Mac mini その4・小説書き環境
じりじりと進めているMac miniでの編集環境整備。
- テキストエディタ
テキストエディタがなければ私の創作環境は整わない、というわけでCotEditorやiText Expressを使ってみました。一番気に入ったのがiText Expressです。
iTextファミリーやLightwayTextは
「Writer's Workshop(作家のための作業環境)」をコンセプトに
とのことで直球どストライク。縦書き表示も含めて動作も軽くなかなか良い具合です。
青空文庫のタグ、読み込みだけでなく書き出しもできるとすてきなのに。
もうひとつ。Mac環境では定番のJedit Xも試してみました。縦書可で、正規表現によってwz形式や青空文庫形式の見出しによる階層構造見出しが設定できるMac環境での秀丸やwz editorに匹敵する高機能エディタです。階層構造見出しが扱えるということで決定版か!とも思ったのですが、縦書時の入力・編集レスポンスが悪くなってしまうという惜しい部分がありました。
けっきょくMac環境でのテキスト入力環境は落ち着かないままです。(2013.4.13)
- EPWING辞書検索ツール
MacはSpotLight(デスクトップ検索)から標準装備の国語辞典を利用できるのですがEPWING辞書の面倒まではみてくれません。探してみたところlogophileというとコトノコの二つを見つけました。logophileはEBZIP圧縮した辞書データを扱えずEPWING版Wikipediaのような大型辞書を扱うのは厳しそう。コトノコはver.1系では機能が不十分な印象でver.2系は検索結果に漏れがあるようで未完成感が強いです。うーん。辞書環境はWindowsのEBWinやZaurusのZtenvに及ばない模様。困ったな。
2010年10月追記:EBMacが開発されていた。決定版。
- ファイル同期
Unix系OSということでrsyncコマンドが使えます。コマンドラインから作業するのはちょっと億劫、ということで探してみたrsyncフロントエンド。ありました。arRsync。アイコンが海賊マークっぼくて少し不安でしたが問題なくLAN越しのフォルダ同期ができ、VAIO type Pとも連携がとれるように。う〜ん。でもWindowsとのフォルダ共有(samba)は確実性低め。要再考。
↑これはMacでファイルシステムをマウントするとGUI上はいつも同じ名前ですが、/Volumes/****というマウントポイントの名前がころころ変わってしまうため、rsyncで同期するたびに/Volumes/****のパス名を確認し、修正しないといけない。
Unicode(UTF-8)テキストファイルに関してはWindows上でもMacでも使えるので問題なし、と思ったのですが同期させたテキストファイルの一部がMacでは開けないケースがありました。iText Expressで開く際にUTF-8を指定してやれば問題ないのですが……なぜだろう。改行コードCR+LFとLFの違いで引っかかってるのかBOMの有無が関係するのか。LinuxもWinもMacもCR、CR+LF、LFのどの改行コードでも読んでくれるようにしてくれればいいのに。
しばらく使っていて気づいたのですが、MacとWindowsではダッシュ「—」のコードに非互換部分が残っていて悩ましいです。小説だと割と使う記号なのですが。
また、OS X 10.6.3にアップデートしたところSambaでマウントしたWindowsマシンのフォルダとの同期ができなくなってしまいました。これはかなり致命的。NASでも導入してNTFSやWindows用の通信プロトコルを排除しないと結局Macでは不便ということになりそう。
- かな漢字変換
ATOK for Macを買おうかと思ったのですが、Mac版は2010年3月末ではまだ2009バージョンが最新。ATOK2010 for Macが出たら買ってみるつもり。ことえりでもあまり不自由はしていないのですが。
ことえりは変換候補の表示でATOKっぽく国語辞典と連携しているのがイイ。漢字を探すのは部首別索引で漢字字典的に引けますが、難読漢字の捜索にはATOKの文字パレット機能と比べるとイマイチ。変換時のレスポンスがちょっとかなり鈍い気がします。SSDのVAIO type P+ATOK2008より変換で待たされます。CPUはずうっとパワフルなのに……。これは近々HDD→SSD化の予感。
デスクトップPCでは一太郎の校正機能が使いたかったのですが一太郎 for Macはなかったのでした。あらら。漢字TALKの頃は一太郎のMac版、ありませんでしたっけ。Just Right!だけでも良かったのだけれどこちらもWindows用のみ。むぅ。
ATOK2010使い始めました。レビューあります。- キーボード
その3の記事で感想を書いたApple純正のBluetoothキーボードですが、やはり今ひとつ馴染めません。Wirelessであるのはとても気に入ったのですがキーの感触が好みに合わず。FilcoのMajestouch Wirelessはもうどこも品切れ。キーボードも当面の課題にしておこう。
- マウス
マウス、と書きましたが私はトラックボール派。キーボードのWirelessが気に入ったのでトラックボールもWirelessに、と思ったら選択肢がロジクールTM-400くらいしかありません。しばらくはMarble Mouseで粘ろう。Logicoolの純正ドライバはなぜかドラッグロックがかけられずスクロール系の機能も使い勝手がイマイチでMac OS X標準の拡張機能なしで使ってます。KeyRemap4MacBookなんて良さそうなカスタマイズツールもあるのですがもう少しMac環境に慣れるまで様子見。
- Scansnap
小説創作用資料整備に力を発揮してくれるScansnap。
少し前にMacで使える環境を整えたのですがドライバ(ScansnapManager)がMac OS X 10.6に対応しておらず、ファイル保存時に外部アプリ呼び出しができない状態でした。が、23日にS510以前用のOSX10.6対応ドライバが出ておりました。旧型機器なのに新ドライバを出してもらえるってなんてありがたいんだろう。アイコンがS510M?S1500M?っぽい白いボディになっておりました。
バッチでコントラストやレベル調整、モノクロ化のできる画像レタッチソフト、さっさと探してこなくては。黄ばんだ本の処理にはレタッチ機能必須なのです。wineでWindowsで使っていたレタッチツール「藤resizer」も動かしてみたのですが、DnDができないという致命的な問題がありました。2010.5.10追記:
藤Wisteriaにはコマンドライン起動でオプションが指定できると作者に教えていただき、X11のターミナルから“wine wisteriaのパス iniファイルのパス 画像のパス”とずらずらと並べて起動してやるとうまくいきました。画像のパスはワイルドカードで複数のファイルを引き渡せます。wineはMikuinstaller付属のもの。wineにパスを通してやる必要があります。ただしwineはエミュレート環境なので処理速度は低めでした。また、OSXネイティブのアプリではGraphic Converterというツールがバッチ処理を得意としていてScansnapユーザ向きだったもののバッチ処理にはバグが残っているようで動作が気まぐれです。シェアウェア。
入力環境が整ってきたので小説もMacで書き始めましたが、これといって問題はないようです。未整備なのは、
- 組版・印刷環境(ワープロソフト)
- EPWING辞書ツール
- 校正(誤字検出ツール)
資料整理の一部(バッチ画像処理ツール)
程度でしょうか。
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