『ゾルンホーフェン化石図譜〈2〉』
ゾルンホーフェン化石図譜〈2〉脊椎動物・生痕化石ほか
K.A.フリックヒンガー著 小畠郁生監訳
朝倉書店
2007.7.10
12600円
★★★★☆
Ⅰ巻に続いて見応えがありました。
目次を引用してみます。
- 地質的特徴・化石化作用・クリーニング
- 脊椎動物
- 魚類
- 軟骨魚類
- 軟質魚類
- 全骨魚類
- 真骨魚類
- 総鰭類
- 爬虫類
- カメ類
- 魚竜類
- 長頚竜類
- トカゲ類
- ムカシトカゲ類
- ワニ類
- 恐竜類
- 翼竜類
- 鳥類
- 魚類
- 歩行跡と痕跡/プロブレマティカ
こんな感じですが、恐竜やトカゲ、長頚竜はほんのちょっとで魚、カメ、翼竜の紹介が多かったです。紹介されている標本はどれもすばらしく綺麗で鮮明なものばかり。程度の良い化石をこれだけ連発できるのはさすがにゾルンホーフェンという感じです。
気に入ったのは生痕化石。跡を残した主とともに化石になっている標本が取り上げられていて「よくこんなの残ったな」と思う物ばかり。
軟骨魚も面白かったのですが、これは現生の近縁種の姿をネットで調べつつ対比するとどんな生き物であるのか実感が湧きやすかったです。ギンザメとかカスザメとか名前だけで姿を思い浮かべられる人はそう多くないと思うのでオススメ。
最後の「プロブレマティカ」というのは正体不明の問題化石のことだそうです。確かに何が写っているのかさっぱりな感じの物ばかり。
文章は所々意味が汲み取りにくかったりしてビミョウ感漂ってしまうこともあって少し残念。たくさんの本を出している監訳者がついていて、一万円以上する本なのだからもう少しがんばってほしかった。
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