カテゴリー「STAX」の7件の記事

STAX SR-003mk2

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 そろそろ暑くなりそう、と使用感が少々暑苦しい静電容量型ヘッドホンSTAX SRS-3170Aイヤースピーカー部SR-307を装着感の軽いSR-003mk2に入れ替えてみました。以前から使っていたSR-001mk2(ポータブル型)で装着感が気に入っていたので同じ形の据え置き用を買ってみよう!と。一聴し。
「あ、これ、いい!」
 音の傾向も好みです。装着感もSR-001mk2のまま。
 SR-307はコントラストの強いくっきりはっきり、無音部分がとても無音に聞こえてポップスの多くには合うのですが、一方でピアノやヴァイオリンの残響がすっと消えて聞こえることもあってやや寂しく思う面もありました。ピアノでストップを開放してぎょわーんと音を響かせた時に、SR-001mk2で気に入っていた感じがなかったのです。一方でSR-001mk2は明らかに音がぼんやりしていて「ポータブル用のアンプだとさすがに辛かったかな」という印象でした。
 それがSRS-3170AのアンプSRM-323SとSR-001mk2とほぼ同じイヤースピーカー部・SR-003mk2と組み合わせてみると音の柔らかさ・コントラストが低めであるのはそのままに細かな音がすっきり拾えてくるようになりました。SR-307での「こんな細かな音まで拾えてくる……」みたいなびっくりする感じは薄くはなりましたが。

  • ケーブルはSR-001mk2と同じ細めのままジャック部分が据え置き機用になった感じ
  • 耳に触れる部分はカナル型イヤホンのイヤーピースそのもので、イヤーピースはSR-001mk2までの長円型から円型になっていた。取り付け部のイヤースピーカー本体側は長円型のまま。
  • SR-001mk2の購入時は最初はほんとうにぼけぼけの音がしていて次第に音が澄んでいったけれど今回は最初からすっきり澄んだ音がする。

 というわけで暑い時期はこの軽くて蒸れないSR-003mk2でお気に入りの音楽を聴こう、と楽しみになりました。

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DENON DA-310USB購入

DAC購入

 2017年秋にiMacを新しくした際、それまで使っていたM-AudioのAudiophileというDTM用オーディオインターフェースがMacOSの更新に追従できなくなってPCで音楽を聴く環境がなくなっていました。というわけでDACの更新をすることにしました。条件は、

  • STAX SRS-3170と接続して使う
  • PCと接続できるDAC
  • ハイレゾ(96kHz/24bit以上)に対応していること
  • DSDも聴きたい
  • LINEOUTの出力にアンプを通さないこと
  • Macの標準USBオーディオドライバで認識すること
  • あんまりお高くない無難な値段と品質

といったあたり。単体のDACというのは今はあまり流行らないようで商品カテゴリ的にはヘッドホンアンプ扱いのようです。FOSTEX HP-A4maranz HD-DAC1、あるいは近い価格帯の中国の新進メーカーのものも候補に挙がったのですが今ひとつ絞りきれず、上記の項目に確実に対応していそうなDENON DA-310USB(公式サイト)を買ってみました。オーディオものは商業レビューもAmazonや価格コムのカスタマーレビューもあてになりそうになりそうになく、けっきょくテキトーにポチ。

DENON DA-310USB/SP届いた

 届きました。

 Macだと接続も設定も簡単。ただ繋いで、OS標準の「MIDIオーディオユーティリティ」でフォーマットを選ぶだけ。ドライバのインストールは要りません。

DA-310USB+STAX SRS-3170(Classic System)印象

 ここしばらくはiMacのヘッドホン端子にSTAXを繋いでいたのでそれとの比較です。

DENON DA-310USB開梱

DENON DA-310USBをSTAX SRS-3170に接続

 音が、すっきりしました。

 四万円前後する機器を介した感想がそれだけというのもアレですが。本当にそれだけ。細かな音がよく拾えるようになったとか、ヴァイオリンの高い音がヒステリックじゃなくなったとか、低音がもんやりしなくなったとか、高くて細い音や低くてさっぱりした音がきっちり鳴るようになったとか、録音の良い音源が立体的に聴こえるようになったとか、音の鳴ってる空間が広く感じられるようになったとか色々ありますが、一言にまとめるとただ「すっきり」。以前のDTM用のユニットと比べても(iMacの端子と比べると変化の幅は小さいですが)同じような印象になります。STAXってこういう雑味のない音だった、みたいな感じです。

