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『7SEEDS』19 田村由美

7SEEDS 19
田村由美
小学館フラワーコミックスアルファ
2011.2.10
420円

★★★★☆

 このシリーズのレビューはまだしてなかった気がします。

 『BASARA』でハマって以来、田村由美が好きです。息をつかせぬ躍動感ある展開。少女漫画らしい絵柄に少女漫画らしくないバタバタと人が死んでいくストーリー。しかも「うわ」と思うようなえげつない?殺し方が得意。『7SEEDS』シリーズでは『BASARA』に輪をかけて「うわわ」というエピソードがてんこ盛り。
 大災害の到来を察知し、滅亡が避けられないものだと悟った人類は“7SEEDS計画”によってわずかな若者たちを冷凍睡眠で未来に送り出します。地球の環境が回復した未来で冷凍睡眠から目覚めた若者たちはサバイバルを繰り広げることになるのですが、生態系も気候も地理も大きく変わった未来の世界は危険がいっぱい。しかも“7SEEDS計画”自体も謎いっぱいで、何も知らないまま未来の世界に投げ出された春・夏・秋・冬の各季節チーム×七人は苦労を強いられることに。

 血湧き肉踊り、えげつなく、えぐいスートリー。ご都合主義な部分もありますがこの漫画の面白さの前では些細なこと。滅亡に直面した人類の非情なプロジェクトに「うげげ」となり、未来で苦労しながらも生き、成長していく若者たちのドラマに胸が躍ります。

 19巻では海上に残された船シェルターを舞台に夏チームが活躍するのですが、どうやらこの巻での敵は——と明らかになりつつ、安居&涼も落ちこぼれ組から何かを学びつつある模様。そしてやっぱり20巻が楽しみになるのでした。

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