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『コミック百合姫』2012年3月号

コミック百合姫 2012年3月号
一迅社
2012.1.18
★★★★☆

 今回も読み応えあった!

表紙 なもり

 前号の続きっぽいです。左側の子は前号でも表紙で大きく描かれていた子で、右側の子は前号では表紙を開いた仕掛けページのキャラに見えます。

巻頭カラー

 『ゆるゆり』アニメ二期告知、グッズの誌上通販案内、百合年表。年表はリニューアル号にもなかったっけ。『ゆるゆり』アニメの好評で読者が増えているようなのであらためてご案内、という感じ? 新規読者とかこれまでいるんか!みたいな感じだったのでむしろ新鮮だったり。

ゆるゆり なもり

 連載が始まった当初は「キャラが覚えられない…」と敬遠気味だったのですが日常的なほのぼの漫画は読み慣れてからが勝負の気もします。今回はカマクラと王様ゲームネタの二本立て。

犬神さんと猫山さん くずしろ

 やっぱり漫画誌には四コマが載っていると楽しい。『百合姫』の四コマは以前の『アップル・デイ・ドリーム』も面白かった。今のところはキャラは三人だけど、キャラ立ち強くて印象的。えっちな妄想モードだと絵柄が繊細というか描き込み細かくなりますね。むふー。

裸足のキメラ 大北紘子

 すっきりとした線でパリッと目力のあるキャラにエグい設定のお話がシビレる作者。題字にキリル文字が添えられていたりして微妙に荒廃感のある世界設定は近未来?別歴史のロシアだったりするのかな。

記憶喪失はじめました すこやか

 一時期あまり誌面に登場しなくなっていたすこやか、また載るようになっていて嬉しい。絵もかわいさアップしてる気がする。記憶喪失になりたい~なんて言ってみたら相方が記憶喪失に! ギャグ漫画風の展開の速さ、唐突さがイイ。

ブラックヤギーと劇薬まどれーぬ 大沢やよい

 ブラックヤギー……この命名でなんかもう勝ってる気がする。ニコニコ的な画面メッセージ付きの動画配信をキーに、キーに……ぶはっ。ブラックヤギーw しかし配信しちゃってダイジョブなんでしょうか。現役女子高生というだけでネット絡みはハラハラします。漫画ではあっても心配になっちゃうんだよ~。

スキキライスキコンプレックス ちさこ

 純正少女漫画系ヤンデレ寄りストーリー。第6回百合姫コミック大賞からの新人です。さてはて。モンスターはどちら?

きものなでしこ 八色

 十数年モノの水着。きっと熟成されていてマニアには大受k……。作中世界は七月くらい? 夏場は浴衣イベント期待できますよね? よね? 今回は袴が登場! 登場? あれ? 数コマ? ……パンフください。

ミズイロ、ソライロ 慎結

 入水自殺を止めてはみたものの。というところから始まるストーリー12ページ。恋愛だけにフォーカスせずに思春期の少女らしい尖った部分が素敵です。

ともだちに、なれたら。 藤原栄

 あわわ。これは心に痛い……。

あまいゆびさき 宮木あや子

 前回からようやく現代?再邂逅篇で切なさ炸裂中。次号が楽しみ。次号から森田季節の小説連載も始まるらしいし、小説コンテンツが続いてくれて嬉しい限り。漫画誌の中での小説はアンケ弱そうだけど、支持してる読者もいるのです。ここに。

私の世界を構成する塵のような何か。 天野しゅにんた

 ややこい人間関係のままリゾートイベントに突入です。何事もないまま、と思いきやターニングポイントとなりそうなイベント発生?

恋ハナ★バレンタイン 森島明子

 前回の「恋ハナ★ダブル」の後日譚。10ページのコンパクトなちゅー話。そういえばもうじきバレンタインですね。

Love *Preparation 竹宮ジン

 タイトルページ前の作者モノローグに「この日常を ぶち壊す 方程式を求めよ」とある通り、先生になった年上の幼なじみとの関係更新のお話。今回のこの話、好み。

おかわりいただけただろうか 黒柾志西

 前回の感想で「おかわり……」でもいいかもなんて書いたのですが作ってる側も同じことを思ったようです。成年向けも手がける作者らしい押し倒しっぷりですが妙にほのぼのとするシリーズ?二回目。

ふ~ふ 源久也

 前回は一息ついたところで終わった「ふ~ふ」。今回は、およ? なるほど! ここであのキャラ設定が大活躍するとは! 甘々のいちゃこらで読者に砂を吐かせるだけじゃないんだぜ~という構成の妙が二巻目になって発揮されてきましたですよ。

himecafe/ヒメトピ/ヒメレコ

 今回はさかもと麻乃ゲスト。出奔しちゃったスワコさんは元気でしょうか。ヒメレコは2011年振り返り企画座談会。読んでなかった漫画がけっこう挙っていたりします。

レイニーソング 百乃モト

 百乃モトは久しぶりの気が。音楽ネタです。ほのぼのです。『百合姫』掲載作で単行本は出ないのかな。

最低女神 井村瑛

 独特の力強いタッチの井村瑛。黒々とした画面の印象だったのが今回は絵柄が少しすっきりしてきたかな? 民俗モノが得意な人なのかなと思っていたけれど今回は現代物。今回他の作家とテーマがニアミスしかけてて、どっちも面白かっただけに惜しい〜。

サーク・アラクニ 再田ニカ

 サーカス漫画二回目。こ、今回は強烈な新キャラが。ヒロイン格二人が霞むインパクト。のびのびとおおらかな雰囲気です。肉体美描くのうまい人だけに、演技中のキメショットをもっと大コマで見たい〜。というのは舞台回向けにとってあるのかな。

百合男子 倉田嘘

 今回は二部構成。妙に印象の強い魚屋のおっちゃん篇と啓介篇と。啓介、頑丈すぎてターミネーターだよっと笑ってしまいました。ドタバタ担当の啓介シーンの一方で宮鳥側のシナリオもじりじり進んでいて次回あたり大きく展開しそう? 楽しみ〜。

in the closet 黒霧操

 本編を読んで、ふとWikipediaの「クローゼット」の項を見たら「ふむ〜」と感慨を覚えました。

 今回は田仲みのるの「ロケット・ガール」と影木×蔵王の「恋愛遺伝子XX」がお休みでした。次回は載るようです。次回予告では森田季節が小説連載を始めるとか。三十一文字とあってタイトルが「ウタカイ」なので短歌ネタ? 面白そう。読切りではかずまこをが来る模様。

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