『シーラカンス』藪本美孝
シーラカンス―ブラジルの魚類化石と大陸移動の証人たち
藪本美孝
東海大学出版会
1680円
2008.11.20
★★★☆☆
タイトル、いえサブタイトル通りの内容の本でした。A4、80ページ、フルカラーで解説と生体復元イラスト、化石標本の写真が載せられたブラジル魚類化石の図鑑です。紙質は薄めでソフトカバー。『××化石図譜』系と似た体裁です。
知らない化石種ばかりでした。魚類化石ファンには楽しそうですが、一般向けではないと思います。現代の魚類にも明るくない私には復元イラストや解説を見ても化石種の面白い点がピンと来ず、この本の想定読者ではないのだろうな、という印象でした。タイトルは『シーラカンス』ですが、サブタイトルの方が内容全体を正しく表している印象。魚類化石マニア、あるいは研究者向けの本ではないかと思います。
17ページのハドロネクトールという魚のイラストなどは“ユルキャラ”っぽく思えました。全般にこの本のカラーイラストはお目々がつぶらで可愛いタッチ。
対象読者は範囲がかなり狭そうなので★は少なめですが、魚類化石ファンには★五つで良さそうな気もします。
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