« 『植物化石 5億年の記憶』 | トップページ | 『エナ』磯本つよし »

『つぼみ』vol.7

つぼみ VOL.7
芳文社まんがタイムKRコミックス GLシリーズ
2010.8.11
1200円

★★★★☆

 帯の「少女+素足=めくれろスカート」って小学生男子ちっく。今号は値段も高めに設定されてカラー冊子のおまけ付き。

 掲載作個別に感想いきます。


しまいずむ その11・12 吉富昭仁

 すっかりヘンタイ漫画。遥&芳子の年長組はお笑いというか、ドリフ風味の味付けがされていて不思議な感じです。そういえば同作者の「BLUEDROP」も昭和の空気で染め上げられていましたっけ。


ロンリーウルフ・ロンリーシープ 第1話 水谷フーカ

 同姓同名の二人が同じ怪我をして同じ病院で鉢合わせ。ガテンキャラとフェミニンキャラで設定的には二十代半ばっぽいのですが、中学生くらいのてれてれ感。ガテンちゃんはバイク乗り設定だったりして『つぼみ』はまたもやメカ度アップの予感。裾バルーンワンピのフェミニンちゃんとワークブーツのガテンちゃんとのギャップがすごい。シリーズ物らしいのでフェミニンちゃんの正体や二人のギャップがこれから描かれていくのかな。


めとらば 前編 かずといずみ

 作家物。上り調子の女流作家は大忙し。そこで「お嫁さん」を派遣してくれるというサービスを頼んだところ――。きっとこれは作者・かずといずみの夢のサービス。絶好調の作家先生は派遣「お嫁さん」である小桃に頼り切り。後編は波乱の予感? かずといずみ節たっぷり。


レンアイマンガ 第2話 コダマナオコ

 黒井先生みたいな人がいたら美容院に放り込んで改造したくなりそう。主人公の編集・ハルカはすごく仕事できそうです。コワイです。きっと作者の周囲にもこういう編集さんが……。


タンデムLOVER #3 カサハラテツロー

 今回は海モノ。タンデマインパイロットたちが体操をしているシーンを見て太平洋戦争の頃の操練風景をイメージしたのかななんて思ったのでした。ザマス眼鏡のいかにもな教官。どこかノスタルジックなメカ。もっとロボが活躍しても、と思いましたが百合漫画誌でした。雑誌的にはメカ好き層も多そうな気がするのでさらにメカメカしくてもいいような気はするのですが。


なかよしにっき かがみふみを

 やきもきしてしまうような名前ネタ。てれてれ。


Green Episode:2 大朋めがね

 今回好きな感じのサイドストーリー展開。意地悪で打算で下心があって、でも想いは濁りなく、ってのはすごく好み。なんだけどキャラクタの印象が混乱したのが惜しい。


ニックネームアパート 三谷知子

 これはうまい。お話の流れづくりがすごくうまい。違和感や引っかかりが全然ない。なのにぐぐっても作者の情報が出て来ない不思議。有名な人の別ペンネームなのかな。


わんらぶ わんこその2! 杉浦次郎

 わはー。うちの犬もごろごろしてる人を布団にして、べーろべーろ顔中鼻の穴から口の中まで丹念に舐めて涎だらけにしてくれたっけ。これは正統派犬漫画。


ロンサム・エコー 中編 きぎたつみ

 ぉぉぉ。前編はなぞだらけでしたが今回はなぞのうちのかなりの部分が見えてきた気がする。後編が楽しみ。


エンドレスルーム vol.2 藤が丘ユミチ

 前回の日焼けエピはあまり好みでなかったのですが、今回は割と好きな話。落とせない汚れはないというスーパースイーパー客室係。人を殺してお金を奪って逃げてきた、と称するお客とのお話。


ガールズライド #3 磯本つよし

 今回は海イベント。そして脇キャラですが'86年型GSX-R750Rというちょーナイスなマシンも登場。ホイール、ブレーキ周り、ラウンドラジエター、リヤサス、デュプレックスの排気系、リヤサス、エアクリーナーにライトカバーにチタンっぽいクランクケースカバーとカスタムフルセット。昔のランクルといいこの人の選ぶメカは素敵だな。


ダーリン・ダーリン 後編 縞野やえ

 前回の終わり方がなんとなくドロドロの破綻コースっぽくて「どーするんだこれ」と思っていたのですがうまく収まったようで良かった良かった。


わたしの花 由多ちゆ

 この作者も情報少ないなー。「そばにいる」ことをテーマにしたワンシーン。雰囲気ありました。


プライベートレッスン #4 ナヲコ

 今回もたまごは困ったちゃん。はね先輩ととり姉の関係を知るたまご。長編体制に確定のようです。よしよし。


星川銀座四丁目 玄鉄絢

 今回はページ少なめの3ページ。お風呂イベント。


caterpiller&butterfly 玄鉄絢

 『コミックハイ!』掲載作の再録。美容師のお話。


 別冊付録は『つぼみ』と同判型16ページのカラー小冊子。吉富昭仁、玄鉄絢、宇河弘樹、鳴子ハナハル、黒星紅白、カトウハルアキ、西E田の七人がそれぞれ見開きで

それぞれの先生が考える「女の子・女性キャラのココガタマラン」という大好きポイントを、カラーイラストと手書き文字でしっかりたっぷり描いてもらっちゃいました。

つぼみvol.7付録小冊子「婦女子的艶麗着色読本」裏表紙解説より

だそうです。
 黒星紅白のページが好みでした。向かい合わせで二人羽織とはなんたる天才。この方は漫画は描かないのかな。

 『つぼみ』の公式サイト、画面上部右側のイラスト部分にマウスポインタを持っていくと掲載作のサンプルが見られるようです。一ページずつですが。

|

« 『植物化石 5億年の記憶』 | トップページ | 『エナ』磯本つよし »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。