第29回文学フリマ東京
出展します
2019年11月24日・第29回文学フリマにサークル「わなざう文庫」として出展します。スペースはク-34です。
新刊
新刊はSFです。
タイトル | 竜鱗書記 |
ジャンル | ハードSF |
内容 |
夜空に双頭の竜を頂く世界は図書館が支配していた。少年が総身の鱗に宿すは聖典・九書のひとつ『福鱗書』。戦に負けた彼の母国に「すべての本」の帰属を主張する帝国がやってくる。稀覯本と認定された彼を待ち受ける運命は!? |
判型 | トールサイズ文庫 |
ページ数 | 68ページ |
価格 | 400円 |
以下はTwitterに載せた紹介文です。
『竜鱗書記』は鱗を持つ人々の暮らす世界のお話。鱗は文字の模様を帯びることがあり、生え変わりで抜けた鱗を綴って本にしたり、鱗を加工して活字のように使ったりもします。絵日記にそんな文字を刷り込む少年のシーンから始まります。
タイトルの竜は夜空を横切る存在のことで地平線から反対の地平線までおよそ160度に渡り螺旋を描き連なる天体です。「グリオールよりも大きな竜を」と思ったのですが現実のりゅう座も十分大きかったのでした。でもりゅう座にも負けないサイズです。
『竜鱗書記』の世界はアイボールアース。赤色矮星近くを巡る惑星は潮汐ロックで一年=一日となって常昼と常夜の半球に分かれ、人は昼夜境界で暮らします。そんな惑星でも軌道離心率と自転傾斜角を持つためにアナレンマによる日昇日没があります。太陽がどう動くか―#文学フリマ東京 でお確かめ下さい。
文フリ向けの新刊『竜鱗書記』の印刷書影です。 表紙の紙にペルーラスノウホワイトというのを使ってみました。うっすらパール調の光沢がわかりますでしょうか。
今宵はストーリー紹介を。
鱗を持つ人々、天空の竜、アイボールアースといったこれまで紹介要素から連想できるだろうイメージは筆を進めてみれば少し違うものを描き出しました。竜の説く図書館至上の政体の元で総身の鱗に文字を宿す少年の辿る運命とは!?
#文学フリマ 新刊『竜鱗書記』でお話に絡まなかったこぼれ設定など。作品世界は赤色矮星を巡るアイボールアースなのですが離心率大きめの楕円軌道による近日点移動があり地球の夜空のように夜半球から見る星座が日ごとズレます。自転と公転が同期していても「季節の星座」相当があるのです。
もっとも一日で一公転してしまうので夜半球では一日中起きているだけですべての季節の星座が見えることでしょう。同じ時刻に見える星座が変わっていく、という季節っぽいなにかがあるということです。
近日点移動は同じ太陽系の他の惑星の影響と相対論の影響が重なっていて作中世界では赤色矮星のかなり近くを回っていることで相対論の影響が強くケプラーやニュートン物理相当の学説と観測の矛盾が大きかったかも。――そんなことを想像して遊びながら書いたのでした。
サンプル
冒頭4ページ分のサンプルです。
既刊
既刊は『世界樹は暗き旋律のほとりに』と『宝石の翼 セリエルの空』のSF二種を持参します。
お品書きは以下の通り。
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