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『物語 バルト三国の歴史』志摩園子

物語 バルト三国の歴史―エストニア・ラトヴィア・リトアニア
志摩園子
中公新書
2004.7
861円

★★★☆☆

 バルト三国の歴史についてまとめた一般向けの本です。類書はずっと専門的な内容のものが多いようでこれが数少ない入門書になりそうです。タイトルに「物語」とついてはいますがエストニア・ラトヴィア・リトアニアの歴史を淡々と綴った感じで物語として読むのはちょっとつらかったかも。
 これらの三国がそれぞれ国家としての意識を持ったのがロシア革命から大戦間にかけての時期で、十字軍の侵入を受けてヒンドゥ的な土着信仰からキリスト教化され、ドイツとロシア、ポーランド、対岸の大国スウェーデンに振り回された混沌とした歴史はすっきりと整理しがたい感じです。バルト三国という括りで見ようとするとたぶんこのあたりはどうにもならないのでしょう。「すごくややこしい地域」というのがわかっただけで収穫だったかも。
 この中公新書の「物語」シリーズは他にもいくつか出ているようで読んでみたくなりました。

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