『植物化石 5億年の記憶』
植物化石――5億年の記憶
INAX出版
2010.3.15
1575円
★★★★☆
写真の印象的な本です。
20センチ四方の正方形でフルカラー。巻頭12ページはつるつるした質感の印刷でフィルムっぽくて発色がとても鮮やか。文章は少なめで素晴らしく綺麗な植物化石の写真が並びます。文章はどちらかというと一般向け。マニア向けではなく、子供向けでもないです。古生物に多少の関心を持つ大人をターゲットにしている本だと思います。巻頭の素晴らしい写真でぐっと引きつけてくれ、古生代のシダ植物から新生代第三紀の広葉樹までを時系列準に紹介していきます。巻末には古植物学者・三木茂の業績もまとめられていました。総ページ数は……70ページくらいかな? 植物の進化史をたどるのはくどくなりすぎない程度の駆け足で、マイナーなジャンルをセンスの良いビジュアルで魅せてくれています。書店で手に取ってみると写真の良さに感嘆しちゃうはず。撮影は佐治康生という方。検索してみたところ、とても印象的な写真を撮る方でした。
東京では2010年の6/30〜8/21、大阪では9/4〜11/18、この本の内容に対応する「植物化石―5億年の記憶」展というのが開催されているそうです。本に載っていた化石の実物が見られるみたい。
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