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『コミック百合姫』2012年5月号

コミック百合姫 2012年5月号
一迅社
2013.3.17
★★★★☆


表紙 なもり

 紫がかった髪の子は2012年7月号の隠れたページの子かな。栗色ショートのプレイガールを軸に展開している模様。どうなる、次号!


卒業禁止 大沢やよい

 前回のブラックヤギーはインパクト強すぎるくらい強かった大沢やよい、今回はしっとり地味めの卒業話。絵柄も安定してて、色んなアングルでの人体デッサンも不安げなく。五月にはコミックスも出るようで楽しみ。


犬神さんと猫山さん くずしろ

 毎回トバしてて息切れしないのだろうかと思いつつ、もっとやれーと声援を送ってしまうのであった。今回は二本立て。すごくいいポジションにいる秋が羨ましくなってきました。


愛と仕事と金の話をしよう 大北紘子

 大北紘子はぱりっとした、目力?のある絵とざっくり心をえぐっていく設定が魅力。今回はDV被害者であり生活能力のないヒロインという、地味ながら一部読者には心に痛いであろうキャラが投入されます。この人は百合以外でも仕事来そう。


いじめっこ すこやか

 直前に載っていた大北紘子はDVでしたが、こちらは謎バイオレンス。バスケ部の先輩後輩で〜という設定説明が無力な気のするすこやかワールド。


ふ〜ふ 源久也

 はやせ×小麦回。掲載順はバイオレンス繋がりかな。小麦のどつき加減は痣になりそうな激しさの気が。


神様を待ってる 慎結

 悲しい設定のお話。Twitterによると「百合姫掲載作は、実体験が元になっています」とのことで尚更に。


きものなでしこ 八色

 ほのぼのと微笑ましい展開に頬が緩みます。いよいよ次号は着物回かな? 今回も二本立てです。


ゆるゆり なもり

 着ぐるみ系パジャマパーティと沈黙劇の二本立て。


ウタカイ 森田季節/茂田家

 しっとり雅な短歌モノを想像して読みはじめたら……。あれ? あれれ? ジャンプ系超能力バトルみたいなノリ。しかもいちゃこら度高め。「歌のボクシング」的な側面もある短歌をまんまバトル小説にしてみましたというこの話、連載のようですがやっぱり強い敵がどんどん出てくる話になるのでしょうか。


himecafe

 常連作家が一巡したみたい&アニメ第二期も控えたなもりの二回目の特集。単発掲載の作家さんも載せていきましょうよ〜。『ひらり、』や『つぼみ』みたいに漫画は載せてるけど編集部記事のないアンソロの作家さんも百合姫でインタビューしちゃえばいいのに。作家さんだけでなくて百合アンソロ/雑誌系編集者の座談会企画とかも面白いんじゃないかな〜なんて。『エス』みたいなイラスト誌がやっている作家特集みたいなの希望。


SSを書こう

 少し前にもあったSS特集。「ゆるゆり」のSSを盛り上げたいみたいだけど、ハウツー記事よりSS小冊子とか実例を見せる方がわかりやすいかも。


ロケット★ガール 田仲みのる

 今回のテーマは外見と音楽と。ロックには付き物の葛藤がピンチヒッター演奏イベントを通じて描かれます。これはまた次回が待ち遠しい引っ張り方。


藍色アプローズ ちさこ

 双子ネタ。非常に好きな設定だ〜。双子の部屋やベッドといった背景にももちょっと愛があるともっと素敵なのに。


ふたりのミルキーウェイ 森島明子

 俺様千秋様のような、でもちんちくりん系主人公の演劇モノ。シナリオ書きの主人公と演劇部の子とで、え〜と、役どころの説明はけっこう難しいな。今回、主役二人がちんちくりん系ということもあってか絵柄がコミカルな方に寄っている印象でした。


水深 井村瑛

 この作者は百合姫の枠からはみ出しちゃうような話が合うんじゃないだろうか、なんて思った。


あまいゆびさき 宮木あや子

 来た来た来ましたよ。期待通りの展開だけどこれはもう前回あたりから「期待しなさい」と示されていた道筋だけに涎だらだらでマテの姿勢。さらにワンクッション。次回こそご褒美クライマックスの予感。


私の世界を構成する塵のような何か。 天野しゅにんた

 見開きタイトルページが「いま7人の関係はどうなっているでしょうか? 線で繋いでみましょう。」でキャラ一覧が。たーしーかーにーわからなくなってた。


STEP UP 竹宮ジン

 前号に続いてのリョーコとあーちゃんの話。一冊分、この二人のストーリーになるのかな?


零れ桜 黒霧操

 話もうまくなってる。絵の安定度も上がってきてる。頑張れ新人さん。


恋愛遺伝子XX 影木栄貴×蔵王大志

 コテコテ少女漫画系悪役のエリカ様すてきーっ。婚約者という勝者の立場にありがならサクラを取られることを心配してしまう。乙女だ。


百合男子 倉田嘘

 今回はちょっとおとなしめかな?と思ったけど啓介のSS妄想シーンが良かった。しかしこの話、着地点が想像できないゾ。単行本二巻のドラマCDは啓介登場しないそうだけど、逆に男だらけのドラマCDで良かったんじゃないかな、なんて思ったり。


 今号お休みだった再田ニカのサーカスもの、次回は載るようです。楽しみ。テクノサマタの「宵待群青姫王子」そろそろ続き来るかな?と思ったら、作者が昨年末に病気をしてらして休業してたんですね…。お仕事再開してるようですが、大丈夫かなぁ。続きを楽しみに待ってます。
 第7回の百合姫コミック大賞が3/30に締切だそうです。今回はどんな人が出てくるのかな。

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