えでぃっと!―ライトノベルの本当の作り方?!
箕崎准
一迅社文庫
2009.9.19
670円
★★☆☆☆
作家業界ネタらしいというのに惹かれて、巻末公募情報の確認も兼ねて買ってみました。9/20発売。一迅社文庫大賞締切10日前ですが。
ライトノベルらしいライトノベルでした。高校生ばかりの登場人物、ハーレム状態、ちょっと良い話。そしてライトノベル業界ネタ。ラノベ読書量があまり多くない私には拾いきれなかったのですが、有名ライトノベル作家をモデルにしたと思われる(恐らく詳しい人には明々白々な)作家が幾人か登場します。
主人公は高校生ライトノベル作家。一迅社文庫大賞に輝いたという設定です。同年代の編集者に幼なじみにちびキャラの神様に、とライトノベル的な要素が並び、ラブコメを展開します。主人公、フラグ立てまくり。
ラノベ業界ネタ部分、興味深く読めました。主人公以外のラノベ作家たちがいまいち冴えない感じでおっさん臭かったのがラノベしきれていなかったかも。どうせならラノベ業界関係者キャラは全員美少年・美少女に変換してしまっても良かったんじゃ、とも思いました。
好きこのんでライトノベルを手にとっておいてなんですが、萌え記号で構成されたお話は私の好みからは外れていたようです。神様とかちびキャラとか萌え要素は私も嫌いじゃない、というより好きな方なのですが、文章でぐいぐい引き込んで設定のあざとさを気にかからなくしてくれるパワーが足りない感じで「ラノベパッケとしてしっかりできてます」という印象。Wikipediaを見てみると著者はゲームシナリオライターの経歴があると書かれていたのですが、何となく納得。
評価★数は私が対象読者から外れていたっぽいということもあってちと不公平かも。