 波形の補完技術が効いているのでしょうか、youtube等の動画サイトやwebラジオの配信音声が圧縮されすぎてキョロキョロへんな音になったりすることがほとんどなくなりました。

 音以外について。
 稼働状態を表す小さな画面は有機ELだそうで入力の切り替えがタッチであったり、設置の縦横を自動認識したりのスマートフォン的なギミックがあるのを実物を手にしてから知ってちょっぴり感心したのでした。
 再生ソフトの側でサンプリング周波数を音源データのまま同期で出力してやるとDA-310USBの表示が44.1kHz、48kHz、96kHzと変わるのもちゃんとデータいじらずに出せているのがわかって良いです。

売り文句

 Advanced AL32 Processing Plus、DDFATMといった技術が宣伝文句に並んでいますがこれらはON/OFFできず、聴感上の効果は確かめようがないです。アナログ回路の設計や部品についても比較対象がありません。以前は見つけられた「同じ価格帯のものを買い揃え比較レビューするサイト」も見あたらなくなってしまいました。長く続く景気低迷のためでしょうか。

ハイレゾ

 DSDを聴いてみたい!と選んだDA-310USB/SPですがe-onkyoを覗いてみても追いかけているミュージシャンのDSD音源がありません。なんでじゃー。96kHz/24bitの音源も少ないし……。

STAX SRS-3170

 静電容量コンデンサ型ヘッドホンのSTAX SRS-3170というモデルを使っています。他にSR-001mk2という、同じくSTAXのポータブル静電容量型ヘッドホンの旧型機も。今回はこのSRS-3170をDENON DA-310USBに繋ぎました。
 STAXの静電容量型ヘッドホンは通常のヘッドホンとは仕組みが違うため専用のアンプ――ドライバが必要で、ヘッドホンとセットになったシステムが用意されています。SR-3170は十年ほど前の中級モデル。

 STAXの静電容量型ヘッドホンは音色の繊細さが高く評価されています。クラシックファンの支持の篤いメーカーの製品。一方でバスドラやエレキベースの力強さを楽しむようなタイプの音楽だとあまり迫力が出ない、ともいわれます。聴いた感じも概ね評判通り。クラシックの器楽曲、ギター曲、室内楽、小編成のオーケストラはとても素敵に聴こえます。これらはSR-001mk2でもSRS-3170でも同じで、据え置き型のSRS-3170の方がより繊細な音が拾え、より低音がタイトでしゃっきりし、楽器ごとの音の分離がより良いです。

 イ・ムジチのヴィヴァルディものやトラジコメディアの「アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帖」、ヒラリー・ハーンのバッハなどをSTAXで聴くのがとても気に入ってます。DA-310USBでは以前のDTM用音源よりも気持ち、iMac直との比較ではずっと、楽しく聴けるようになりました。

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STAX SR-001MK2・その5

 なんだかそれらしい音が鳴るようになってきたのでSR-001MK2の慣らし運転経過レポでも。

総使用時間 印象
0 よくわからない。とりあえず鳴っている。
~8 高音より低音が強い。もわもわしてAMラジオみたい。
~40 残響がぽわ~んと響く。水の中で聴いているよう。
~46 なんとなくモヤが晴れてきた気が。
~47 ピアノ協奏曲を聴いている最中にモワモワした中からピアノの旋律が鮮やかに浮かび上がってきた。かなりの激変でCD一枚聴くうちにどんどん明瞭に。
~48 弦楽器の弦を擦る感触が明晰に。楽器の胴が鳴っているイメージも浮かぶようになってきた。
~49 すっきり霧が晴れて一段落。でもまだ微妙にエコー付な感じ。
~75 46~49時間ほどの劇的な変化はなし。気づけばいつの間にか霧もエコーも無くなってすっきりキビキビ。まだ音が澄んできそうな印象。
~100 多少残響が多すぎるように感じていたピアノの音が少しシャープになった気が。鳴らし初めを思い出すと別物のよう。(2007.2.8追記)
~150over 耳が慣れてきたのか集中して聴きやすいまとまり感のある音に。弦楽器の音が本当に繊細で素敵に。Vn協奏曲などは特に気持ち良く。(2007.2.18)

まとめ:

