『ゾルンホーフェン化石図譜[Ⅰ]』K.A.フリックヒンガー
ゾルンホーフェン化石図譜〈1〉植物・無脊椎動物ほか
K.A.フリックヒンガー著 小畠郁生、舟木嘉浩、舟木秋子訳
朝倉書店
14700円
2007.5.20
★★★★☆
掲載されていた化石の状態・ラインナップはすごかったけどあとちょっとと思うところもありました。
まず写真。
点数が多くて見応えたっぷりなのですが一ページに四~六枚も掲載されていることがあって個々の化石の細部が気になってもよくわからずもどかしい気持ちに。フルカラーできれいですが、きれいなだけに「あとちょっと」という気持ちになります。贅沢ですね。高解像度のデジタルで出版されれば……なんて思ったり。
文章。
これは『バージェス~』以外の『××化石図譜』と題された物共通で訳が少々ぎこちないです。とはいえ写真に添えられる短い説明が中心なので、さほど気にはならないかも。
この本の目玉は恐らくトンボと甲殻類。奇跡のようなクリーニングが施された立体のバッタ化石もすごい。
商業的な石版採掘に伴って化石が産出している、という経緯を読んでなるほどと感心したりもしました。石版材料として丁寧に石材を切り出していたからこその化石の名産地ゾルンホーフェンだったのか……と。
続編の『ゾルンホーフェン化石図譜〈2〉』の感想も書きました。
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