『乙女座・スピカ・真珠星―タカハシマコ短編集』タカハシマコ
乙女座・スピカ・真珠星―タカハシマコ短編集
タカハシマコ
マーガレットコミックス
2009.11.25
420円
★★★★☆
やっぱりタカハシマコは面白い。
11月末に発売されていたのに気づきませんでした。マーガレットコミックスの棚はあまりチェックしてなかった……。
今日から春介とつきあってるのは祐一郎よ
『乙女座・スピカ・真珠星』収録
「バームクーヘン・レコード」より
最初の短編でいきなりこれでBLかと思いきや真っ向甘酸っぱい恋愛ストーリー。劇的な大恋愛って感じではないかな。収録されているどの話も純正少女漫画風。タカハシマコの絵柄は『マーガレット』誌にぴったりという印象なのですが、ふわふわと柔らかいだけでなくトゲというか、女の子とんがった部分が潜んでいてこの作者の他作品同様、ファンにはツボなはず。私はとても気に入りました。百合方面でタカハシマコを知った人にも楽しめると思います。
一話目「バームクーヘン・レコード」はタイムカプセルを発端に記憶をテーマにした話。老人を話に組み込むのがうまい。
二話目「アンテナ階段」はブログとケータイ小説を通じてのちょっとややこしい話。
三話目「ビニールハウス・ビニール傘」は二話目の脇役の子をヒロインした話。ああ、ひみつダイアリー。どうして人は後で思い出すとジタバタしたくなるようなものを残してしまうのでしょう。
四話目「海猫のスープ」はおでぶであった幼馴染に片思いしているヒロインの話。
最後の「乙女座・スピカ・真珠星」は表題作ですが一番コンパクト。天文好きヒロインにいきなり告白してきた男の子がいて……という。
最近少し流行っている?草食男子という言葉があるようなのですが、タカハシマコの漫画に出てくる男子はそれっぽいかも。天真爛漫っぽくてプレーンでBLだとウケにまわりそうな……ってなんか変な例えですが。
お気に入りの一冊になりそうです。
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