 STAXのヘッドホンはコンデンサー型という独特の原理だとか。うまい例えが見つからないのですが、さらりとした空気のような音です。音を出す機械の存在感が薄くて、音だけがあるみたい。ER-6も独特でしたが、SR-001MK2はそれ以上に独特で音の迫力みたいなものは希薄、いえ皆無です。癖がないすっきりとしたミネラルウォーターのよう。音の品質自体は自室で使っているAKG K501比べてみてもそうそう劣らない気がします。
 音の傾向は高音がキラキラするK501とは反対で、低音がたっぷりです。でも豊かな低音に埋もれない明晰な高音があるのでドヴォルザークのチェロ協奏曲Amazonなどが映えました。バッハの無伴奏ヴァイオリン曲Amazonなどではヴァイオリンの倍音が目立たずに地味に聴こえたかな。
 音全体の印象は「明」です。不吉な響きのはずのショスタコーヴィチのヴィオラソナタAmazonが不思議に明るく聴こえます。
 立体感も豊か。だけど、ER-6ほど整理された感じではありません。
 ロックやポップスはリズム楽器の低音が目立ちすぎて違和感が大きいです。特に電子楽器。低音の突入音がドンッという感じではなくてスパッと「最初から低音鳴ってました」みたいな顔で唐突に出現します。うーん。音は言葉にしにくいですね。STAXのコピーに「スピード感のある音」というのがあるようなのでたぶんそれです。スピード感。でもどこか軽い。
 そして最初に戻るのですが、あくまでも希薄で繊細で楚々と聞こえます。特に弱奏部分の細い細い音は本当に繊細。小さな音でも表情が豊かで思い切り耳を傾けたくなる魅力があります。全般に大雑把な音よりも細かな音が得意な印象。
 繊細な音だけに騒音には弱いです。テレビがついている部屋ではテレビの音の方が気になりますし、パソコンが動いているだけの部屋でもファンの音が耳障りに感じられるくらい。音を大きくすれば解決かというとそんなこともなく、大音量でもやっぱり繊細な印象は変わりありません。
 装着感は、頭の大きさに合わせてヘッドバンドのアームの部分をじわっと癖をつける感じで調節してやるととても快適になります。標準状態ではバネが効き過ぎて耳の穴が痛くなりました。軽いし、暑苦しくもないので夏でも快適に使えそう。
 ポータブル用途には……正直微妙です。騒音に弱いのがネックに。出張先のホテルで楽しめる本格オーディオ、という感じでしょうか。

 聴いてみた中でSR-001MK2で特に美しく聴こえた録音を三つ挙げてみます。

  1. ラフマニノフ 2台のピアノのための組曲 アルゲリッチ&ラビノビチAmazon
  2. プロコフィエフ ピアノ協奏曲全集 トラーゼAmazon
  3. ベルク ヴァイオリン協奏曲 ムターAmazon

 ピアノ曲は「わ~」と思うほど綺麗に響きます。一方でハンマーで弦を打ち鳴らす荒々しさや迫力とは縁がないので「ピアノってこんな音だっけ?」とも。でも、美しければそれでいい……ような気もします。
 ハチャトゥリアンの「ガイーヌ」(ロリス・チャクナヴォリアン)Amazonも金管がぱぷぁーん!と気持ちよくノリノリで聴けますし、山下達郎の「COZY」Amazonが曲、演奏、録音の三拍子揃った名盤であることもよくわかります。ピアソラの「Luna」Amazonではバンドネオンの音色に心が蕩けるよう。

 私は歌曲はどちらかといえば苦手なのですがバッハのマタイ受難曲AmazonをSR-001MK2で聴いてみたところ「あれあれ? なんか心地良い」と印象が変わりました。人声が格別綺麗に聴こえるわけではないのですが、聴いていても退屈せずに耳を傾けられるように。対訳を横目に教会建築の写真集を眺めながら聴くと気分が出たり。(2007.2.21)

 SR-001MK2をプレゼントしてくれたS、ありがとう。
 こんなにわくわくしながらCDを聴きまくったのは久しぶりでした。

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STAX SR-001MK2・その4

 エージング、バーンイン、ブレークインetc。
 慣らし運転には色々な呼び名があるようです。

☆ ☆ ☆

 なんだか掴み所がない音だな、と思い、試しに二晩音楽を鳴らしたまま放置してみました。通算で46時間ほどを鳴らしたことになります。

 う~ん。あまり変わらない……?

 最初の頃とあまり変わらないぼんやりとした感じです。ですが、プロコフィエフのピアノ協奏曲をそのまま聴いていると。

 あれ? あれれ?

