アルペジオ観てきたよ
「蒼き鋼のアルペジオ」の劇場版アニメを見てきました。
TVシリーズの総集編パート70分、新作パート40分。アバン、というのでしょうか冒頭、総集編が始まる前に見覚えのないシーンがあり、総集編、401のアメリカ到着後の新作ストーリー、という流れでした。
感想・総集編
名場面集的な編集で、TVシリーズを観ていない初見の観客にはお話が掴めないだろう構成で、かつ、TVシリーズを観ていた身には演出の流れが断たれているためにあまり引き込まれず、やや退屈に感じてしまいました。単に編集しただけでなく細かな変更が入っていたように思います。
イ-401が敵の裏をかく、という心理ドラマとしての戦闘シーン、タカオやハルナ、キリシマといったメンタルモデルがヒトと交わりヒトに惹かれていく過程、そんな変化を拒むコンゴウのドラマで構成されたTVシリーズは密度が高かったと思います。総集編はそれらの要素を余さず詰め込んでしまったために、結果として戦闘における心理的な駆け引きも、メンタルモデルのドラマも演出が効かなくなってしまった感じ。でも劇場版のこの形以外での総集編というのもまた難しそう。うーん。タカオ視点によるレポートという形で、蒔絵のドラマもコンゴウのドラマも全部すっ飛ばして、という構成ならわかりやすくまとまりも出て、新作パートに繋がる情報も一通り提示できたかもしれない……。群像ラブラブトークで溢れそうですが想像するとそれもまた楽しいかな。
感想・新作パート
総集編前のアバン?では、何らかの撃沈シーンなのだな、ということしかわかりませんでしたがこれは恐らくは秋の完全新作映画で明らかになることなのでしょう。ネットで情報を漁ると細かく観ていた方の分析もありますが、たぶん知らないままの方が後々楽しめると思います。
総集編から新作パートの振動弾頭実戦テストシーンへスムーズに繋がります。最初の見所は人類側アメリカ軍の戦い方。TV版では人類は無為に霧の艦隊にやっつけられてしまいましたが、今回は戦術を駆使しているところが見られます。振動弾頭の作動シーンも「こういう理屈なのかな」というのが名称から想像できるのですが、それっぽい描写が入っていい感じ。401と新キャラ・ヒエイの戦闘も「ちゃんと対潜水艦戦闘してる!」で、蒔絵チームやタカオ・ヒュウガの現状も紹介されます。そして強烈な引きとともに「完結版に続く」。秋の上映が楽しみになりました。
総集編がやや詰め込み気味なこともあり新規の方にプッシュしづらいのですが、今回の新作パートを見ておかないと秋の完結編で戸惑うことになりそう。動いてるヒエイは雑誌やwebのシーン紹介記事よりずっとカッコイイです。モブキャラもTV版のデザインの余裕がなかった風でなく見映えするキャラデザになりましたし、メインキャラたちもTV版よりさらに洗練されていました。やや時間が長く感じられた総集編に対して、TV一話分以上のボリュームがあったはずの新作パートはあっという間に感じられました。
蛇足
TOHOシネマズ渋谷は音響がイマイチでした。時間帯的に上映館が選べなかったのですがTOHOシネマズ六本木のTHX劇場にすれば良かったかな。上の方に貼った写真は上映特典のおまけ色紙。絵柄が何種類かあったようです。CDケースほどの大きさでした。
2015.7.6追記
劇場版DCのBlu-rayも発売になりました。