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『耽美なわしら 1』森奈津子

『耽美なわしら 1』
森奈津子
ハヤカワ文庫JA
2009.2.25
798円


★★★★☆

 電車の中で読んではいけません。

 思わず吹きだしてしまうから。吹きださずともにやにやするのを止められずに変な顔になってしまうことでしょう。

 森奈津子の同性愛的ギャグ小説の文庫化です。

 初出は1995年から1996年。百合ブームを引き起こした『マリ見て』が1998年からですからそれ以前に書かれた話であるわけです。にも関わらず、この内容。あとがきに「時代が愛原ちさと(作中の百合作家)に追いついた」と冗談交じりに書かれていますがまさにその通り。
 レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、ノンセクシャルとあらん限りのセクシャリティを総動員したコメディ。

 セクシャリティの“お約束”を森奈津子的に駆使していつものように笑わせられつつ、「セクシャリティってなんだろう」と考えずにはいられないはず。

 続いて二巻に取りかかる予定。

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