 次第にもわもわとしたオーケストラの中からピアノの旋律が立ち上がってきました。そのCDを聴き終える頃にはオケからきっぱりとピアノの音だけが分離して聞こえるように。
 これほどドラスティックに音質が変わるとは思ってもみませんでした。ピアノ曲の次にはヴァイオリン曲をかけてみたのですが、ここでも聴いているうちにヴァイオリンの音が鮮明になっていきます。

 今までのはなんだったんだ。

 聴いている時に手に取るようにわかる劇的な変貌はこのCD二枚分でおしまいのようでしたが、この先もまだしばらく音の変化は続きそうな予感です。『のだめカンタービレ』の千秋のセリフを借りれば「まだまだこんなもんじゃないだろう?」という気配。
 変化する過程を聴けて良かった。放置鳴らしはヤメです。

イヤーパッド 手前がL、奥がM STAX SR-001MK2に付属のイヤーパッドは写真右側の白くて縦長の物なのですが、試してみると左側のAudio-Technica CK5の物もなんとか付けられました。
 この黒いイヤーパッドはSTAX純正に比べると柔らかめで耳への密着度が高まるようです。さっそく鳴らしてみると……。

 うわ。低音もこもこ。

 特にLサイズを使ったときはこれでもかと言うほど低音が豊富になりました。でもこれはやり過ぎ感が。ヴァイオリンの音が好きな私はどちらかといえば高音に目立って欲しいな。

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STAX SR-001MK2・その3

 STAX SR-001MK2の感想・第三弾です。

 ポータブルSTAXは汎用の「極性統一プラグ 4.5V 300mA~400mA」のACアダプターならば動作します、と書いてあります。押入を漁ってみると、4.5V300mAとぴったりのものが出てきたので使ってみました。

 ……あれ?

 ACアダプターの品質が悪いのか、音がぼやけます。バッテリー駆動の方が断然澄んだ、はっきりした音です。
 純正のACアダプターならばちゃんとした音が出るのでしょうか。

 通勤でも使ってみました。
 電車の中やファーストフード店内など騒々しい場所では周囲の音が入ってきてしまって実用になりません。でも、静かな道や公園ならばそこそこ楽しめるかな。それでも風の音や遠くの車の音に埋もれがちだし、負けないくらい音量を出すのは耳に悪そうだしでポータブルオーディオの難しさを感じました。
 日常の移動中、外出で音楽を楽しむならERシリーズのような耳栓タイプの方が現実的な気がします。
 STAXのこれは出張のお供に宿で楽しむような、お出かけ先で楽しむのにいいかも。

 音のこなれ具合はまだまだの気がします。先は長そう。

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STAX SR-001MK2・その2

 前回に続きSTAXのポータブルヘッドホンSR-001MK2の感想です。

 ネットで調べてみると

  • STAXはマニアに評価の高いヘッドホンの高級ブランドらしい
  • 慣らし運転?にはかなり時間がかかるらしい

とわかってきました。まだ聴いてみたのはCD五枚ほど。Zaurusからmp3で聴きたかったのですが、専用アンプを使う都合上、ヘッドホン端子に繋ぐのはイマイチみたいだったのでポータブルCDプレーヤを引っ張り出しました。これはLine Out出力ができます。

 さて、実際に使ってみるとまずは電池です。単三型を二本使うのですが、これにはeneloopAmazonという充電池を買ってみました。乾電池では不経済過ぎますので。SR-001MK2+eneloopでは八時間弱使えました。とはいえiPodとかに比べると電池食いですね。

 今の音は……ネットでのSTAXの評判からすると嘘のようにダメダメです。もわもわとベールを被ったようにエコーっぽい音になってしまいます。現段階ではER-6にもボロ負けです。
 ただし、慣らし運転をしていくとベールが取れてすっきりする、との評なのでじっくり聴いてみようと思います。

 現時点では

  • 低音寄り
  • ふんわりした感じの音色

でK501やER-6とは正反対の印象です。高音と低音のバランスは低音寄りですが、音自体は高音が艶やかで綺麗。ヴァイオリンやチェロの独奏が気持ちよくて、ピアノはもわもわしてしまいます。ER-6のようにピアノの和音が立体的に聞こえたりもしません。
 使い込むとどう変わっていくのか楽しみです。

