« あけましておめでとうございます | トップページ | コミPo!ライブラリ »

『われら銀河をググるべきや』新城カズマ

われら銀河をググるべきや―テキスト化される世界の読み方
新城カズマ
ハヤカワ新書juice
2010.7.24
1050円

★★★☆☆

 横書きで、ブログの記事に書き下しを加え、会話形式の本。
 読んでみればこのタイトルも「なるほど」と思えますが、タイトルやサブタイトルから連想されるような硬派なトーンではなく、ネットワーカー的な言い回しやスラングがポンポン飛び出すお気軽な読み物の雰囲気です。読者にはかなり幅の広い知識を要求してきたりもして知識階層のバカ話風。内容としては“Googleの明日”って感じでしょうか。刺激の多い本です。
 Google Book Searchの騒動を発端に電子書籍2009〜2010年前半の今を追いかけたもの。主に海外の情勢を漁り、紹介しているのですが紹介と連想的分析に終わり論にまではなっていないのは著者が作家であって社会評論家や学者ではないから、かな。あるいは近いうちに小説の中で“論”に仕上げて来るのかもしれません。SFマガジンに掲載しているという短編がそれなのかな。この『われら銀河をググるべきや』はきっとその小説のプレリュードとなるのでしょう。楽しみ。

|

« あけましておめでとうございます | トップページ | コミPo!ライブラリ »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。