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映画『リズと青い鳥』

 映画『リズと青い鳥』を観てきました。
 上のyoutube動画は公式PVなのですが、肝心な部分のセリフを抜き出していたりして映画館で悔しくなるのでちょっと勧めづらいです。

 観てよかった。
 素敵な映画だった!
 『けいおん!』はかなり苦手て『響け!ユーフォニアム』も少し苦手な部分があって『ユーフォ』からの派生エピソードということで観に行くのを躊躇していたのですが、観て正解でした。とても好みです。

  • 少女漫画的な百合モノ(友情的であったり恋愛未満も含む)が好きな人
  • 音楽を楽しむ要素の強いものが好きな人

 上記に当てはまる人、オススメです。みぞれと希美の主役二人に物語が絞られ、二人の変わっていく関係を「リズと青い鳥」という物語、その物語を基にしたという設定の曲、演奏練習とを重ねて描いていきます。
 劇中に登場する『リズと青い鳥』(ヴェロスラフ・ヒチル著)という物語は架空のようで検索しても見つけられませんでした。曲もこの映画のために作られたもののようです。

 TVアニメの『響け!ユーフォニアム』でも演奏の比重はそれなりに大きくはあったのですが大人数のブラスバンドということで人間ドラマと演奏のクライマックスが緩やかな盛り上がりであったのに対し、この『リズと青い鳥』ではとても鋭いピークを持っていて山場の演奏シーンが心に刺さりました。楽しいという方向では『スウィングガールズ』が、切ない方向ではこの『リズと青い鳥』お気に入りベスト音楽映画リストに入った気がします。TVアニメだと『坂道のアポロン』も音楽もの好きさんには勧めたい。

 映画から脱線します。

 『リズと青い鳥』評をTwitterで眺めていて思ったのですが、SF評論家で『けいおん!』シリーズ大好きな方が「百合ではない」的な勧め方をしていました。それを読んで確かに「あー、(世間が想定する)百合オタ向けのキモい映画だとは宣伝したくないよなー」と少し共感……というよりは納得?したのですが、同時期にTwitter上ではオタクバッシング・オタク差別の話題も賑わっていて「ん? このキモく思われそうなラベリングは避けよう、って根底にあるのオタク差別と同じ構造の気がする」とも思ったのでした。私自身もたぶん同じこと過去にやってるし……。
 ということも踏まえ、百合ネタ山盛りの当ブログのスタンス的にも『リズと青い鳥』は「この映画は百合です!」と自信を持って言いたいです。こういう百合もあるよ!と。

 映画そのものの話に戻って視聴環境について少し。
 「映画館で観よう!」
 静かな日常シーンが続く映画ということもあって気の散りがちな日常の中ではたぶんこの映画は色褪せてしまいます。ですが、この映画で非常に大事なみぞれのオーボエと希美のフルートの音色はほとんどの映画館ではアクションシーン向けの歪んだ音響設定のために音が潰れてしまい音色の差を聴き分けづらくなっているとも思います。なのでまずは映画館で集中してドラマを楽しみ、後日配信なりBlu-rayなりが登場したらアコースティック楽器が心地よく聴ける機器で歪んでいない「のぞみぞ」の音を聴くのがいいかも。
 まずは映画館です。映画のためだけの環境で得られる第一印象、大事です。

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