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STAX SR-001MK2

 年末あたりからポータブルで音楽が聴けなくなって少し寂しい思いをしておりました。というのも、腐れ縁の友人Sがイヤホンを借りパクしていったからです。Sが「何聴いてるの? ちょっと聴かせて」と私のER-6(使用レポあり)を手にした瞬間に「きっともう返ってこない」という予感がしたのですが、こういう予感はよく当たります。結局持って行かれてしまいました。とはいえこちらもSのCDや本を大量に借りパクしている身。文句は言えません。
 ところがです。そのSから今日、プレゼントを貰いました。誕生日でもないのに何を、と大きめのハードカバー本ほどの大きさの包みを開けると中からは『STAX』と書かれた箱が……。

おいしい紅茶とSTAX SR-001MK2 FinePixF10 1/17sec F2.8 8mm ISO200

 開けてみるとご覧の通りの物が現れました。よくわからないけど嬉しいゾ。どうやら借りパクしていったER-6が気に入ったので面白そうなアイテムで代替を、と思ったらしいです。その結果がSTAX SR-001MK2というわけのようでした。
 ヘッドホン本体の他にもなんか小箱がついてます。早速これで音楽を聴いてみようと思ったのですが、接続のためのケーブルがありません。そこでSと連れだって大型電機店で接続ケーブルと充電式電池を仕入れ、その足で神保町に寄って紅茶専門店TAKANOでお茶をしてきました。お茶会をしながらSTAXの初鳴らしです。
 むむむ?
 正直なところ、よくわかりません。
 オーディオに疎い私は首を捻りつつSと交互に聴いてみたのですが、Sもよくわからないといった顔で首を捻ります。ER-6は驚くくらい外の音が聞こえなくなり、きびきびとした特徴的な音がしていかにも高性能な感じで最初から印象が強かったのですが、このSR-001MK2というヘッドホン?イヤホン?の音はわかりやすい特徴がない、というのがSと私の共通した印象でした。

 ところがこの後、静かな場所(TAKANOも比較的静かでしたがそれでもBGMが流れていた)で改めて聴いてみると、印象が良くなりました。自宅に戻ってからさらに静かな環境で聴いてみると「おや。良さそう」。

 STAXのこのイヤースピーカー(と取説では呼称してある)はER-6と違って外の音が丸々入ってくるタイプなので聴く環境で印象がずいぶん違ってしまうようです。む~ん。気むずかし屋さんなのかな。

 というわけで音質についてはまた後日の記事に譲るとして、装着感や取扱についての印象など。

  • 専用ドライバ(アンプ)というのがセットになっていて、これを繋がないと音が出ない。厚ぼったいiPodくらいの箱をお供させないといけないのでちょっと邪魔。
  • 見た目はコンパクトなヘッドホンだけれど、耳に挿し入れるカナル型イヤホンにヘッドバンドがついている感じ。耳に触れる部分がちょっと痛い。
  • ヘッドバンドの挟む力がそこそこあって、音楽を聴いているうちにいつの間にか耳にずっぽりイヤチップが埋まっている。外すときは慎重にしないと耳にダメージが来そう。
  • 外の音は丸聞こえ。鳴らしている音楽も漏れ放題なので静まりかえった図書館などでは使用不可。
  • 電池は単三型を二本。ACアダプタがオプションであるらしい。
  • 接続ケーブルは純正オプション「LL-30」リンクはAmazonへが嵩張らず良いです。汎用品ではコンパクトな両端L型のミニピンジャックが売られていないようです。ヨドバシカメラにも在庫してるみたい。(リンク先のAmazonではページがなくなってしまったようです2009.4.12追記)
  • ドライバ(アンプ)の電源を入れた状態で装着・取り外ししようとすると耳の穴とイヤホンとの間の空気に押されて「ぶぶぶぶぶ」と音がする。最初は何の音かと驚きました。

 値段は調べてみませんでしたが、ポータブルオーディオとしては高価な部類の予感がします。
 取扱説明書には「580Vのバイアス電圧」「風呂上がりすぐなどにではご使用にならないように」などの文字が躍り、なんだかマニアックさが溢れている気がします。あまり関係ありませんが、ふとコミック『のだめカンタービレ』の「通電」シーンを思い出してしまいました。

 しばらくは手持ちのCDを取っ替え引っ返して聴こえ方の違いを楽しめそうです。
 ありがとう、S。

 2012年3月追記
 SR-001MK2もいつの間にかSTAXの製品リストから消えていました。

 2012年11月追記
 SRS-002という製品が後継機種として登場したようです。

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