毒は似て非なる印象。原作のあるものなのでタカハシマコ固有の色とは違うのは当然かもしれません。それが桜庭一樹色なのかな。
 感想はといえば「絵柄は可愛いのに微妙に怖い。そしてシュール」。
 アレ? いつものタカハシマコじゃないか。
 舞台は1969年だったり、1989年だったりと微妙に古い昭和。伝統あるヘンテコな文化のある女子校は戯画化された『マリみて』のようでもあり、『少女革命ウテナ』の舞台となった学園のようでもあり。そこで暗躍する読書クラブ。“その他大勢”の女の子たちの不気味さ。
 当ブログで紹介することの多い百合ジャンルかと聞かれると「違うかも……」と自信なくもごもご答えることになりそうな、でも百合漫画の含むエッセンスを色濃く持っている気のする連作短編集です。
 掲載誌がわからなくて調べてみたらYahoo!コミックで連載されている模様。

 続刊も予定されているようで楽しみ。

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